三国誌 秘密の皇帝 第28話 あらすじ/ネタバレ

夜の鄴城で、劉平(りゅうへい)は巧妙な作戦を展開します。仕子たちを官兵に偽装させ、伏寿(ふくじゅ)と共に潜入。盧毓(ろいく)は軍官に扮し、令牌を掲げて兵士を騙し、逃亡犯の追跡を装います。兵士たちは、うっかり "要犯" を逃がしてしまったと驚き、慌てて城門を開放。仕子たちは機に乗じて鄴城を脱出し、劉平(りゅうへい)の智勇に感謝します。盧毓(ろいく)は劉平(りゅうへい)の正体を明かし、仕子たちは忠誠を誓います。

一方、司馬懿(しばい)、曹丕(そうひ)、甄宓(しんぼく)の逃亡は困難を極めます。袁熙(えいき)が追跡し、甄宓(しんぼく)は自身の安全を犠牲にして曹丕(そうひ)と司馬懿(しばい)の脱出を助けます。しかし、袁熙(えいき)に連れ去られてしまいます。別れの際に、曹丕(そうひ)に誓いを忘れないようにと涙ながらに告げます。劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)は、袁紹(えんしょう)は曹操(そうそう)ほどではないが、今の状況では頼れる存在だと判断し、別行動を取ることにします。伏寿(ふくじゅ)は仕子たちを率いて撤退し、劉平(りゅうへい)は官渡(かんと)へ向かい袁紹(えんしょう)に謁見します。

逃亡中に負傷した司馬懿(しばい)は、曹丕(そうひ)の手厚い看護を受けます。曹丕(そうひ)は司馬懿(しばい)の才能を認め、幕僚に迎えようとしますが、司馬懿(しばい)は旧情を理由に辞退します。唐瑛(とうえい)と潘揚(はんよう)は袁紹(えんしょう)に謁見しますが、袁紹(えんしょう)の疑心闇鬼によって窮地に陥ります。唐瑛(とうえい)は潔白を証明するため毒を飲み、袁紹(えんしょう)は一時的に手を引きますが、唐瑛(とうえい)への警戒を強めます。

官渡(かんと)へ向かった劉平(りゅうへい)は、淳于瓊(じゅんうけい)に囚われてしまいます。官渡(かんと)の戦場では、楊修(ようしゅう)が張繡(ちょうしゅう)と郭嘉(かくか)の関係を悪化させるような言動をします。張繡(ちょうしゅう)は疑念を抱きますが、完全に寝返ることはありません。司馬懿(しばい)は曹丕(そうひ)を曹操(そうそう)の軍営まで送り届けます。曹丕(そうひ)は、曹植(そうしょく)が郭嘉(かくか)の代わりに軍務を処理しているのを見て複雑な心境になります。

初めて軍を率いた曹丕(そうひ)は、軍糧不足に気づきます。なんと、黄砂でかさ増しされていたのです。曹丕(そうひ)は激怒し、監察官を処罰することで威信を確立しようとしますが、過激な手段は物議を醸します。郭嘉(かくか)は曹丕(そうひ)の意図を理解していますが、法に従って監察官を処罰せざるを得ません。私的には、初心を忘れないようにと曹丕(そうひ)に忠告します。

楊修(ようしゅう)は司馬懿(しばい)を訪ね、軍糧の真相を見抜いていることを明かします。二人は方法こそ違いますが、劉平(りゅうへい)を助けるために戦っています。郭嘉(かくか)も負けじと、監察官の首を司馬懿(しばい)のもとに送りつけ、警告します。

蜚先生は劉平(りゅうへい)の前に現れ、漢室と袁紹(えんしょう)の複雑な関係、そして曹操(そうそう)に対抗するために袁紹(えんしょう)を利用した策略を明かします。劉平(りゅうへい)は袁紹(えんしょう)の漢室に対する不敬を非難しますが、蜚先生は許攸(きょゆう)を餌にして曹操(そうそう)を罠に誘い込もうとしていることを隠しません。劉平(りゅうへい)は利用されることを拒否し、繡衣使者として袁紹(えんしょう)に謁見します。群儒と舌戦を繰り広げ、天子としての威厳を示しますが、さらに深い危機に陥ってしまいます。袁紹(えんしょう)は衣帯詔を手にし、劉平(りゅうへい)を殺そうとしますが、崔琰(さいえん)の嘆願もむなしく、劉平(りゅうへい)は生死の瀬戸際に立たされます。しかし、潘揚(はんよう)に実行を要求する劉平(りゅうへい)の真意は、耐え忍ぶしかありません。

第28話:感想

第28話は、策略と裏切り、そして決意の物語でした。劉平(りゅうへい)は巧みな作戦で仕子たちを救い出し、袁紹(えんしょう)への謁見を目指します。一方、曹丕(そうひ)と司馬懿(しばい)は逃亡の旅を続け、それぞれの道を歩み始めます。

特に印象に残ったのは、劉平(りゅうへい)と袁紹(えんしょう)の対峙(たいじ)シーンです。劉平(りゅうへい)は天子としての威厳を示しつつも、袁紹の策略に翻弄され、窮地に追い込まれます。しかし、劉平(りゅうへい)は決して諦めず、最後まで自分の信念を貫こうとする姿に心を打たれました。

また、曹丕(そうひ)と司馬懿(しばい)の友情にも注目したいところです。曹丕(そうひ)は司馬懿(しばい)の才能を認め、幕僚に迎えようとしますが、司馬懿(しばい)は旧情を理由に辞退します。二人の友情は、戦乱の世の中でも揺るぎないものとして描かれています。

つづく