三国誌 秘密の皇帝 第29話 あらすじ/ネタバレ

袁紹(えんしょう)の陣営は緊張感に包まれている。劉平(りゅうへい)は殺意を向けられるも、冷静さを失わず、潘揚(はんよう)に動けと命じる。潘揚(はんよう)はついに劉平(りゅうへい)の正体を明かす、漢の天子であると。袁紹(えんしょう)は驚きながらも疑念を抱くが、劉平(りゅうへい)はかつて董卓配下で袁紹(えんしょう)と過ごした過去を語り、王越(おうえつ)の証言もあり、ついに袁紹(えんしょう)は劉平(りゅうへい)を天子として臣従する。

劉平(りゅうへい)は唐瑛(とうえい)との面会を希望する。袁紹(えんしょう)は意外ながらも、天子の命令に従う。唐瑛(とうえい)は劉平(りゅうへい)の無事を喜び、劉平(りゅうへい)は司馬懿(しばい)が曹操(そうそう)陣営に戻ったことを伝える。そして袁紹(えんしょう)への失望を吐露する。唐瑛(とうえい)も袁紹(えんしょう)を支持する人物ではないと同意し、献帝(けんてい)が袁紹(えんしょう)を頼らなかった理由を明かす。劉平(りゅうへい)は兄の苦労を理解し、自身の進むべき道を確認する。

袁紹(えんしょう)は劉平(りゅうへい)の到来に苦悩し、対策を協議する。許攸(きょゆう)は天子の名を利用して諸侯を率いることを提案するが、袁紹(えんしょう)は家柄を誇り、天子に屈することを拒否する。また、天子の身柄を人質にすることも、仮発を招くことを恐れる。蜚先生は、天子を利用して曹操(そうそう)を誘い出し、許攸(きょゆう)を偽装降伏させて偽情報を伝えることを提案する。

許攸(きょゆう)は劉平(りゅうへい)に謁見するが、劉平(りゅうへい)は蜚先生の真意を見抜いている。そして、許攸(きょゆう)を味方に引き入れようと試みる。許攸(きょゆう)は袁紹(えんしょう)に失望しているものの、すぐに返答はしない。劉平(りゅうへい)は親筆の手紙で許攸(きょゆう)に後路を用意し、曹操(そうそう)に捕らえられても命を落とさないようにする。

一方、潘揚(はんよう)は曹操(そうそう)闇殺のために出発する前に唐瑛(とうえい)に剣術の秘伝書を託すが、唐瑛(とうえい)は絶望からそれを燃やしてしまう。劉平(りゅうへい)は外出を図るが、高覽(こうらん)に阻まれる。崔琰(さいえん)の助けで脱出に成功する。陣営内で伏寿(ふくじゅ)と出会い、劉平(りゅうへい)は巧みな言葉で袁紹(えんしょう)と崔琰(さいえん)の関係を悪化させる。そして伏寿(ふくじゅ)に自身の戦略を明かす。許攸(きょゆう)の偽装降伏を利用して袁紹の兵糧庫の場所を暴き、曹操(そうそう)の勝利を助けるというのだ。

伏寿(ふくじゅ)は当初、この計画を聞いて激怒する。曹操(そうそう)への抵抗を諦めたと考えるからだ。しかし、劉平(りゅうへい)の辛抱強い説明により、彼の苦悩と知恵を理解し、最終的に劉平(りゅうへい)と協力することを決意する。一方、許攸(きょゆう)は郭嘉(かくか)の信頼を得て、劉平(りゅうへい)の計画を密かに伝える。司馬懿(しばい)は陣営で“大叔”と出会い、会話の中でその人物が曹操(そうそう)であることに気づく。そして劉平(りゅうへい)の真意を理解する。

伏寿(ふくじゅ)は袁紹に密会し、許攸(きょゆう)の寝返りに対する対応を探る。袁紹は表面上は自信に満ちているが、内心は不安に駆られている。情報網を駆使して伏寿(ふくじゅ)を安心させようとするが、肝心なところで躊躇してしまう。この様子はすべて劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)に筒抜けであり、彼らは機が熟すのを静かに待っている。戦況を一変させる時が近づいているのだ。

第29話の感想

第29話は、劉平(りゅうへい)の知略が光る、緊迫感溢れるエピソードでした。袁紹陣営に捕らえられた劉平(りゅうへい)は、冷静さと機転を利かせて、袁紹を屈服させ、天子としての地位を確立します。唐瑛(とうえい)との再会や、許攸(きょゆう)との駆け引きなど、見どころ満載の展開でした。

特に印象的だったのは、劉平(りゅうへい)が袁紹と崔琰(さいえん)の関係を巧みに悪化させたシーンです。言葉巧みに袁紹の猜疑心を煽り、崔琰(さいえん)を陥れることで、袁紹陣営の内部崩壊を狙う劉平(りゅうへい)の策略は、まさに天才的でした。

また、伏寿(ふくじゅ)との関係にも進展が見られました。当初は劉平(りゅうへい)の計画に仮対していた伏寿(ふくじゅ)ですが、彼の真意を理解し、協力することを決意します。劉平と伏寿(ふくじゅ)の信頼関係が深まり、今後の展開がますます楽しみになりました。

一方で、曹操(そうそう)陣営の動きも気になるところです。許攸(きょゆう)の偽装降伏によって、曹操(そうそう)は袁紹の兵糧庫の場所を知ることになります。この情報が戦局にどのような影響を与えるのか、注目です。

つづく