三国誌 秘密の皇帝 第43話 あらすじ/ネタバレ
劉平(りゅうへい)は親友・司馬懿(しばい)を救うため、丞相の座を曹操(そうそう)に譲り渡す決断を下しました。この衝撃的な決定は朝野に大きな波紋を広げます。楊彪(ようひょう)や伏完(ふくかん)などの老臣たちは、曹操(そうそう)が権力を独占すれば三公(さんこう)製度が廃止され、漢王朝が崩壊するのではないかと危惧します。しかし劉平(りゅうへい)は冷静に分析し、曹操(そうそう)の真の敵は劉備(りゅうび)と孫権(そんけん)であり、丞相の称号がなくても実質的に朝政を掌握していることを指摘します。伏寿(ふくじゅ)も劉平(りゅうへい)を支持し、曹操(そうそう)が2度の戦いで漢王朝の威信を高めたことを挙げ、曹操(そうそう)の力を借りて漢王朝を再興すべきだと主張します。伏完(ふくかん)たちは納得できずとも、現実を受け入れるしかありませんでした。
曹丕(そうひ)は天牢へ向かい、丞相の座と引き換えに司馬懿(しばい)の釈放を伝えました。司馬懿(しばい)は劉平(りゅうへい)の犠牲に複雑な思いを抱きながらも、任命を受け入れます。曹丕(そうひ)の探りに対して、司馬懿(しばい)は率直に疑念を表明しますが、曹丕(そうひ)は寛容さを示し、司馬懿(しばい)が自分を補佐する限り、他のことは許容すると約束します。
自由を得た司馬懿(しばい)はすぐに劉平(りゅうへい)のもとを訪れ、表面上は彼の行動を非難しながらも、心の中では感謝の気持ちでいっぱいでした。2人は未来の課題に共に立ち向かうことを決意します。
一方、唐瑛(とうえい)は司馬懿(しばい)の住居に姿を現し、2人は温かい再会を果たします。しかし、唐瑛(とうえい)の漢王朝の王妃という立場は、2人の愛を阻む無形の枷となります。司馬懿(しばい)は唐瑛(とうえい)への愛を隠さず、彼女が弘農(こうのう)王との間に実質的な関係がないことを知り、2人はついに心を開き、深く抱きしめ合います。しかしその裏で、劉平(りゅうへい)はひっそりと姿を消し、伏寿(ふくじゅ)のもとへ身を寄せていました。
翌日、司馬懿(しばい)は劉平(りゅうへい)のもとを訪れ、表面上は宮殿からの退去を促しながらも、プライベートな生活について含みを持たせて質問します。これには劉平(りゅうへい)も思わず咲ってしまいます。伏寿(ふくじゅ)の登場によって会話は中断され、司馬懿(しばい)は慌てて誤魔化し、気まずい雰囲気となります。
一方、曹丕(そうひ)は司馬懿(しばい)が皇宮に泊まったことに不満を抱き、傲慢だと感じます。
荀彧(じゅんいく)は曹操(そうそう)が兵を動員したことで、後になって罰せられるのではないかと心配します。賈詡(かく)は時勢に従うべきだと諭し、漢王朝に寝返ることを示唆します。荀彧(じゅんいく)は熟慮の末、劉平(りゅうへい)に心を開き、天下統一の大業のために尽くすことを表明します。劉平(りゅうへい)の度量の広さに感銘を受けた荀彧(じゅんいく)は、忠誠を誓います。
満寵(まんちょう)は郭嘉(かくか)の霊前で遺誌を達成できなかったことを悔やんでいると、劉平(りゅうへい)が現れます。曹操(そうそう)の登場によって会話は中断され、劉平(りゅうへい)は郭嘉(かくか)の遺誌を口実に曹操(そうそう)との協力を提案しますが、曹操(そうそう)は縁談を拒否します。曹丕(そうひ)は父親が他人を偏愛していることに落胆し、司馬懿(しばい)に酒を酌み交わしながら、世子の座を奪うための協力を求めます。
建安13年、曹操(そうそう)は荊州を徴服するため、江東への全面戦争を開始します。劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)は許都(きょと)に残留し、司馬懿(しばい)の父?司馬防(しばぼう)は彼に権力争いから身を引くよう忠告します。しかし司馬懿(しばい)は情勢が不安定であるため、劉平(りゅうへい)の身元がバレて家族が危険にさらされるのを防ぐために、留まって権力を掌握する必要があると考えます。2人は話し合った結果、穏健な性格の曹植(そうしょく)を世子に擁立することで、曹丕(そうひ)の脅威を牽製し、漢王朝と司馬家の利益を共に守ることを決意します。
第43話の感想
第43話は、劉平(りゅうへい)の自己犠牲と司馬懿(しばい)の復活、そして曹操(そうそう)と劉平(りゅうへい)の駆け引きが描かれた、見応えのある回でした。
劉平(りゅうへい)が丞相の座を曹操(そうそう)に譲り渡すという決断は、衝撃的でありながらも、彼の漢王朝への強い思いと、曹操(そうそう)の力を利用して漢王朝を再興させようとする戦略的な思考を感じさせるものでした。
一方、司馬懿(しばい)は劉平(りゅうへい)の犠牲によって自由を取り戻し、曹操(そうそう)との関係も良好なスタートを切りました。しかし、唐瑛(とうえい)との関係は依然として複雑であり、漢王朝と司馬家の未来がどうなるのか、目が離せません。
つづく