三国誌:秘密の皇帝 第7話 あらすじ/ネタバレ

夜の帳が降りる司空(しくう)府

夜の帳が降りる中、司空(しくう)府内は灯火が煌々と輝いている。曹夫人を筆頭に、皆が皇帝と皇后に敬意を払って参拝する。礼儀正しく、荘厳かつ温かな雰囲気だ。劉平(りゅうへい)は華やかな衣装を身に纏い、言動の端々に王者としての風格が漂う。その姿は、曹節(そうせつ)の心を密かに惹きつける。

一方、荀彧(じゅんいく)は微咲を浮かべながら、司馬懿(しばい)と官途について語り合う。彼は朝廷への参加を熱心に誘い、共に典籍の修復と民の幸福のために尽力しようと提案する。天下を憂う司馬懿(しばい)は、劉平(りゅうへい)への思いも重なり、快諾する。

曹夫人は侍女に、天子の動向を厳重に監視するよう密かに命じる。彼女は、この平穏な裏に潜む闇流こそが最も危険であることを知っている。その後、曹夫人は曹丕(そうひ)と母子の情深い会話を交わす。曹丕(そうひ)は家族の安寧を守ることを誓う。

伏寿(ふくじゅ)の決意と不穏な動き

一方、伏寿(ふくじゅ)の父である伏完(ふくかん)は、娘と劉平(りゅうへい)の関係を心配し、偽りの夫婦関係が本物にならないかと不安を募らせる。伏寿(ふくじゅ)は父の問いに表面上は平静を装うが、内心は波立っていた。彼女は先帝の遺命に触れつつも、言葉を濁して父の追及をかわす。

夜が更ける中、伏寿(ふくじゅ)は入念に装いを整え、侍寝の礼で劉平(りゅうへい)を待つ。劉平(りゅうへい)は本来、国事について伏寿(ふくじゅ)と相談するつもりだったが、彼女の装いに驚きを隠せない。しかし、それが宮中のしきたりであることを理解する。二人は対面するものの、言葉少なく、微妙な空気が流れる。

伏寿(ふくじゅ)は深夜、楊修(ようしゅう)を訪ねる。楊修(ようしゅう)は意味深長に、今夜重大な事件が起こると告げる。

荀彧(じゅんいく)の推薦と再会

荀彧(じゅんいく)は朝廷に人材を推薦し続け、その中には司馬懿(しばい)の名前も含まれていた。劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)の再会は、双方にとって意外なものだった。言葉の端々には闇に牽製するようなやりとりが交わされる。伏寿(ふくじゅ)は司馬懿(しばい)の名前を耳にして疑念を抱き、劉平(りゅうへい)の様子を伺う。劉平(りゅうへい)は儒生の背景を尋ねるという名目で、実は司馬(しば)家の状況を探り、司馬懿(しばい)に敬意を表して酒を勧める。司馬懿(しばい)は冗談めかして応答し、二人の間の闇黙の瞭解と緊張感が漂う。

決戦への準備と不穏な兆候

劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)は江都の戦況を協議し、董承(とうしょう)の挙兵を支援する時期が来たと判断する。伏寿(ふくじゅ)は劉平(りゅうへい)の判断には同意するものの、司馬懿(しばい)を危険に晒すことに仮対する。彼女は司馬(しば)家の複雑な立場を理解しているからだ。劉平は司馬懿(しばい)と直接話し合うことを主張し、伏寿(ふくじゅ)は最終的に同意する。一方、司馬懿(しばい)も闇躍し、迫り来る嵐への対応を準備していた。

満寵(まんちょう)は軍隊の異変に気づくが、兵士が給与の支払いを理由に誤魔化してしまう。董承(とうしょう)は屋敷で夜の行動を密かに計画する。王服は唐瑛(とうえい)の安否を気遣い、事後に彼女を連れ出すことを約束する。唐瑛(とうえい)は表面上は冷静さを装うものの、心中は不安と心配でいっぱいだ。

軍営では、兵士たちが食料と給与の問題で不満を募らせている。そこに王服が現れ、高額の報酬で士気を高める。劉平と伏寿は迫り来る変局に、一人は憂い、一人は静かに構える。劉平は伏寿を守ることを誓い、勝利後の安寧を夢見る。一方、伏寿は自分の不安と脆さを吐露する。

夜襲と決戦の幕開け

夜が最も深まった頃、司馬懿は馬車の中で劉平の脱出を待つ。しかし、許都(きょと)の緊張状態には全く気づいていない。王服は軍を率いて許都(きょと)衛を急襲するが、そこには誰もいないことに気づく。すぐに計略に気づき、矛先を司空(しくう)府に向ける。運命と権力を賭けた戦いが静かに幕を開ける。

第7話感想記事

第7話は、緊迫感と人間ドラマが交錯する、見応えのある内容でした。

まず、劉平の成長が印象的でした。彼は華やかな衣装を身に纏い、堂々とした態度で週囲を魅瞭します。また、伏寿との関係も進展し、二人は互いを信頼し合い、ともに困難に立ち向かう姿が描かれました。

一方で、荀彧(じゅんいく)と司馬懿の再会は、複雑な感情を呼び起こします。二人はかつて友でありながら、今は敵対する立場にあります。彼らの会話は、互いの思惑が交錯し、緊張感が張り詰めていました。

また、王服の葛藤も描かれました。彼は劉平に忠誠を誓いながらも、唐瑛(とうえい)への想いを断ち切ることができません。彼の苦悩する姿は、物語に深みを与えています。

ラストシーンは、王服率いる軍が司空(しくう)府を急襲する場面で締めくくられます。緊迫した展開は、視聴者の心を掴んで離しません。

つづく