繁城の殺人 ~大明に蠢く闇~ 第9話 あらすじ/ネタバレ
翠華楼で、美しい女性が殺害されました。犠牲者は林四娘(リン・スーニャン)です。事件発生前夜、冷桂児(レン・グイアル)は彼女を訪ねていました。初対面ながら、冷桂児(レン・グイアル)は父親である冷無疾(レン・ウージー)と林四娘(リン・スーニャン)の関係について探り始めます。幼い頃からこの関係を知っており、母親も黙認していた冷桂児(レン・グイアル)は、この機会に父親の過去を深く知ろうとします。
林四娘(リン・スーニャン)は幼い頃から苦労しており、11歳の時に舅父によって翠華楼に売られました。最初は書画や琴を習っていましたが、成人すると接客を強いられる運命に直面し、恐怖を感じて夜逃げします。夜道で酔っ払いに襲われそうになったところ、捕快の冷無疾(レン・ウージー)に助けられます。冷無疾(レン・ウージー)は悪人を追い払うだけでなく、食事代を出し、全財産を投げ出してまで彼女を助けます。行き場のない林四娘(リン・スーニャン)を、冷無疾(レン・ウージー)は老鴇に隠して安全な場所に匿います。その後、二人は深い仲になり、冷無疾(レン・ウージー)は貯金をはたいて林四娘(リン・スーニャン)と会うようになります。林四娘(リン・スーニャン)は彼の散財を不憫に思い、胭脂巷を秘密の逢い場所として紹介します。
冷無疾(レン・ウージー)は林四娘(リン・スーニャン)を身請けしようと決意しますが、彼女は自分が子供を産めないことを自覚しており、彼を不幸にしたくないと、冷無疾(レン・ウージー)に結婚を勧めます。二人はそれぞれ別の家庭を築きますが、情は冷めません。真相を知った冷桂児(レン・グイアル)は林四娘(リン・スーニャン)を憐れみ、曲三更(クワ·サンコウ)と一緒に彼女を弔います。
数日後、趙友仁が自宅で急死します。彼は20年前の鴻順織局の共同経営者である趙(ヂャオ)挙人の息子で、家業が傾いた後は鳩を飼うことに夢中になっていました。彼の死は林四娘(リン・スーニャン)の事件と酷似しており、女装姿で喉を切られ、傍らには「非其鬼而祭之」と書かれた白い旗が立てられていました。
過去を遡ると、陸遠暴(ルー・ユエンバオ)は程逸致の治療を受けた後、健康状態が悪化し、不眠症に悩まされ、悪夢にうなされます。夢の中では陸忠(ルー・ジョン)が暴行している光景を見て、目が覚めた後に夢だったと気付きます。陸直(ルー・ジー)は成長して精明になり、帳簿を管理して信頼を得ますが、陸遠暴(ルー・ユエンバオ)から疑われます。ある宴会で陸遠暴(ルー・ユエンバオ)が陸直(ルー・ジー)を試したところ、陸直(ルー・ジー)は正直に答えたにもかかわらず叱責され、財産を狙っていると言われます。陸直(ルー・ジー)は忠誠心を表明しますが、屋敷から追い出され、田庄で労働させられます。
陸遠暴(ルー・ユエンバオ)は陸直(ルー・ジー)が裏切るのではないかと疑い続け、陸忠(ルー・ジョン)に密かに監視させます。陸直(ルー・ジー)が真面目に働いているのを見て安心できない陸遠暴(ルー・ユエンバオ)は、彼が屈辱を受けて恨みを抱くのではないかと心配し、最終的に陸忠(ルー・ジョン)に暗殺を命じます。この恩讐は、時が経つにつれて複雑な網目状に絡み合っていきます。
第9話の感想
第9話は、林四娘(リン・スーニャン)の悲劇的な過去と、陸家における複雑な人間関係が明らかになる衝撃的な回でした。林四娘(リン・スーニャン)の幼い頃から苦労してきた様子や、冷無疾(レン・ウージー)との切ない恋物語、そして残酷な最期は、見ている者の心を痛めました。
一方、陸家では、陸遠暴(ルー・ユエンバオ)の猜疑心が招いた悲劇が描かれました。陸直(ルー・ジー)の忠誠心を疑い続けた陸遠暴(ルー・ユエンバオ)は、最終的に彼を殺害することを決意します。この事件は、陸家の未来に暗い影を落とすことになりました。
第9話は、人間の心の闇と、それが招く悲劇を描いた重厚な回でした。登場人物たちの複雑な感情や、事件の真相が明らかになるにつれて、物語はますます緊迫感を増していきます。今後の展開がますます気になります。
つづく