寧安如夢(ねいあんにょむ)~宮廷にふたたび舞い降りる愛~ 第27話 あらすじ/ネタバレ

謝危(シエ・ウェイ)の葛藤と決意

謝危(シエ・ウェイ)は姜雪寧が去っていく後ろ姿を眺めながら、心の中で溢れ出す感情を抑えきれない。彼は姜雪寧を利用したのではないと自分に言い聞かせ、特に通州での出来事が頭をよぎる。姜雪寧の「あなたはいつも人を利用するのですか?」という問いに、彼は「他人にはそうかもしれないが、あなたには違う」と答える。上京の旅で姜雪寧に命を救われた彼は、彼女を特別視していた。しかし姜雪寧の「私は誰であっても助けたでしょう」という返答は、謝危(シエ・ウェイ)の深い愛情には届かなかった。

謝危(シエ・ウェイ)は姜雪寧と張遮(チョウ·シャ)は釣り合わないと告げる。彼は人生の苦難を経験しており、姜雪寧が同じ轍を踏むことを望まない。そのため、彼は姜(ジャン)父と相談し、翌日より姜雪寧を自分の屋敷に招いて琴を教え、璜州の情報を伝えることで彼女の不安を解消しようと提案する。

流言と姜(キョウ)家の動揺

薛定非は茶館で、姜雪寧が通州で情夫と密会していたという噂を耳にする。この噂はすぐに姜(キョウ)家に伝わり、姜(ジャン)父と姜(ジャン)母は激怒して姜雪寧を問い詰める。姜雪寧は理不尽な仕打ちに委屈を感じながらも、薛(シュエ)家の仕業ではないかと疑う。孟(モウ)氏は姜雪寧を厳しく叱責するが、その真意は姜雪慧の縁談に影響が出ることを恐れていたためである。姜(ジャン)父は冷静に、この裏には何か隠された事情があると考える。

姜雪慧は姉が謹慎させられたことを知り、孟(モウ)氏に抗議しようと考えるが、侍女に止められる。薛定非は謝危(シエ・ウェイ)に噂のことを伝え、薛姝(シュエ・シュー)は姜雪慧に手紙を送り、家族の名誉のために選妃を辞退するよう迫る。姜雪慧は薛姝(シュエ・シュー)に、沈玠(シェン・ジェ)のためなのか王妃の座のためなのかと問い詰めるが、薛姝(シュエ・シュー)にとってはどちらも同じことだった。

姜雪寧の行動と沈玠(シェン・ジェ)の決意

姜雪寧は妹の性格を知り、沈玠(シェン・ジェ)に手紙を書いて事態の解決を託す。張遮(チョウ·シャ)は家で愁いに沈み、母の言葉を思い出し涙を流す。顧春芳(グー・チュンファン)は張遮(チョウ·シャ)を官職に復帰させようと訪れるが、謝危(シエ・ウェイ)に呼ばれてしまう。謝危(シエ・ウェイ)は京の噂を鎮めるために張遮(チョウ·シャ)の力を借りようと考える。通州で姜雪寧が張遮(チョウ·シャ)をかばった様子を見て、彼の誠意を信じていたからだ。

沈玠(シェン・ジェ)は深夜に御書斎に忍び込み、太后と薛(シュエ)家の圧力による婚約の苦しみを訴える。皇帝は沈玠(シェン・ジェ)の弱さに怒りを露わにするが、太后の権力固めと薛(シュエ)家の野心を見抜いていた。

姜(ジャン)父の決断と薛(シュエ)家の失墜

姜(ジャン)父は朝堂の争いから逃れるため、家族と共に隠居することを考える。薛(シュエ)家は姜雪慧のことで姜雪寧に恨みを抱いており、老齢の姜(ジャン)父は彼女を守りきれないと判断したのだ。姜雪寧は反対するが、姜(ジャン)父は薛(シュエ)家との確執が深まっている以上、逃げるしかないと言い張る。姜雪寧は涙ながらに考え直すよう懇願し、ついに姜(ジャン)父を説得する。

翌日、姜(ジャン)父は朝廷で薛国公の横領を告発する。薛国公は否定するが、張遮(チョウ·シャ)が証拠を提出したことで皇帝は激怒し、謝危(シエ・ウェイ)と張遮(チョウ·シャ)に捜査を命じる。薛姝(シュエ・シュー)は権限を乱用して噂を広めたことで事態を悪化させ、謝危(シエ・ウェイ)はこれを利用して状況をさらに悪化させる。太后は薛姝(シュエ・シュー)を厳罰に処し、薛国公も家法で罰する。

孟(モウ)氏は姜(ジャン)父の行動に不満を示すが、姜雪慧は初めて自分の心に従い、選妃を辞退すると宣言する。姜雪寧は妹の勇気に感動し、これが本当の姜雪慧の姿だと感じる。

第27話の感想

第27話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。謝危(シエ・ウェイ)と姜雪寧の複雑な感情、薛(シュエ)家の陰謀、姜(キョウ)家の苦悩などが描かれ、緊張感が高まっています。

特に印象的なのは、謝危(シエ・ウェイ)と姜雪寧のシーンです。謝危(シエ・ウェイ)は姜雪寧を利用していないと主張しますが、姜雪寧は彼の言葉に納得していません。二人の間に溝があることが感じられ、今後の展開が気になります。

また、薛(シュエ)家の陰謀も明らかになりつつあります。薛姝(シュエ・シュー)は姜雪寧の噂を広め、姜(キョウ)家を陥れようと企んでいます。しかし、姜(ジャン)父が薛国公の横領を告発したことで、薛(シュエ)家は窮地に立たされます。

姜(キョウ)家の苦悩も描かれています。姜(ジャン)父は薛(シュエ)家との確執を避けるために隠居することを考えますが、姜雪寧は反対します。最終的に姜(ジャン)父は考え直し、薛(シュエ)家と戦うことを決意します。

つづく