君子盟 第16話 あらすじ/ネタバレ

証拠が揃い、謝罪状を書けば父親の冤罪を晴らすことができる蘭珏(らんかく)。しかし、張屏(ちょうへい)の名前を真似ることができず、苦悩する。

張屏(ちょうへい)は師匠に、自分が拾われた時の詳しい情報を尋ねるが、師匠は答えず、話題を変えてしまう。蘭珏(らんかく)は、張屏(ちょうへい)を巻き込むことに躊躇し、名前を真似ることができない。耳には、張屏(ちょうへい)が飼っている猫の鳴き声が響き、煩わしさを感じる。しかし、猫を見つけると、殺すことができずにいた。

張屏(ちょうへい)の師匠は、西川(せいせん)郡李家店で酒を飲みに行くことを提案する。道中、張屏(ちょうへい)は幼馴染の住民に出会い、子供時代の思い出話を聞くうちに、身元の悩みを忘れてしまう。夜、郊外で雨宿りをしていた師匠は、物乞い数人に占いをし、彼らを「いずれ侯爵となり、大金持ちになる」と信じ込ませる。物乞いが喜々として去った後、師匠は張屏(ちょうへい)に「占いは真偽は関係なく、運命は天が決めるが、運は自分で切り開くものだ」と語る。

10日が経ち、王硯(おうけん)が蘭(らん)府に証拠を取りに来るが、蘭珏(らんかく)は偽の自白書の作成を諦めていた。張屏(ちょうへい)の母がどんな罪を犯したとしても、当時はまだ子供だった張屏(ちょうへい)を巻き込むことは、父親の潔白を汚す行為だと考えたのだ。

師匠は張屏(ちょうへい)に占いをし、3歳で両親を失い、親族とも縁がなく、天狼星に犯され、家破人亡の運命にあると告げる。しかし、官運に恵まれ、あらゆる謎を解き明かすことができるという。張屏(ちょうへい)の性格から、大理寺で事件を捜査する運命にあると見抜くが、張屏(ちょうへい)は身元を明らかにするまでは大理寺に入らないと主張する。張屏(ちょうへい)は師匠の気持ちを理解し、運命と運は別物だと知り、身元を突き止める決意をする。

張屏(ちょうへい)の言葉を聞いた師匠は、自分が雲遊中に森の中で張屏(ちょうへい)を拾ったことを明かす。張屏(ちょうへい)は異民族の服を着ており、その一族は全員死亡していた。血の霧が立ち込める中、師匠は張屏(ちょうへい)を連れて急いでその場を離れた。泣き止まない張屏(ちょうへい)は、首に下げた香袋の匂いを嗅ぐと泣き止んだ。師匠は、この香袋が張屏(ちょうへい)にとって特別な意味を持つのではないかと推測し、香袋を張屏(ちょうへい)に渡す。それ以降、張屏(ちょうへい)が悪夢を見ると、師匠は蘭の花を香料にして、彼の夢を鎮めていた。張屏(ちょうへい)は、師匠が保管していた蘭の花が蘭珏(らんかく)の屋敷のものと同じであることに気づき、香袋の「珏」の文字から、それが蘭珏(らんかく)の香袋であることを確信する。張屏(ちょうへい)は、この香袋はかつて蘭珏(らんかく)の父親から贈られたものだと推測する。身元を知った張屏(ちょうへい)は、師匠に別れを告げ、京城に戻る。

つづく