『君子盟』第18話 あらすじ/ネタバレ

蘭珏(らんかく)が主考の職を辞した後も、受験生たちは不正疑惑を拭えず、第三者による公正な出題を提案します。最終的に、院内の老人である劉伯が選ばれ、目隠しをした状態で出題を選びました。結果は、柳太傅(たいふ)の「以徳定国」が出題されました。

試験中、張屏(ちょうへい)は素早く問題を解き終えて提出、続いて马廉も提出しました。

張屏(ちょうへい)は鏡(きょう)湖先生(きょうこせんせい)の予言が科挙と密接に関連していると感じ、陳子殇から調査を開始することを決意します。しかし、陳子殇の家を訪れると、陳子殇はすでに亡くなっており、現場は入浴中に足を滑らせて転落したように見せかけられていました。張屏(ちょうへい)は鋭い観察力から、これは偽装された現場であり、陳子殇は意識を失った後に殺害されたと断定します。

張屏(ちょうへい)は事件の関連で拘束され、蘭珏(らんかく)と同じ牢に入れられます。蘭珏(らんかく)は最初は張屏(ちょうへい)に距離を置いていましたが、張屏(ちょうへい)の誘いで2人は牢飯を共にし、徐々に交流を深めていきます。張屏(ちょうへい)は蘭珏(らんかく)に、陳子殇が荷物をまとめていたこと、そして彼の草稿と马廉の試験答案が驚くほど似ていることを伝え、马廉が事前に試験問題を知っていて、陳子殇に代筆させた可能性があると推測します。張屏(ちょうへい)は、家族の確執による立場の違いがあっても真実を明らかにするために、証拠を蘭珏(らんかく)に託します。

蘭珏(らんかく)は張屏(ちょうへい)の努力に感謝しますが、心は複雑です。彼は朝堂で陳子殇の死と马廉の不正を暴露し、証拠を提出します。太后は事件を穏便に済ませたいと考えますが、聖上の強い意志により、関係者を禁足処分とし、事件は大理寺に引き渡されます。

釈放された張屏(ちょうへい)は、再び陳子殇の家を調べようとしますが、身分の制限のため貢院に入ることはできません。彼はなんとか貢院に入り、重要な手がかりである金片を発見します。これは、马廉が試験当日に身につけていた金錠の装飾を連想させます。一方、蘭珏(らんかく)は抽選に不正があったのではないかと疑い、独自に調査を開始します。彼は貢院に潜入し、試験答案にカビのシミがあることに気づき、背後にさらに深い陰謀があるのではないかと疑います。

2人はそれぞれ異なる方法で調査を進めていますが、科挙の不正を暴くという目標は一致しています。張屏(ちょうへい)の金片の手がかりと蘭珏(らんかく)のカビの発見は、まるで2つのパズルのように、事件全体の輪郭を徐々に明らかにしつつあります。そして、その背後には、さらに複雑な権力闘争と人間性の試練が隠されているようです。

第18話の感想

第18話は、科挙不正の謎が深まるスリリングな展開でした。張屏(ちょうへい)の鋭い観察力と蘭珏(らんかく)の推理力が光り、事件の真相に近づいていく様子が手に汗握るものでした。

特に印象的だったのは、張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)の牢でのシーンです。最初は距離を置いていた2人でしたが、徐々に心を開いていく様子が描かれていました。家族の確執による立場の違いを超えて、真実を明らかにしようとする彼らの姿は感動的でした。

また、陳子殇の死や馬廉の不正など、次々と明らかになる事実によって、事件の背後に隠された陰謀が感じられました。金片やカビのシミなど、一見すると無関係に見える手がかりが、どのように事件に繋がっていくのか、今後の展開が気になります。

つづく