君子盟 第25話 あらすじ/ネタバレ

昔日、張屏(ちょうへい)の母は彼を連れて蘭(らん)府を訪れ、蘭珏(らんかく)の父と重要な事について話し合った。その頃、張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)はすでに深い縁を結んでいた。その後、張屏(ちょうへい)の母は蘭珏(らんかく)の父を摩蘿村へ案内したが、玄機(げんき)が率いる一団が襲撃し、村を滅ぼそうとした。危機に際し、蘭珏(らんかく)の父は張屏(ちょうへい)母子を先に逃がそうとした。追っ手が迫る中、張屏(ちょうへい)の母は彼を密林の奥深くに隠し、遺言を残した。母の心の傷と身元の謎を探るには、聖湖の下を探せば答えが見つかるというのだ。そして、追っ手を引きつけるため、張屏(ちょうへい)の母は一人密林の反対側へと向かい、命を落とした。

王硯(おうけん)が混沌の中から張屏(ちょうへい)を目覚めさせた時、彼はハッとした。母は自分を捨てたわけではなく、一族の人々も皆善良だったのだ。彼は王硯(おうけん)に、聖湖は自然への畏敬の心を象徴するものであり、摩蘿村の人々は代々医術を学び、人々を救うことを使命としてきたこと、そして鏡花水月(きょうかすいげつ)術は心の病を癒す秘術であることを説明した。王硯(おうけん)は張屏(ちょうへい)の母の遺言に深い意味があると感じ、聖湖の下を調べようとした。

一方、蘭珏(らんかく)は旭東(きょくとう)を連れて湖の中の陋室を訪れた。かつて辜青章がここに潜んでいたのではないかと推測し、もし何か秘密があればここにあるはずだと考えた。旭東(きょくとう)が詳しく調べたところ、床の下から一枚の図面が見つかった。そこには蘭(らん)府の所在地がはっきりと記されており、蘭珏(らんかく)は辜青章がすでに自分を調査対象にしていたことに気づいた。

張屏(ちょうへい)は母の遺言を胸に、秘密は聖湖の底にあるのではないかと考えた。王硯(おうけん)の助けを借りて湖底を探したところ、木製の箱が見つかった。箱の中には皇子の誕生を記した玉牒が入っていた。張屏(ちょうへい)は王硯(おうけん)を連れて家に帰り、幼い頃に家に兄の“小龙”がいたことを思い出した。“小龙”は一族の言葉で“青章”を意味する。

蘭珏(らんかく)が家に帰ると、辜青章はすでに彼が手がかりを握っていることを知っていた。彼は十年前、科挙のために上京したのではなく、蘭珏(らんかく)に近づく別の目的があったことを告白した。彼はゆっくりと過去の出来事を語り始めた。三十年前、太后は回生陣を使って皇子を入れ替えた。本来なら夭折するはずだった皇子は、実は彼だったのだ。張屏(ちょうへい)の母は鏡花水月(きょうかすいげつ)術に精通していたため、玄機(げんき)によって呪禁科に無理やり徴用された。張屏(ちょうへい)は家で母の遺書を見つけたことで、太后が皇子を入れ替えた後、玄機(げんき)が赤ちゃんを抱えて姿を消したことを知った。張屏(ちょうへい)の母は雲霄(うんしょう)山まで玄機(げんき)を追跡し、玄機(げんき)が赤ちゃんを土に埋めようとしているところを目撃した。雷鳴が轟く中、玄機(げんき)は慌てて逃げ出した。張屏(ちょうへい)の母は赤ちゃんを連れて京城を脱出し、摩蘿村に戻った。村長の治療のおかげで、小さな皇子は奇跡的に生き延びた。十年間、張屏(ちょうへい)の母は皇子の賢さに感心し、自分の身元を明かして一緒に京城に戻ることを決意した。しかし、彼女は皇子の入れ替えが太后の密命で玄機(げんき)が行ったこととは知らず、慈悲の心から蘭林(らんりん)大人に相談しようとしたが、村が全滅するという悲劇に見舞われた。

忠臣である蘭林(らんりん)は、この知らせを聞いてすぐに宮殿に駆けつけ、太后に報告した。しかし、権力の甘さを味わった太后は秘密を漏らしたくなかったため、摩蘿村を血で染めるように命じた。蘭林(らんりん)は玄機(げんき)に京城に連れ戻された後、真相を知った。実際には、彼は敵国に通じていたわけではなく、すべては太后的側近の仕業だったのだ。太后は自分の身を守るために、罪を蘭林(らんりん)に押し付けた。蘭林(らんりん)は蘭珏(らんかく)の安全を守るため、罪を被ることに甘んじた。

辜青章は、今回の帰京の目的は、千秋儀(せんしゅうぎ)大典で太后的罪を暴き、彼女の権力を崩壊させることだと明かした。彼はこの機会を利用して、虚しい権力争いに明け暮れる人々に自業自得の報いを受けさせたいと考えており、蘭珏(らんかく)にも一緒に戦ってくれるよう誘った。別れ際、辜青章は蘭珏(らんかく)に、鏡(きょう)湖先生(きょうこせんせい)はもう過去の人物であり、明日からは含元殿で太后的火傷を治療する辜太医になると告げた。一方、張屏(ちょうへい)は一族の古文書から瘴気を解毒する方法を見つけ、南征軍を救い、大きな功績を立てた。

君子盟 第25話 感想

第25話は、衝撃の事実が次々と明らかになる怒涛の展開でした。張屏(ちょうへい)の母が命を落とした理由、辜青章の正体、そして蘭林(らんりん)が罪を着せられた真相など、これまで謎に包まれていた部分が一気に解き明かされ、物語はクライマックスへと向かっていきます。

特に印象的だったのは、辜青章の告白シーンです。彼は蘭珏(らんかく)に、自分の目的が太后的罪を暴くことだと明かし、共に戦うことを提案します。蘭珏(らんかく)は辜青章の真意を理解し、彼の決意を尊重します。このシーンは、二人の友情の深さを改めて感じさせるものでした。

また、張屏(ちょうへい)が母の遺志を継ぎ、南征軍を救うために奮闘する姿も感動的でした。彼は族の古文書から瘴気を消す方法を見つけ、多くの兵士の命を救います。張屏(ちょうへい)の勇気と知恵は、まさに「君子」の鑑と言えるでしょう。

つづく