君子盟 第26話 あらすじ/ネタバレ

二ヶ月後、張屏(ちょうへい)はひそかに京城に戻ってきた。しかし、入城直後に金吾卫に見つかってしまう。幸い、陳籌(ちんちゅう)の機転で難を逃れた。復讐を急ぐ張屏(ちょうへい)は、蘭珏(らんかく)と策を練りたいと考えていた。しかし、陳籌(ちんちゅう)は危険な旅路だと考え、夜明けとともに張屏(ちょうへい)を遠くに逃がそうとしていた。

蘭珏(らんかく)は眠れぬ夜を過ごしていた。夢の中で復讐の炎が燃え上がり、太后を殺してしまう。しかし、その行為が国家の混乱と民衆の苦しみをもたらすことに気づき、愕然とする。目覚めた彼は、父の教えを思い出し、父の位牌に向かって一晩中考え込んだ。父の仇を討ちつつ、無辜の人々を傷つけない方法はないものかと。

張屏(ちょうへい)は陳籌(ちんちゅう)が眠っている間にこっそりと出発し、市井で蘭珏(らんかく)に密書を送り、翌日帰義坊で会う約束をした。陳籌(ちんちゅう)は目を覚ますと、張屏(ちょうへい)の姿はなく、机の上には食べ物と手紙が置いてあった。手紙には、陳籌(ちんちゅう)への感謝と別れを惜しむ言葉が綴られていた。張屏(ちょうへい)は自分がしなければならないことがあると言い、陳籌(ちんちゅう)には自分の身を大切にしようと伝えていた。

翌日、蘭珏(らんかく)は部下を率いて帰義坊に向かった。ここは流民が多く集まる場所であり、張屏(ちょうへい)は官兵の目を逃れるためにそこに潜んでいた。二人は人目につかない場所を見つけ、思いの丈を語り合った。張屏(ちょうへい)は、辜青章が太后に捨てられた真の皇太子であり、現在宮中に潜伏し、千秋儀(せんしゅうぎ)大典で太后に復讐しようとしていることを明かした。蘭珏(らんかく)は太后を憎んでいたが、辜青章の復讐心が無辜の人々を巻き込み、天下を混乱に陥れることを恐れていた。

利害を考えた蘭珏(らんかく)は、まずは火薬の惨事を防ぎ、情勢を安定させた後、聖上(皇帝)が戻ってから次の計画を立てるべきだと考えた。そこで、張屏(ちょうへい)は太医の弟子に扮して含元殿に潜入し、太后に辜青章の正体を明かした。一方、蘭珏(らんかく)は辜青章を牽制(けんせい)し、彼の詳細な計画を探ろうとした。

蘭珏(らんかく)は昔の思い出を持ち出し、かつて一緒に絵について語り合った時の楽しさを思い出し、辜青章に当時の毒酒の話を切り出した。辜青章は、生母が自分を殺そうとしていることを知った時、絶望して毒酒を飲んだが、偶然にも生き延び、それ以来復讐を誓っていたことを認めた。蘭珏(らんかく)は昔の書簡を渡し、一緒に復讐の道を歩みたいと申し出たが、実際にはより多くの情報を引き出そうとしていた。

蘭珏(らんかく)がさらに詳しく質問しようとした時、辜青章が自分の弟子を装って含元殿に潜入した人物がいることを知ったという知らせが入った。辜青章は直接その場所に現れ、張屏(ちょうへい)の正体を指摘した。二人は子供時代の純粋な日々を思い出し、今は太后のせいで何もかも変わってしまったことを痛感した。辜青章は太后に代償を払わせると誓い、張屏(ちょうへい)に短剣を渡して太后を殺すように命じた。張屏(ちょうへい)はそれを拒否し、憎しみは憎しみで解決できない、すべては平穏に終わらせるべきだと主張した。

しかし、辜青章は無理やり張屏(ちょうへい)の手を操り、太后を刺そうとした。その瞬間、蘭珏(らんかく)が駆けつけ、張屏(ちょうへい)が刺客だと告げ、捕縛を命じた。この行動の背後には、蘭珏(らんかく)の深い思惑があった。張屏(ちょうへい)を辜青章の復讐の炎から守り、後に真実を明らかにし、太后を罰するための伏線を張るためだった。息を呑むような復讐劇は、さらに複雑な政治と人間の心の駆け引きへと展開していく。

君子盟 第26話 感想

第26話は、復讐と正義、そして複雑な人間関係が絡み合う、息を呑むような展開でした。張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)の再会は喜びと共に危険が伴い、二人はそれぞれに苦悩を抱えていました。

張屏(ちょうへい)は復讐に燃え、辜青章の計画を阻止しようとしますが、蘭珏(らんかく)は国家の安定を第一に考え、辜青章の復讐が天下を混乱に陥れることを恐れます。二人の正義感は一致しているものの、そのアプローチは大きく異なり、葛藤が生まれます。

一方、辜青章の復讐心は凄まじく、太后への憎しみは彼を狂気へと導きつつあります。蘭珏(らんかく)は辜青章を説得しようとしますが、彼の復讐の意志は固く、悲劇的な結末が避けられないように思われます。

このエピソードでは、登場人物たちの複雑な心理描写が巧みに描かれており、視聴者を物語に引き込みます。特に、張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)の葛藤は、正義と復讐の狭間で揺れ動く人間の弱さを浮き彫りにしています。

また、クライマックスのシーンでは、蘭珏(らんかく)の意外な行動が物語に新たな展開をもたらします。彼の真意は明らかになっていませんが、今後のストーリーに大きな影響を与えることは間違いありません。

つづく