君子盟 最終回結末 第29話 あらすじ/ネタバレ

辜青章は太后を高い場所に連れて行き、血の霧に包まれた大雍の民を見下ろさせた。太后は母親でありながら権力を最愛し、息子を捨ててすべてを手に入れた。辜青章は太后に民衆の死を目の当たりにさせたかったのだ。しかし太后は、権力は冷酷無慈悲であり、たとえ今の状況になっても後悔はしていないと答えた。彼女は辜青章の行動に感謝さえした。今夜、全城の人々が死ねば、自分の秘密を知る者は誰もいなくなるからだ。太后的頑なさに失望した辜青章は、彼女を血の霧に放置した。太后は死ぬ間際に、辜青章の本当の名前が曇児であることを告げた。

張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)は、民衆を血の霧からどのように逃がすか話し合った。張屏(ちょうへい)は、雨が降れば夜幽曇の花粉が空気中に広がるのを防ぐことができると考えた。塩を引雨器に入れて空中に撒けば、すぐに雨が降るはずだ。蘭珏(らんかく)は陳籌(ちんちゅう)を連れて民衆を避難させ、張屏(ちょうへい)は旭東(きょくとう)たちを連れて塩の店に塩袋を運びに行った。

国難に際し、士子、官吏、民衆が協力し合い、雲霄(うんしょう)山に避難して血の霧を避けた。復讐を果たした辜青章は、心は満たされなかった。街を歩いていると、路傍で捨てられた赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた。彼はその赤ちゃんも母親に捨てられたのだと思い、一緒に連れて行こうとしたが、赤ちゃんの母親が駆けつけて赤ちゃんを連れ去った。彼はこの世で自分の母親だけが自分を捨てたことに気づいた。苦笑いをした辜青章は、血の霧の中を孤独に去っていった。

みんなの協力で集めた塩を砲弾で空中に打ち上げると、多くの人々の願いが通じて大雨が降り、血の霧を追い払った。民衆は歓声を上げ、京城が救われたことを喜んだ。張屏(ちょうへい)は、20年前に蘭林(らんりん)からもらった蘭の花の香囊を蘭珏(らんかく)に返した。蘭珏(らんかく)は父親の遺品を受け取ることができてとても喜んだ。

翌日、民衆は続々と城に戻り、皇帝も凱旋帰還した。皇帝は京城が大難に遭ったことを聞き、精鋭の騎馬を率いて救援に駆けつけた。危機が解決し、戦も心配なく、家族も再会を果たし、国中が喜びに沸いた。

皇帝は張屏(ちょうへい)を見送り、今後は新しい時代を切り開き、民衆に安寧をもたらすことを約束した。張屏(ちょうへい)は皇帝の血筋の真偽を気にしておらず、民衆が安居楽業し、天下に未解決事件がないことが良い皇帝だと考えていた。皇帝は、京城にはまだ余波が残っており、太后的党派が粛清されていないため、性格が直情的な張屏(ちょうへい)が巻き込まれるのは危険だと考えた。そこで、張屏(ちょうへい)を宜平県の県令に任命した。数年後に外から戻ってきたら、大理寺卿になってほしいと期待を込めた。

その後、張屏(ちょうへい)は陳籌(ちんちゅう)を連れて宜平県に赴任した。陳籌(ちんちゅう)は、今後張屏(ちょうへい)の事件解決を手伝い、二人の生活がより良くなることを願っていた。王硯(おうけん)は大理寺卿に任命され、案牘庫に積まれた未解決事件の記録をすべて調べ上げることを決意した。

長年父のために冤罪を晴らし、危険な状況に陥っていた蘭珏(らんかく)は、息子である蘭徽が巻き込まれることを恐れて田舎に預けていた。父である蘭林(らんりん)の冤罪が晴れた今、蘭珏(らんかく)は息子を家に連れ戻し、親子で暮らすことにした。張屏(ちょうへい)は宜平県の県令となったが、暇なときは陳籌(ちんちゅう)と一緒に街で麺を売っていた。ある日、蘭珏(らんかく)が巡撫使に任命され、皇帝の代理として各郡を巡察することになり、宜平県にやってきた。蘭珏(らんかく)は張屏(ちょうへい)の麺屋を見つけ、五文銭で麺を買って食べた。二人は顔を見合わせて笑い、出会った頃と同じように感じられた。

最終回結末 第29話 感想

『君子盟』最終回は、感動と希望に満ちた素晴らしい結末でした。辜青章の復讐劇は悲劇的な結末を迎えたものの、張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)の活躍により、京城は血の霧から救われ、民衆は安堵の表情を浮かべていました。

特に印象に残ったのは、張屏(ちょうへい)と蘭珏(らんかく)のコンビネーションです。二人は協力して塩を引雨器に入れて空中に撒き、大雨を降らせて血の霧を追い払いました。このシーンは、二人の絆の強さと知恵の素晴らしさを表現しており、見ていて胸が熱くなりました。

また、辜青章の最期も印象的でした。彼は復讐を果たしたものの、心は満たされず、孤独に去っていきました。このシーンは、復讐の虚しさを表現しており、考えさせられるものがありました。

最終回は、キャラクターたちの成長と変化も描かれていました。張屏(ちょうへい)は、蘭林(らんりん)の冤罪を晴らし、民衆を救ったことで、立派な官吏に成長しました。蘭珏(らんかく)は、父親の仇を討ち、息子と再会を果たし、幸せな家庭を築きました。

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