君子盟 第9話 あらすじ/ネタバレ

張屏(ちょうへい)は乞丐と一緒に義荘にやってきて、乞丐の顔を確かめようとする。乞丐もまた、張屏(ちょうへい)を探していたようだ。

王硯(おうけん)と蘭珏(らんかく)は義荘に駆けつけるが、張屏(ちょうへい)の姿はない。張屏(ちょうへい)は目を覚ますと、凶手が六聖賢の死体を使って作ったものと、行方不明だったキョウ毓貞(きょういくてい)を発見する。

凶手は張屏(ちょうへい)に、なぜ自分を助けたのかと尋ねる。張屏(ちょうへい)は、凶手の義眼や蚤、赤い布袋などから、自分が凶手だと気づいたと説明する。

凶手は張屏(ちょうへい)の推理を称賛し、張屏(ちょうへい)を自分が選んだ典獄(てんごく)之聖?烏尤だと明かす。孫神医の書物や楚啓児(そけいじ)の蓮の花に仕掛けられた謎は、烏尤を選ぶためのものだった。張屏(ちょうへい)は謎を解き、烏尤となったのだ。

張屏(ちょうへい)は凶手が使った赤い血霧(けつむ)の毒について尋ねるが、凶手は自分が作ったとだけ答える。嶺南の摩羅(摩ラまら)村との関係については明言を避けた。

凶手は六聖賢を創世神?因吉天に捧げ、新しい世界を創造し、自分と仲間を苦しみから解放したいと語る。

王硯(おうけん)と蘭珏(らんかく)は張屏(ちょうへい)が残した手がかりを頼りに森を探し、別々に張屏(ちょうへい)を探し始める。

凶手は時が来たと判断し、典獄(てんごく)之聖と樂聖を元の位置に戻そうとする。張屏(ちょうへい)は拘束を解き、石灰粉を凶手に投げつけ、その隙に鏡花水月(きょうかすいげつ)術を使う。

凶手は鏡花水月(きょうかすいげつ)術に入り、六大聖賢を集めたと思い、桃源浄土に行けると信じるが、実際には薬人冢に連れてこられる。

張屏(ちょうへい)の問いかけに、凶手は殺人の動機を語り始める。

35年前、大雍で疫病が流行し、両親を失った凶手は京に流れ着く。だが、偽の医者によって薬人冢に連れてこられてしまう。その医者は表向きは医館を営んでいたが、裏では毒薬を売っていた。凶手は他の孤児たちと一緒に、毒の実験台にされ、生きた心地がしなかった。

凶手はそこで阿虎と石奴という友だちと出会い、3人で助け合って生きてきた。後に阿虎と石奴の助けで薬人冢から逃げ出すが、戻った時にはすでに遅く、阿虎と石奴は死んでしまっていた。

それ以来、凶手は何年もかけて万毒の毒である赤い血霧(けつむ)を研究し、偽の医者への復讐を果たした。だが、復讐を終えても心が晴れることはなかった。ある日、因吉天の伝説を聞いた凶手は、六聖賢を集めて阿虎と石奴と一緒に桃源浄土で再会しようと考える。

凶手は張屏(ちょうへい)によって計画が失敗し、法陣が狂ったと責める。そして、張屏(ちょうへい)を殺そうとする。

凶手の精神状態は不安定になり、鏡花水月(きょうかすいげつ)術から目覚めそうになる。蘭珏(らんかく)は森の中で入り口を見つけ、張屏(ちょうへい)のもとにたどり着く。凶手が目覚めた瞬間、蘭珏(らんかく)は凶手に質問する。20年前の摩羅(摩ラまら)村の天譴事件との関連を。

凶手は拘束を振りほどき、仕掛けを起動させ、赤い血霧(けつむ)が周囲に広がる。凶手はすぐに死亡し、蘭珏(らんかく)は慌ててキョウ毓貞(きょういくてい)と張屏(ちょうへい)を救い出し、その場から逃げる。

王硯(おうけん)は部下と一緒に凶手の穴を調べ、蘭珏(らんかく)は凶手が自分の父親を知っており、摩羅(摩ラまら)村の天譴事件についても知っていることを王硯(おうけん)に伝える。他の情報は何も得られなかった。

張屏(ちょうへい)は蘭珏(らんかく)に事件の真相を一緒に調べたいと申し出るが、蘭珏(らんかく)は断らなかった。

朝廷では、太后が京の事件について尋ねる。王硯(おうけん)は事件の詳細を報告し、キョウ毓貞(きょういくてい)が事件に関与していることから、龔尚書の功績とキョウ毓貞(きょういくてい)の若さを考慮して軽い刑罰を望む。太后はキョウ毓貞(きょういくてい)の死罪は免除するが、他のことは刑(けい)部で決めるように命じる。

司天監(してんかん)の監正(かんせい)?玄機(げんき)は、渾象儀が完成間近であることを報告する。数日前、紫琅山の梅の木の下で2つの寒瓜ほどの大きさの紅宝石を発見した。玄機(げんき)は巧みな職人を使って金糸で編んだ吉祥の宝物を渾象儀の頂上に置くことを提案する。そして、宝物を入れた箱を大広間に運び、太后に見てもらう。

第9話の感想

第9話は、衝撃的な展開が続く回だった。張屏(ちょうへい)が凶手の正体を見破り、鏡花水月(きょうかすいげつ)術で対峙するシーンは圧巻だった。凶手の動機が明らかになり、彼の悲惨な過去を知って同情を禁じ得なかった。

特に印象に残ったのは、凶手が張屏(ちょうへい)に鏡花水月(きょうかすいげつ)術を見せたシーンだ。凶手は自分が桃源浄土に行けたと信じていたが、実際には薬人冢に連れてこられた。このシーンは、凶手の心の闇と、彼がいかに現実逃避をしていたかを浮き彫りにしている。

また、蘭珏(らんかく)が凶手に摩羅(摩ラまら)村の天譴事件との関連を問いただすシーンも緊迫感があった。凶手は事件を知っていることを認めたが、真相は明かさなかった。この事件は今後のストーリー展開に大きく関わってくると思われる。

つづく