尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

朱瞻基(しゅせんき)の決意と朱棣(しゅてい)の崩御

朱瞻基(しゅせんき)は、父皇である永乐帝の遠征の労を案じ、夏元吉の件は些細なことであり、皇帝の健康こそが最優先事項であると直言します。そして、父に代わって出征し、父皇が宮中で安心して静養できるようにしたいと申し出ます。この言葉に永乐帝は心を打たれ、瞻基を龍椅に一緒に座らせ、北征の度に後顧の憂いがないのは、瞻基が守ってくれているからだと打ち明けます。永乐帝は老躯を以て盛世を築くことを誓い、辺境の脅威を許しません。瞻基は父皇の度量に敬服し、天高く飛ぶ蒼鷹に例え、凡鳥の及ぶところではないと称えます。

朱棣(しゅてい)は再び親征に出陣し、朱高熾(しゅこうち)が監国として留守を守ります。瞻基は前線の様子を注視し、兵糧が十分に供給されるように尽力し、捷報が次々と届きます。戦況が少し落ち着き、瞻基が宮殿に戻ると、姚子衿(ようしきん)に何か言いたいことがあるかと尋ねます。子衿は巧みな笑顔で、兎肉を振る舞いますが、瞻基に抱きしめられ、二人は愛を確かめ合います。しかし、幸せな時間は長くは続かず、朱棣(しゅてい)の崩御を知らせる急報が宮殿を震撼させます。

朱高熾(しゅこうち)の悲しみと殉葬制度の現実

朱高熾(しゅこうち)は悲しみに暮れ、側妃(そくひ)・郭(かく)氏と抱き合って涙を流します。太子妃(ひしのかみ)は悲しみを堪え、迅速に動き、情報を封鎖し、葬儀の準備を進めます。大明律によると、後継ぎのいない妃嬪は殉葬しなければならず、名簿には既に40人が名を連ね、残りの20人が運命を待っています。

庄妃は絶望的な状況に陥り、姚子衿(ようしきん)と殷紫萍(いんしへい)に母后に最後に会いたいと懇願します。子衿は庄妃の孝心に心を打たれ、危険を承知で協力し、玉佩を身代わりにして庄妃を宮外に逃がします。夜が深まるにつれ、二人は不安に駆られますが、無事に庄妃が戻ってくるのを見て安堵します。

庄妃は核桃酪の味の変化に感慨深げに語り、子衿は尚食局に戻って急いで昔の味を再現し、別れ際に庄妃に贈ります。庄妃は涙を浮かべ、江南の実家の温情を思い出し、子衿との別れを惜しみます。そして、もう戻れないと打ち明け、二度と逃げられなくなったと語ります。

朱高熾(しゅこうち)は庄妃を見送ります。側妃(そくひ)・郭(かく)氏は殉葬の惨状を目の当たりにして恐怖に震え、その場から逃げ出してしまいます。殷紫萍(いんしへい)は子衿を連れて逃げようとしますが、子衿は逃げるだけでは解決にはならないと主張し、制度を変えることができると信じています。

迫り来る嵐と姚子衿(ようしきん)の決意

胡司膳は密かに子衿の行動を調査し、庄妃の侍女が捕らえられ、子衿が玉佩を贈ったことが明らかになります。嵐が再び近づいてきています。しかし、権力の渦の中でも姚子衿(ようしきん)は信念を貫き、不公正な殉葬制度に挑み、宮中の姉妹のために一縷の希望を掴もうと決意します。

第13話の感想

第13話は、永乐帝の崩御と殉葬制度という重いテーマを扱った、衝撃的な展開の回でした。朱瞻基(しゅせんき)の父への深い愛情と、永乐帝の揺るぎない決意が描かれ、二人の強い絆が印象的でした。一方、朱高熾(しゅこうち)の悲しみと側妃(そくひ)・郭(かく)氏の恐怖は、殉葬制度の残酷さを浮き彫りにしました。

姚子衿(ようしきん)の勇気と信念にも心を打たれました。彼女は危険を承知で庄妃を助け、不公正な制度に立ち向かう決意を示しました。彼女の行動は、宮中の女性たちに希望を与えたことでしょう。

しかし、胡司膳の調査によって、子衿の行動が明るみに出るのは時間の問題です。次回、彼女にどのような運命が待ち受けているのか、目が離せません。

つづく