六扇門 第14話 あらすじ/ネタバレ
申力行(しんりこう)は刑部大牢に連行される。言亦冬(げんえきとう)率いる六扇門の捕快たちが後を追う。錦衣衛の孫乾(そんけん)は挑発的に申力行(しんりこう)を蹴り倒す。言亦冬(げんえきとう)は激怒するが、申力行(しんりこう)は冷静に、今は犯人を捕まえ、潔白を証明することが重要だと諭す。
蘇溢清(すいいせい)は斉王の命を受け、趙無極(ちょうむきょく)に朝議への参加を要請する。しかし、趙無極(ちょうむきょく)は皇帝の意向をまだ読み切れず、斉王との面会を避ける。斉王は仕方なく、様子を見ることにする。
翌日の朝議では、再び皇太子の擁立が議題に上がる。劉吉(りゅうきつ)とその一派は皇子を全面的に支持する。斉王は、まだ野心を示す力がないため、賛成するしかない。皇帝は皇子の体調を懸念するが、趙無極(ちょうむきょく)は巧みに密奏を献上する。皇帝は密奏の内容を見て顔色を変え、退朝を宣言する。皇太子の擁立も延期となる。
疑心暗鬼に陥った皇帝は、皇子一派の私的な行動を東廠に徹底的に調査させる。勝利の天秤は斉王に傾き始める。
斉王は、趙無極の変わり身の早さを警戒し、自らの勢力を育てる必要性を痛感する。蘇溢清(すいいせい)に命じ、六扇門と共に曹淵の死因を究明し、申力行を救出して自分の側に引き入れ、安全を確保することを決意する。
突然の密奏に、劉吉(りゅうきつ)は当惑する。皇帝の反応と自身の立場に不安を募らせる。劉吉(りゅうきつ)は曹淵の人柄を信頼しているが、周囲の人間が信用できないため、曹府を訪ねて様子を探ることにする。
曹府に到着した劉吉は、棺桶屋の騒動に遭遇する。曹淵の娘、曹懿恩(そういえん)は女性ながら不利な状況に陥っていた。劉吉は助けに入り、棺桶屋を追い払う。劉吉の偽善的な行為は曹懿恩(そういえん)の信頼を得る。曹懿恩(そういえん)は、父を殺したのは申力行だと劉吉の言葉を信じる。劉吉の巧みな言葉は、曹懿恩の心に憎しみと復讐心を植え付け、彼女を自分の駒とすることに成功する。
苦労の末に釈放した息子が再び投獄されたことを知った申梓木(しんしぼく)は落胆する。一方、師匠の命を受けて龔家を訪れた言亦冬(げんえきとう)は、龔父から娘の遺体を捜し出して埋葬してほしいと頼まれる。
趙無極は皇帝の前で、曹淵が春試の後、劉吉の門下生となり、皇子の師となってから、傲慢になり、私利私欲のために皇子を操り、劉吉の党争の道具になったと讒言する。さらに、皇子が軍の重臣と親交を深めていることを知った皇帝は激怒し、皇子を唆した者は絶対に許さないと断言する。趙無極の扇動により、皇帝は申家父子を釈放し、申力行を六扇門の副統帯に任命し、六扇門に劉進の逮捕を命じる。権臣の劉吉と刑部尚書の徐蔚は、様子を見るために留任となった。
斉王は皇帝に召集され、翌日、謁見することになる。
第14話の感想
第14話は、物語が大きく動き出す重要な回だった。皇帝の疑心暗鬼、趙無極の陰謀、劉吉の焦り、そして斉王の野心などが複雑に絡み合い、緊迫感あふれる展開となった。
特に印象に残ったのは、趙無極の巧みな策略だ。彼は皇帝の猜疑心を煽ることで、皇子一派を窮地に追い込み、自らの立場を有利にしようと画策した。また、申力行を救出して六扇門に引き入れることで、斉王の勢力拡大に貢献した。
一方、劉吉は皇帝の反応に戸惑い、焦りを募らせている。彼は曹淵の死因を隠蔽しようとしたが、趙無極の策略によってそれが露呈する可能性が高まった。また、曹懿恩を自分の駒として利用しようとしたが、彼女の復讐心が制御不能になる危険性も孕んでいる。
つづく