六扇門 第19話 あらすじ/ネタバレ

言亦冬(げんえきとう)が目覚め、申力行(しんりこう)が蘇溢清(すいいせい)に告白するのを遮った。言亦冬(げんえきとう)は倒れている時に焦溪(しょうけい)が江陵の名前を呼んでいたのを聞いたと話し、焦溪(しょうけい)の従兄弟が江陵ではないかと疑う。

斉王は、当年の疫病は皇后が視線を逸らすための手段だったのではないかと推測する。申力行(しんりこう)は、劉吉(りゅうきつ)らがこの真相を知った後、皇子の地位を守るために斉王を殺し、江陵を口封じしようとしたのではないかと考える。しかし、斉王は万柳が殺したのは江陵ではないと推測する。問題は、本当の江陵を見つけることだ。疲労と傷で力尽きた申力行(しんりこう)はついに倒れてしまい、蘇溢清(すいいせい)が彼を懸命に看病する。

趙無極(ちょうむきょく)と斉王は再び密談し、江陵が姿を消したのは身を守るためではないかと推測する。斉王は、蘇溢清(すいいせい)を山林に派遣し、かつて自分を世話していたが今は山林に隠居している余老太監を探し、真相を明らかにすることにした。

出発前夜、蘇溢清は“昏睡状態”の申力行に想いを打ち明ける。実は目を覚ましていた申力行は、彼女の言葉を聞いて心の中で喜びを噛みしめる。翌日、道半ばで蘇溢清は数人のチンピラに絡まれるが、申力行が駆けつけてチンピラを懲らしめる。昨日の出来事を思い出した蘇溢清は恥ずかしさで顔を赤らめ、馬を走らせて申力行を無視する。

趙無極(ちょうむきょく)と斉王は、言亦冬(げんえきとう)に焦溪(しょうけい)の従兄弟の容姿を説明させる。言亦冬の描写は、かつての江陵と幾分似ている。趙無極(ちょうむきょく)は東廠を訪れ、“江陵”を殺害した犯人である万柳に事情を詳しく尋問する。万柳は確かに人を殺したことは認めるが、その顔面を損壊するようなことはしていないと主張する。

申梓木(しんしぼく)は関外に到着し、肖俊と合流して客栈で休憩する。申梓木(しんしぼく)は女将が持ってきた酒に問題があることに気づき、すぐに肖俊と協力して酒に酔ったふりをして机に倒れ込む。女将は二人が蒙汗薬で眠らされたと思い、金品を漁ろうとするが、申梓木(しんしぼく)に捕らえられ、慌てて夫に助けを求める。黒店を営む男は申梓木(しん しぼく)を見て、彼が六扇門の統带申梓木(しん しぼく)かどうか尋ねる。実は、この男は申梓木(しん しぼく)が8年前に京城で救った屠殺者の田貴だった。8年ぶりに恩人である申梓木に再会した田貴と妻は、彼に跪いて感謝の意を表す。

申梓木は田貴から、高麗人が極めて小さな弓弩を開発し、鋼鉄の針を遠くまで飛ばすことができることを知る。この事実は、劉進(りゅうしん)の暗殺疑惑を覆すような衝撃的な事実だった。

第19話の感想

第19話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。言亦冬の告白、斉王の推測、申力行の昏倒、蘇溢清の山林への派遣など、次々と展開していくストーリーに目が離せませんでした。

特に印象に残ったのは、蘇溢清が“昏睡状態”の申力行に想いを打ち明けるシーンです。目を覚ましていた申力行は、彼女の言葉を聞いて心の中で喜びを噛みしめるという、切なくも甘いシーンでした。

また、申梓木が関外で出会った屠殺者の田貴との再会も感動的でした。8年前に救った恩人である申梓木に再会した田貴と妻は、彼に跪いて感謝の意を表すという、温かいシーンでした。

つづく