六扇门 第20話 あらすじ/ネタバレ
深夜、申力行(しんりこう)と蘇溢清(すいいせい)は余衛の家に到着した。しかし、部屋に踏み込むと、余衛はすでに自害しており、遺書が残されていた。遺書には、自分の遺骨を土葬にして欲しいと懇願する内容が書かれていた。やっとのことで掴んだ手がかりが、再び途絶えてしまった。
焦りから、申力行(しんりこう)の傷が再発してしまう。蘇溢清(すいいせい)は、無理をしてでも事件を追う申力行(しんりこう)を叱責し、軽く叩いた。その瞬間、申力行は蘇溢清(すいいせい)の手を握り、二人はまるで恋人同士のように親密な雰囲気になった。
場面は過去に戻る。焦渓と江陵は、言亦冬(げんえきとう)を気絶させた後、必死に逃げ出した。しかし、病弱な焦渓は長旅に耐えられず、病状が悪化してしまった。二人はなんとか山東省まで逃れてきたが、金銭も底を尽きかけていた。そこで、江陵は自分の持つ玉佩を質に入れ、妻の治療費を工面した。しかし、医者は江陵に、焦渓の病に必要な薬は京城の侍医院にしかないことを告げた。妻を深く愛する江陵は、危険を承知で京城に戻る決意をした。
一方、曹懿恩(そういえん)は母を連れて叔父のもとを訪ね、援助を求めた。しかし、金銭が絡むと、曹家の親族関係は脆くも崩れ去ってしまった。曹懿恩(そういえん)の叔父は援助を拒否するだけでなく、卑劣にも曹懿恩(そういえん)が母のために用意していたわずかな金品まで騙し取った。さらに、曹懿恩を金儲けの道具として利用しようと企み、母娘を路頭に迷わせた後、偽善的に自宅に招き入れた。そして、曹母を放置して死なせ、その後、自分の権限で曹懿恩を町医者のもとに嫁がせようとした。
プライドの高い曹懿恩は、当然ながら従うことはなかった。彼女は再び劉吉(りゅうきつ)の屋敷を訪ね、助けを求めたが、劉吉(りゅうきつ)の家の家令に冷たく追い返されてしまった。母を亡くし、頼る人もなく途方に暮れていた曹懿恩は、通りかかった万花楼の女将に見初められた。女将は、曹懿恩の美貌と優雅な身のこなしに目をつけ、「母を葬りたい」という彼女の願いを利用して、身売り契約書にサインと押印をさせた。その後、自殺しようとした曹懿恩を救い出し、万花楼で育てた。
申梓木(しんしぼく)は、関外の江湖の人々と談笑しているうちに、劉進(りゅうしん)の姿を見つけた。彼は本能的に劉進(りゅうしん)に襲いかかり、激しい戦いを繰り広げた。しかし、逃亡犯である劉進(りゅうしん)は、不利な状況に耐えられず、逃げ出してしまった。
酒場の語り部から、申梓木(しんしぼく)は自分の調査に関連する奇妙な話を聞いた。それは、数日前、ある劇団が謎の夫婦に妨害されたという事件だった。劇団の主人が夫婦を追い払おうとしたところ、その女性に絡みつかれ、即死してしまったという。申梓木(しんしぼく)は、この女性が玲瓏弩の使い手である可能性が高いと判断し、彼女を見つけ出すことが事件解決の糸口になると考えた。そこで、申梓木(しん しぼく)は劇団を訪れることにした。
第20話の感想
第20話は、衝撃的な展開が続く回だった。特に、余衛の自害と曹懿恩の悲劇的な運命には胸が痛んだ。余衛は、事件解決のために尽力していた人物だっただけに、彼の死は大きな痛手である。また、曹懿恩は、叔父からの裏切りや母との死別など、数々の不幸に見舞われた。彼女が万花楼に身を売ることになったのは、あまりにも残酷な運命である。
一方、申力行と蘇溢清の関係も進展を見せた。蘇溢清が申力行を叱責するシーンは、二人の距離が縮まっていることを感じさせる。また、申梓木(しん しぼく)が玲瓏弩の使い手と思われる女性の手がかりを得たことも、今後の展開に期待を持たせる。
つづく