六扇門 第36話 あらすじ/ネタバレ

囚われの身となった申力行(しんりこう)は、劉吉(りゅうきつ)の懐柔策に屈せず、毅然と拒否する。

一方、齊王に招かれた朱侍医は、江陵(こうりょう)の容態を診察する。矢傷自体は致命傷ではないものの、矢尻に塗られた猛毒が全身に回っており、手当ての施しようがないと告げる。死期が近いことを悟った江陵(こうりょう)は、20年前の皇宮の秘話を明かす。皇后に脅迫された江陵(こうりょう)は、万貴妃の皇子を殺すことなく、密かに皇宮から連れ出し、禁軍の張永(ちょう えい)に託した。そして、死産を偽装して皇后に報告したのだ。最後に江陵(こうりょう)は、自分の身代わりとして申力行(しんりこう)を解放することを求める。

幾多の困難を乗り越え、人質交換は辛うじて成功する。解放された直後、江陵(こうりょう)は力尽きて吐血し、帰らぬ人となる。斉王府に戻った申力行(しんりこう)は、江陵が自分の命を懸けて自分を救ってくれたことを知り、深く感動する。秘話を知った申力行(しんりこう)は、江陵の遺志を継ぎ、流落した皇子を探すことを決意する。

夫の急死で絶望に暮れた焦溪(しょうけい)は、喪服を纏い、申力行(しんりこう)に自分と夫を一緒に埋葬してほしいと頼む。その後、焦溪(しょうけい)は申力行と蘇溢清(すいいせい)を理由をつけて遠ざけ、自害する。苦難を共にした夫婦は、ついに同じ墓に眠ることとなった。

師匠である江陵と師母の死を目の当たりにした趙無極(ちょうむきょく)は、怒りと憎しみに駆られ、劉吉(りゅうきつ)への復讐を誓う。

禁軍の張永(ちょう えい)の手がかりを探していた申力行は、李威(り い)に助けを求める。李威(り い)は、申力行の父である申梓木(しんしぼく)こそが張永(ちょう えい)であり、自分こそが申梓木(しんしぼく)の養子であり、皇宮から連れ出された皇子であることを告げる。突然の事実を受け入れられず、動揺する申力行。申梓木(しんしぼく)が自分を争いに巻き込まないようにしていた理由をようやく理解するが、すでに時遅し。後悔の念に駆られる。

同時期、蘇溢清(すいいせい)は東廠から情報を得て、禁軍の張永(ちょう えい)が改名して六扇門の捕快になっていることを知る。急いで申力行に報告するが、申力行は六扇門にそのような人物はいないと嘘をつく。実は、申力行は自分がその人物であることを受け入れられないのだ。動揺を隠せない申力行は、蘇溢清(すいいせい)に、もし自分に理解できない秘密があったとしても、今まで通り接してほしいと頼む。自分の隠された身分で、二人の関係を壊したくないのだ。

皇帝は趙無極(ちょうむきょく)に、劉吉(りゅうきつ)と斉王の最近の動向を尋ねる。病弱そうに見える皇帝だが、腹の中では劉吉(りゅうきつ)と斉王の権力闘争を理解している。趙無極(ちょうむきょく)は、無意識のうちに斉王を擁護し、劉吉(りゅうきつ)を貶める発言をする。しかし、皇帝はすでに斉王に対して大きな疑念を抱いている。多くの人が推測しているように、皇帝が斉王を皇太子にしようとしているわけではないのだ。

皇帝は坤寧宮を訪れ、皇后に皇子の教育を急ぐように告げる。その言葉には、皇位継承を託す意味が込められていた。

第36話の感想

第36話は、衝撃的な展開が続く回でした。江陵の死、焦溪(しょうけい)の自害、申力行の出生の秘密など、多くの謎が明らかになり、今後の展開がますます気になります。

特に、江陵の死は非常に悲しいものでした。彼は最後まで申力行を助け、自分の命を懸けて彼を救ってくれました。江陵の死は、申力行に大きな影響を与え、彼の決意をさらに固めることになりました。

焦溪(しょうけい)の自害もまた、衝撃的なものでした。彼女は夫の死を受け入れることができず、自ら命を絶ってしまいました。焦溪(しょうけい)の死は、この物語の悲劇性をより一層際立たせています。

申力行の出生の秘密も、大きな衝撃を与えました。彼は、自分が禁軍の張永(ちょう えい)の息子であり、皇宮から連れ出された皇子であることを知りました。この事実を受け入れることは、申力行にとって容易なことではありません。

つづく