『六扇門』第38話 あらすじ/ネタバレ
皇子は正式に新帝として即位し、劉吉(りゅうきつ)の登基大典開催の提案を財政的な理由で却下した。朝堂では、皇帝は趙無極(ちょうむきょく)に劉吉(りゅうきつ)と徐蔚(じょい)に席を譲るように命じた。成敗は決した今、皇子派は勢力を増し、劉吉(りゅうきつ)は得意満面であった。
趙無極(ちょうむきょく)は自分の立場が危ういことを自覚し、秋後算账を避けるため、東廠に戻って小栓子(しょう せんし)に齊王を捕らえるよう命じ、功を償おうとした。勢いに乗る劉吉は東廠を視察に訪れ、威張り散らした。趙無極(ちょうむきょく)はすぐに跪いて謝罪し、劉吉に忠誠を誓った。
皇太后は夜長夢多を恐れ、皇帝に齊王を尽快に排除するよう進言した。しかし、仁愛を重んじる皇帝はそれに同意せず、齊王が喪中に朝廷に戻って先帝に弔問すれば、過去の恩讐を水に流すと天下に布告した。
一方、齊王は追われる身となり、各地を転々としていた。劉吉の冷酷さを知る齊王は、自分の命が危ないと悟った。そこで、再起を図るため、薊遼総督の張強(ちょうきょう)のもとに身を寄せようと考えた。しかし、皇室の血筋を引く申力行(しんりこう)は、栄華富貴には興味を示さなかった。
張強(ちょうきょう)もまた、齊王が来ることを察知し、面会を拒否した。しかし、齊王が張強(ちょうきょう)と宋万の私信を公表すると脅迫したため、渋々齊王を大営に招き入れ、大明から逃がすことに同意した。しかし、齊王はこの結果に満足しなかった。
その後、趙無極の命を受けた小栓子(しょう せんし)が東廠の兵を率いて薊遼総督大営に追いついた。東廠は齊王を捜索するため大営への侵入を要求したが、張強はこれを拒否した。膠着状態となったため、小栓子(しょう せんし)は薊遼総督大営の外に陣を張り、齊王を包囲した。
齊王は張強に反乱を起こすよう説得したが、張強は拒否した。皇帝が誰であろうと、自分には関係ないと考えたからだ。張強は齊王を大明から追放することに固執した。
追い詰められた齊王は、張強を反乱に誘い込むため、強硬手段に出た。蘇溢清(すいいせい)は、齊王の狂気と権力への執着を見て、彼を疑うようになった。彼女は齊王に單青の死の真相を問い詰めた。齊王は再び偽りの言葉で蘇溢清(すいいせい)を騙し、彼女の信頼を取り戻した。
夕方、張強は部下に自分の身代わりをさせて、齊王を乗せた馬車を薊遼総督大営から出した。小栓子は騙され、東廠の兵を率いて追いかけた。
第38話の感想
第38話は、前話に引き続き、新帝即位後の混乱が描かれています。劉吉は権力を握り、趙無極は必死に生き残りを図っています。齊王は逃亡を余儀なくされ、張強との駆け引きが描かれました。
劉吉の傲慢さと冷酷さは、見ていて不快な気持ちになります。趙無極は卑屈な態度で劉吉に媚びを売っていますが、その心中は穏やかではないでしょう。齊王は追い詰められていますが、まだ諦めていません。今後、どのような行動に出るのか注目です。
張強は、これまでどちらの陣営にも属さず中立を保ってきました。しかし、齊王の脅迫によって、ついに決断を迫られることになりました。彼は反乱を起こすのか、それとも齊王を見捨てるのか、今後の展開が気になります。
つづく