如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~第11話 あらすじ/ネタバレ

皇帝は如懿を長春宮に急ぎ召し寄せました。大皇子の境遇が憂慮されており、その心を慰める慈母が必要だったからです。皇后、貴妃、如懿の三人が養育を希望していましたが、最終的には大皇子自身に選択を委ねられました。彼は貴妃の甘いお菓子の誘惑を振り切り、如懿を母として懇願しました。皇帝は快く承諾しました。

貴妃は我が子を奪われたことに納得できず、奪い返そうと誓いました。皇后は如懿が事前に計画を立てていたのではないかと疑い、側近の侍女・素練(それん)に密かに監視させ、さらに大皇子の世話係だった乳母を延禧宮に同行させ、実情を探りました。

如懿は大皇子を宮殿に迎え入れ、東の偏殿に落ち着かせました。宮人たちは皆、祝賀しました。彼女は、大皇子を実子のように扱うと誓い、二人は同病相憐として、互いに慰め合い、まるで寒冬の中の暖かな陽光のように過ごしました。

内務府の秦公公は、厚い贈り物を持ってやってきましたが、態度が一変し、敬意を示しました。阿箬(あじゃく)は、彼の以前の横柄な態度に不満を持ち、皮肉を言いましたが、秦公公は唯々諾々と謝罪しました。同行していた乳母・李嬷嬷は、大皇子に避けられ、如懿は彼女の失職を調査し、厳しく罰しました。彼女は30回の杖打ちの刑を受け、宮門から追放されました。これは、宮人たちが主君を欺いてはならないという戒めとなりました。

秦公公は恐れて罪を認め、阿箬(あじゃく)はさらに質の悪い布地と残り物で彼を辱めました。

皇后はこの知らせを聞いて、如懿をさらに警戒するようになりました。嘉貴人(かきじん)は、皇后の侍女に想いを寄せる太監総管・王欽を利用して、美色で誘惑し、聖心を図ろうと提案しました。皇后は躊躇しましたが、大局を考慮して、蓮心を選びました。この計画は素練(それん)に偶然知られてしまいましたが、彼女は複雑な気持ちになりながらも、嘉貴人(かきじん)に感謝しました。

如懿は大皇子を心から世話して、母子共に深い愛情を育みました。大皇子が「母上」と呼んだ一言に、如懿は感動しました。皇帝は夜に延禧宮を訪れ、この光景を見て、如懿を立派な母と称賛し、生母を封じたことで自分の心を救ってくれたことに感謝し、二人の関係は再び良好になりました。

それ以来、大皇子・永璜(えいこう)は勉学に励み、如懿も惜しみなく愛情を注ぎ、母子仲良く暮らしました。王欽は、二皇子と三皇子に暑さ対策の品を届けるように命じられ、偶然皇后に会い、蓮心を利用して皇后に近づきたいと打ち明けました。皇后は気が進みませんでしたが、王欽の助けを得るために承諾せざるを得ませんでした。このことが皇帝のお耳に入り、皇帝は皇后に、まず蓮心の意思を尋ねるようにと忠告しました。

翌日、皇后は二皇子を学校に送り、大きな期待を寄せました。蓮心が王欽と結婚するという噂は六宮に広まり、如懿は皇后の意図を察し、海常在(はいじょうざい)と密かに話し合いました。その中で、皇帝は如懿の苦労をねぎらうために、貴人に昇格させたいと考えていることが話題になりました。

大皇子が戻ってきて、不機嫌な様子で、二皇子が入学してすぐに太子のような資質があると褒められたことを話しました。如懿は辛抱強く諭し、宮中では子が母によって貴ばれるという道理を説明し、妄念を起こさないようにと忠告しました。

如懿伝 第11話 感想

第11話は、如懿と永璜(えいこう)の母子愛が描かれ、感動的なエピソードでした。如懿は永璜(えいこう)を慈愛に満ちた母として迎え入れ、宮廷という厳しい世界で母子の絆を育みます。永璜(えいこう)も如懿を慕い、勉学に励みます。

一方、皇后は如懿の台頭を警戒し、陰謀を巡らせます。蓮心を王欽に嫁がせ、王欽を利用しようとします。しかし、如懿は永璜(えいこう)に、宮廷では母の地位が子の地位に影響することを教えます。永璜(えいこう)は如懿の教えに従い、将来に備えます。

第11話は、如懿と永璜(えいこう)の母子愛、皇后と如懿の駆け引き、永璜(えいこう)の成長などが見どころです。特に、如懿と永璜(えいこう)の母子愛は感動的であり、宮廷という厳しい世界での希望の光となっています。

つづく