如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~第31話 あらすじ/ネタバレ

今日はアロの四十九日法要の日。貴妃は宮中で神鴉の鳴き声を聞き、アロの五七日法要の際に如懿が驚かされたことを思い出し、寒気を感じます。夜遅く、貴妃はアロが自分の名前を呼び、復讐すると叫んでいるのを聞きます。貴妃は、アロが朱砂の罪を被ったことで恨んでいると思い、急いで薩滿に符紙を取ってきてもらいます。貴妃は一日中落ち着かず、食事中もアロの声が聞こえてきますが、侍医が診ても異常は見つかりません。貴妃が驚いたという噂は宮中に広まり、皇后は貴妃を見舞いに来ますが、貴妃はアロの姿を見たと主張します。

如懿の訪問と貴妃の暴走

如懿も貴妃を見舞い、安華殿の僧侶が写経した経典を届けます。その際、皇女と双喜(そうき)が庭で遊んでいるのを目撃し、如懿は双喜(そうき)が蛇を操れることを知り、詳しく調べるように命じます。貴妃は錯乱状態となり、アロが自分を責めていると思い、皇后の前で如懿を陥れるために皇后と共謀したことを暴露してしまいます。皇后は貴妃の言動をたしなめますが、貴妃は自分が皇后のためにやったことだと主張し、アロが自分の罪を被ったのも、皇后の罪を被ったのだと訴えます。

双喜(そうき)の取り調べと貴妃の崩壊

貴妃が錯乱状態が続く中、素練(それん)は皇帝が戻ってきた際にこのことを知ったら皇后に累が及ぶのではないかと心配します。嘉嬪は、貴妃を本当に狂わせてしまえば、彼女の言うことは誰も信じなくなるのではないかと提案します。皇帝が宮殿に戻ると、皇后の宮殿を訪れるつもりでしたが、途中で如懿に出会い、如懿は皇帝に話したいことがあると言います。皇帝は如懿の話を聞いた後、皇后の宮殿には行かずに、貴妃の宮殿の双喜(そうき)を連れてくるように命じます。双喜(そうき)は拷問を受け、冷宮で如懿を殺害しようとしたことを認めますが、砒素については認めません。皇帝は毓瑚(いくこ)にこの事件を徹底的に調査するよう命じます。貴妃は双喜(そうき)が連れ去られたことを聞き、皇帝に情けを請おうとしますが、すでに夜が暗くなっていたため、アロが自分を責めに来るのではないかと恐れ、諦めます。

皇帝の判断と如懿の策略

皇帝は皇后から貴妃の容態を聞き、自分は鬼神を信じていないので、心当たりがあるからこそこのような状態になっているのではないかと推測します。皇帝は、玉氏一族が近日中に来朝することを告げ、嘉嬪が皇帝の即位後初めての男子を出産したため、妃に昇格させることを決定します。翌日、貴妃は皇帝に謁見を求めますが、李玉は双喜(そうき)が先帝の玉佩を盗んで、すべてを自白したと伝えます。貴妃は李玉から双喜(そうき)が自白した内容を聞き、恐怖のあまり床に崩れ落ち、皇帝に許しを請いながら気を失ってしまいます。

如懿の真意と凌雲徹への計らい

皇帝は双喜(そうき)の自白書を如懿に見せ、双喜(そうき)だけが景陽宮の蛇騒動については自白していないのは不自然だと指摘します。貴妃は皇后を頼りにしており、この事件は皇后と関係があると如懿は推測します。しかし、皇帝は皇后は自分の糟糠の妻であり、皇后を巻き込むことはできないと主張します。皇帝は貴妃を宮殿に幽閉し、自生自滅させることを決定しますが、貴妃の父は重用する必要があるため、表向きは何も罰することはありません。実は、貴妃の事件はすべて如懿が仕組んだことであり、江侍医は艾葉を苦艾にすり替えたことで貴妃は幻覚を見続けていました。如懿は皇后が依然として事件に関与していないことに不満を抱いています。

凌雲徹への配慮と海蘭(かいらん)の決意

如懿は凌雲徹に会い、今後は嬿婉(えんえん)は各宮殿に花を届けるだけで、花の手入れをする必要はないと伝え、今後2人の縁談を進めると約束します。凌雲徹は如懿に感謝します。皇帝は海蘭(かいらん)を侍寝に呼びますが、海蘭(かいらん)は恥ずかしいのでお断りします。皇帝は海蘭(かいらん)の産後に残った妊娠線を見て、海蘭(かいらん)には今後体を大切に休むようにと伝えます。翌日、海蘭(かいらん)は如懿に、今は姉と子供のことだけを考えており、3人が無事であればそれでいいと語ります。如懿は永琪(えいき)を連れて皇后に挨拶に行き、花を皇后の宮殿に届ける嬿婉(えんえん)と出会います。惢心は嬿婉(えんえん)が如懿に似ていると指摘し、嬿婉(えんえん)は如懿には及ばないと答えます。如懿は嬿婉(えんえん)を長春宮に連れて行きます。嬿婉(えんえん)は皇后に姚黄牡丹を届け、嘉嬪は如懿の着ている花柄が姚黄牡丹に似ていると指摘します。

第31話 感想

第31話は、貴妃の錯乱と如懿の策略が中心となる、緊迫感のある展開でした。アロの死をきっかけに、貴妃は精神的に不安定になり、幻覚を見るようになります。皇后は貴妃の言動をたしなめますが、貴妃は皇后と共謀したことを暴露してしまいます。

一方、如懿は双喜(そうき)を拷問にかけて、冷宮で如懿を殺害しようとしたことを自白させます。しかし、双喜(そうき)は砒素については認めません。皇帝は玉氏一族の来朝や嘉嬪の昇格など、政治的な動きにも気を配りながら、貴妃の事件の真相を解明しようとします。

如懿は、江侍医を使って貴妃に幻覚を見せることで、皇后を追い詰める策略を立てます。しかし、皇帝は皇后を庇い、貴妃を幽閉するにとどめます。如懿の策略は成功したものの、皇后を完全に失墜させることはできませんでした。

つづく