如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~第50話 あらすじ/ネタバレ
宮廷の宴
太后は皇帝と共に宴を催します。席間、太后は玫嬪と慶貴人(けいきじん)を荷の花が満開の舟に乗せて歌を歌わせ、皇帝に如懿ばかりを寵愛しないよう、後宮のバランスを保つようにと諭します。皇帝は太后の言葉を聞き入れ、他の妃嬪(ヒヒン)にも目を向けると約束します。
太后は福珈(ふくか)に、玫嬪は皇帝の寵愛を得られず、慶貴人(けいきじん)だけでは心細いので、密かに管家格格を支援して皇帝の寵愛を増やすようにと指示します。
宴は続き、嬿婉(えんえん)は別の舟で優雅に舞を披露し、その歌声は皇帝を魅了します。嘉貴妃は嬿婉(えんえん)の振る舞いを失態だと冷やかしますが、純貴妃は嘉貴妃自身も寵愛争いに熱心であると皮肉を込めて返します。皇帝は嬿婉(えんえん)を大いに気に入り、当夜の侍寝を命じ、さらに妃に昇進させることを発表します。嘉貴妃は嬿婉(えんえん)の昇進が早すぎるとして不満をあらわにします。如懿は嘉貴妃に慎言するようにと注意します。
病と死
夜遅く、海蘭(かいらん)は五皇子が病気を患っていることを報告し、江侍医の呼び戻しを要請します。同時に、舒嬪も体調を崩し、顔に黄斑が現れたため、如懿は江侍医の帰還を急ぎます。
一方、嘉貴妃は玫嬪が多くのことを知っていることを恐れ、脅威に感じて眠れません。斉侍医が不慮の事故で亡くなります。皇帝は毓瑚(いくこ)の適切な対応を称賛しますが、太后が侍医の人選に介入したことに不快感を示します。舒妃への真心と太后の差し金に対する態度の違いが明らかになります。
昇進と陰謀
嬿婉(えんえん)の妃への昇進の知らせは後宮中に広まり、多くの人が祝賀に訪れます。進忠(しんちゅう)は皇帝からの褒美を持って現れますが、同時に皇后の逆鱗に触れないように注意し、凌雲徹のことも忘れないようにと忠告します。嬿婉(えんえん)は如懿との距離を感じて不満を募らせます。進忠(しんちゅう)は、凌雲徹が自分の秘密を知りすぎているため、身の回りの危険に注意する必要があると示唆します。
如懿は皇帝に江侍医の帰還と斉侍医の死について話し、皇帝は侍医も自分自身を癒すことは難しいと感慨を漏らします。また、慶貴人(けいきじん)を昇進させることで太后をなだめ、如懿を支持する意向を明らかにします。しかし、慶貴人(けいきじん)の冊封式は簡素なものとなり、欽天監(きんてんかん)が天体の異常を報告し、父子相克の兆しがあるとして、皇帝に皇子との距離を置くように勧告します。皇帝は天象を信じながらも、舒妃の息子への愛情は深く、勧告を無視します。
嬿婉(えんえん)は欽天監(きんてんかん)の報告に満足しますが、その裏で暗躍する動きに気づいていません。江侍医が驛館で舒嬪の病気を研究している間に、食事が誰かに細工されます。
皇帝一行が江寧に到着すると、嬿婉(えんえん)は偶然凌雲徹に出会います。凌雲徹の冷淡な態度に不快感を示します。進忠(しんちゅう)は、凌雲徹は皇后の腹心であり、多くの秘密を知っているため、排除しなければ大きな問題になると再び警告します。後宮では、状況が刻々と変化しており、一歩一歩慎重に進む必要があります。
第50話 感想
第50話は、後宮の権力闘争が激化し、各キャラクターの思惑が交錯する回でした。太后は如懿の寵愛を牽制し、皇帝に後宮のバランスを保つよう促します。嘉貴妃は嬿婉(えんえん)の昇進に不満をあらわにし、如懿との確執が深まります。嬿婉(えんえん)は皇帝の寵愛を得る一方で、凌雲徹の存在に脅威を感じ始めます。
この回では、キャラクターの心理描写が巧みで、それぞれの思惑が伝わってきました。特に、嘉貴妃の嫉妬や嬿婉(えんえん)の野心は、見ていてハラハラさせられます。また、舒嬪の病状や欽天監(きんてんかん)の報告など、今後の展開を予感させる要素も散りばめられており、目が離せません。
つづく