如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~ 第55話 あらすじ/ネタバレ

皇帝は臣下を率いて狩猟に出かけ、妃嬪(ヒヒン)たちはキャンプで待機していました。皇帝は先頭を走り、皇子たちもそれに続いて腕を競います。獲物の多さで勝敗を決める賞が設けられました。一方、凌雲徹は森の中を散歩中に牝馬の匂いを嗅ぎ、疑念を抱きます。

皇帝は千里馬に出会い、周囲の制止を無視して追いかけます。第四皇・子と五皇子が護衛として続きますが、待ち伏せに遭い、冷箭が飛んできます。驚いた馬から皇帝は落ちますが、第四皇・子が矢を放ち、凌雲徹が鞭で馬を制止します。五皇子も身を挺して皇帝を守り、第四皇・子が再び矢を放ち、危機を脱します。皇帝は無事でしたが、凌雲徹は二等侍衛に昇進し、近衛に任命されます。如懿は矢に毒がなく、刺客の目的は命ではなく、様子見だったのではないかと推測します。

翌日、永琪(えいき)は第四皇・子が先に森に入り、皇帝が倒れたことを明かします。傅恒(ふこう)は刺客の死体を発見しますが、海蘭(かいらん)は彼の対応に疑問を抱きます。如懿は様子を見るべきだと主張し、太后は関与を避けます。

凌雲徹が帰路につくと、趙九霄は嬿婉(えんえん)の侍女である瀾翠(らんすい)に、嬿婉(えんえん)に復縁を頼んでほしいと懇願します。瀾翠(らんすい)は嬿婉(えんえん)に伝え、嬿婉(えんえん)は凌雲徹の無事を喜びます。

皇帝は狩猟の件について話し合い、永璋(えいしょう)は情状酌量を求めますが、逆鱗に触れ、不孝だと叱責されます。皇帝は永璋(えいしょう)を疑い、父子間の溝が深まります。富恒は賞罰を明確にすることを提案し、皇帝は凌雲徹の功績を称え、茂倩(ぼうせん)との結婚を賜ります。凌雲徹は承諾しますが、心は苦々しい思いでいっぱいです。如懿を訪ねると、温かく迎えられ、江侍医と惢心が婚礼の準備を進めてくれます。

凌雲徹は偶然嬿婉(えんえん)に出会い、嬿婉(えんえん)はお祝いの言葉を述べ、情を抑えきれません。凌雲徹は冷たく接し、身分の違いを理由に、もう二度とあり得ないと告げます。嬿婉(えんえん)は彼の様子から、彼の心がまだ死んでいないことを確信します。

皇帝は第四皇・子の騎射の功績を称え、貝勒に昇進させることを約束し、嘉貴妃は大喜びします。純貴妃は皇帝のかたよった対応に不満を抱き、永璋(えいしょう)を冷遇します。永琪(えいき)が帰宅すると、海蘭(かいらん)は韜光養晦を勧めます。夜、皇帝は如懿が再び妊娠したことを聞き、大喜びします。

凌雲徹の結婚式当日、屋敷は華やかに飾られますが、彼の顔には笑顔がありません。客が帰ると、洞房で茂倩(ぼうせん)が家事を切り盛りし、二人は杯を交わします。夜遅く、凌雲徹は眠れず、起きて独り座り、如懿から贈られた靴を取り出し、雲の模様を眺めながら思いにふけります。茂倩(ぼうせん)は黙って見つめ、何かを感じ取ります。

第55話の感想

第55話は、緊張感と感動が入り混じった、見応えのある回でした。狩猟シーンは迫力満点で、皇帝の勇猛さと皇子たちの成長が描かれていました。また、刺客の襲撃事件は、緊迫感と共に、凌雲徹の忠誠心と如懿の冷静さを浮き彫りにしました。

特に印象的だったのは、凌雲徹と嬿婉(えんえん)の再会シーンです。嬿婉(えんえん)の凌雲徹への想いが切々と伝わってくる一方、凌雲徹は如懿への忠誠心を貫き、複雑な心情が表現されていました。また、永璋(えいしょう)と皇帝の確執も深まり、今後の展開が気になります。

つづく