如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~ 第57話 あらすじ/ネタバレ

ある日、皇帝は窓の外から舒妃が孝賢皇后を偲ぶ詩を詠む声を聞く。舒妃の深い愛情に心を打たれた皇帝は、もし舒妃が先に逝ってしまったら、自分も同じように彼女を忘れないだろうかと思い悩む。

内室に入った皇帝は、体調を崩している舒妃を労わり、十皇子を亡くした悲しみを共有する。舒妃は皇嗣を守れなかったことを悔やみ涙を流す。皇帝はそんな舒妃を強く抱きしめ、薬を飲ませ、快復したら倍以上の愛情を注ぐことを誓う。

一方、皇后は武陵春色を散策中に、歌声で皇帝の気を引こうとする嬿婉(えんえん)に出くわす。如懿はそれに気づき、容珮(ようはい)を送り込んで様子を探らせる。そして、喪中に歌を歌うのは不適切だとし、嬿婉(えんえん)を十皇子の霊前で罰跪させる。

その裏で、進忠(しんちゅう)は凌雲徹が宮廷に戻ってきたことに嫉妬し、嬿婉(えんえん)をそそのかして寵愛争いに利用しようとする。しかし、進忠(しんちゅう)の真の目的は、舒妃が失寵した後に嬿婉(えんえん)がさらに立ち直れなくなるように仕向けることだった。

偶然、舒妃は罰跪している嬿婉(えんえん)に出くわす。そこで、嬿婉(えんえん)は実は舒妃が服用していた坐胎薬は避妊薬だったと明かす。舒妃は驚き、真相を確かめようとするが、証拠は見つからない。絶望した舒妃は宮殿に戻り、皇帝に詰め寄る。

皇帝は薬に問題はなかったと主張するが、舒妃はすでに真実を知っていた。長年尽くしてきた愛情はすべて無駄だったと悟った舒妃は、皇帝に失望し、絶望のあまり宮殿を去る。

夜、舒妃は部屋で一人、十皇子のために縫った服と皇帝の詩を見ながら、心を痛める。そして、ついに詩を燃やし、自害を決意する。火は燃え広がり、駆けつけた皇后は何もすることができない。驚いた皇后は、出産間近になる。

急いで翊坤宮に向かった皇帝は、皇后を驚かせないように舒妃の死を隠蔽するよう命じる。無事に生まれた皇女は、和宜と名付けられる。しかし、五皇女は顔色が悪く、侍医の診断によると心疾患を患っていることが判明する。皇帝は舒妃の死と関係があるのではないかと疑い、さらに不安を募らせる。

舒妃の死と天災が重なり、如懿は宮中の賞与を削減して皇女のために祈る。しかし、この措置は宮女たちの不満を買ってしまう。田姥姥は家計が苦しいことから嬿婉(えんえん)に助けを求め、お金を受け取る。しかし、彼女はさらに深い渦に巻き込まれていくことになる。

夜、容珮(ようはい)は如懿に、舒妃が亡くなる前に嬿婉(えんえん)に会っていたことを報告する。如懿は疑念を抱き、翌日、嬿婉(えんえん)を呼び出す。

翌日、太后も嬿婉(えんえん)を呼び出し、舒妃と十皇子を毒殺した罪を糾弾する。太后は嬿婉(えんえん)が坐胎薬を服用していたことを知っており、証拠を突きつけて避妊薬を飲ませることで罰を与える。そして、二度と追及しないと警告する。嬿婉(えんえん)は納得できないが、従うしかない。心の中はさらに憎しみが募っていく。

後宮では再び波乱が起き、人心は動揺し、それぞれが思惑を抱く。皇帝と皇后は、この複雑な状況の中で、皇室の安寧と均衡を維持するために尽力しなければならない。

第57話「宿命の王妃」感想

第57話は、舒妃の悲劇的な最期と、後宮に広がる波紋を描いた、衝撃的なエピソードでした。舒妃の皇帝への深い愛情と、十皇子を亡くした悲しみ、そして避妊薬を飲まされていたという真実を知ったときの絶望は、見ていて胸が張り裂けるようでした。

皇帝は舒妃の死を悼み、皇后は出産間近になるなど、それぞれのキャラクターが大きな変化を迎える中で、後宮の権力争いはさらに激化していくことが予想されます。特に、嬿婉(えんえん)が太后から避妊薬を飲まされたことで、彼女の復讐心がさらに強まることが気になります。

また、如懿が宮中の賞与を削減して皇女のために祈る姿は、彼女の慈悲深さと責任感を感じさせました。しかし、この措置が宮女たちの不満を買うなど、如懿の苦悩も深まっていくことが予想されます。

つづく