如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~第60話 あらすじ/ネタバレ
皇帝は厳しく宮中の掟を再確認し、皇子と朝臣が私的に贈り物をすることを禁じました。これは第四皇・子に鋒芒を収め、党派を形成することを避けるための警告でした。如懿は皇帝が皇子たちの結党を嫌っていることを知っており、第四皇・子にそれを戒めるように説得しました。
一方、容珮(ようはい)は五皇子が寵愛を失ったものの、太后に付き添っていることで太后に気に入られていると噂していました。一方、嘉貴妃は寵愛を得ようと躍起になっていますが、かえって太后の寵愛を失ってしまい、得不償失となっています。
凌雲徹の家では、茂倩(ぼうせん)が凌雲徹が家にいても心ここにあらずな様子に不満を漏らします。凌雲徹は黙って内室に入っていきました。第四皇・子は嘉貴妃に皇帝から冷遇されていることを訴えます。嘉貴妃は慰めつつも、八皇子を利用して自分の地位を固めようと企みます。
木蘭圍場には新しい野馬が連れてこられましたが、気性が荒く、なかなか調教できません。五皇子が命じられますが、第四皇・子が自ら志願し、藁を使って馬を誘い、見事に乗馬の腕前を披露します。皇帝はそれを目撃し、圍場で暗殺されたことを思い出し、第四皇・子の行動に疑念を抱きます。その後、皇帝は凌雲徹に当時の救出の詳細を尋ね、さらに不安を募らせます。
夜になり、嘉貴妃の宮殿は灯火がともっています。彼女は第四皇・子だけでは何もできないことを悟り、八皇子を支援することにします。そして、母族に密書を送り、協力を求めます。手紙には、王爷に勤勉に国を治めるように伝え、皇子を玉氏に派遣することを提案しています。これは第四皇・子の道を切り開くか、五皇子を陥れるための策略です。
皇帝は夜も眠れず、圍場で襲われた時の悪夢にうなされます。如懿に永珹(えいせい)と嘉貴妃への疑念を打ち明けます。翌日、確たる証拠はないものの、皇帝は凌雲徹を褒美として昇進させます。凌雲徹は一等侍衛に昇進し、茂倩(ぼうせん)は祝宴を開こうとしますが、凌雲徹は控えめに断ります。しかし、茂倩(ぼうせん)の説得により、しぶしぶ承諾します。
玉氏への使節については、皇帝は慎重に検討した結果、諴親王を派遣することにしました。これは五皇子を危険に晒さないためです。また、皇帝は永珹(えいせい)を出宮させることにしました。これは嘉貴妃との関係を遠ざけ、影響力を弱めるためです。如懿は永琪(えいき)を訪ね、機会を捉えて才能を発揮し、皇帝の期待に応えるように励まします。
突然、皇帝は達瓦齊への出征を宣言します。これは第四皇・子と嘉貴妃の予想外のことでした。嘉貴妃は第四皇・子が皇帝に疑われていると責めます。その後、第四皇・子はすぐに開府を命じられ、八皇子も擷芳殿に移されます。嘉貴妃は自分が策略に嵌められたと感じ、恨みを抱きます。
嘉貴妃は夜も眠れず、疑心暗鬼になり、犬を飼って屋敷を守らせます。しかし、犬の鳴き声で如懿の五皇女が驚いてしまいます。如懿は犬を宮殿から出すように命じ、富貴児(ふうきじ)だけを残します。皇帝がそれを聞いて激怒し、嘉貴妃に犬を1匹だけ残すように命じます。五皇女は命に別状はありませんでしたが、心労が原因で体調を崩し、注意が必要となりました。
戦雲が立ち込め、皇帝と準噶爾との戦いが始まろうとしています。太后は長皇女の安全を心配し、夜も眠れず祈っています。嘉貴妃の病状は悪化し、純貴妃は皇后の嫡子がすでに決まっていることを指摘し、嘉貴妃母子は諦めるべきだと忠告します。如懿は、この王朝は賢い者を立てるものであり、各皇子は真の才能で皇帝の心を掴むべきだと強調します。純貴妃や海蘭(かいらん)などは、奪嫡争いに加担しないと宣言し、後宮の安寧を守ることを誓います。
第60話の感想
第60話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。皇帝の皇子たちへの警戒、嘉貴妃の策略、そして如懿の静かな闘いなど、さまざまな要素が絡み合い、緊迫感が高まっています。
特に印象的なのは、第四皇・子と嘉貴妃の動向です。第四皇・子は皇帝の寵愛を失いながらも、野心は消えていません。嘉貴妃は八皇子を利用して自分の地位を固めようと画策しています。しかし、彼らの企みは如懿に見抜かれ、皇帝も疑念を抱き始めています。
また、凌雲徹と茂倩(ぼうせん)の恋模様も注目すべき点です。凌雲徹は如懿への想いがありながらも、茂倩(ぼうせん)のことも気にかけています。二人の関係は今後どのように発展していくのでしょうか。
つづく