一念関山(いちねんかんざん)-Journey to Love- 第12話 あらすじ/ネタバレ

夜の闇に潜む陰謀と、芽生える恋心

夜が更け、朱衣衛の紫衣使・琼珠は梧国使節団の潜伏している驿館に潜入する。彼女の目的は、使節団に潜入していた琥珀の生死を確認することだった。調査の結果、琥珀はすでに命を落としていたことが判明し、その情報は朱衣衛内部に瞬く間に広がっていく。

一方、朱衣衛の将領である申屠赤(シント・セキ)は、悍匪による襲撃は自分たちの仕業ではないと主張する。褚国不良人の陰謀か、あるいは梧国側が琥珀の正体を察知した可能性を推測する。

申屠赤(シント・セキ)は、礼 (レイ)王楊盈(ヤン・イン)の胆力と対応力を試すため、"街頭騎馬遊"という計画を立てる。彼は楊盈(ヤン・イン)を馬に乗せ、許城の賑やかな通りを疾走する。その速度は人々の注目を集め、不満の声も上がる。申屠赤(シント・セキ)はさらに楊盈(ヤン・イン)の身分を大声で明かし、街中の人々は楊盈(ヤン・イン)に対する敵意を募らせていく。

楊盈(ヤン・イン)の護衛である于十三(ユー・シーサン)や錢昭(セン・ショウ)は、事態を察して駆けつけ、楊盈(ヤン・イン)の安全を確保しようとする。申屠赤(シント・セキ)は、安国治下の許城の繁栄を誇るが、楊盈(ヤン・イン)はそれが重税を強いられている民衆の苦しみの上に成り立っていることを指摘する。民衆の怒りと不満は爆発し、楊家への怒りを楊盈(ヤン・イン)に向け、彼女を突き飛ばす者まで現れる。

その瞬間、如意(ルーイー)が人皮の仮面を被り、まるで天から降ってきたかのように楊盈(ヤン・イン)を救出する。

驿館に戻ると、護衛の失態を問う声が上がる。杜(ト)長史は錢昭(セン・ショウ)らを厳しく叱責し、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は罰として護衛の不手際を犯した十三や錢昭(セン・ショウ)に断食水2日間の刑罰を、孫朗(ソン・ラン)以下の者に俸給1貫の罰を下す。寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は自責の念から自ら鞭打ち10回の罰を受けることを申し出る。如意(ルーイー)は寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)のために鞭を振るい、罰だけでなく、週囲の人々への戒めとする。最後の1鞭は、楊盈(ヤン・イン)に打たせることで、一国の使節としての責任の重さを理解させようとする。

鞭打ちの後、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は傷が重く倒れてしまう。錢昭(セン・ショウ)の診断では命に別状はないものの、如意(ルーイー)は夜遅くまで昏睡状態の寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)を看病する。彼女は昭節皇太后の死の真相を明らかにするために戻ってきたこと、そのために寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)の力が必要であることを打ち明ける。2人の間に想いが芽生え、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は如意(ルーイー)との間に子供を持ちたいと申し出るが、お互いの傷を考慮して、すべてが落ち著いてから改めて話し合うことにする。

翌朝、元祿(ゲンロク)は寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)と如意(ルーイー)が同じ部屋にいるところを目撃し、その噂は楊盈(ヤン・イン)の耳にも届く。2人とも恋仲になったことを喜び、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は使節団を率いて申屠赤(シント・セキ)に別れを告げ、安国への旅に出発する。楊盈(ヤン・イン)の安全を確保するため、使節団と商隊を合流させて護衛力を強化する。

旅の途中、使節団は秦家村で休憩を取る。如意(ルーイー)は村の水源に異常があることに気づき、警戒を呼びかける。楊盈(ヤン・イン)は村の子供たちから石を投げつけられるが、自分が何をしたのか理解できない。錢昭(セン・ショウ)は、梧王が天門関で戦った際に成年男子を徴用したことで多くの犠牲者が出たことが原因であり、民衆が梧国の皇室に対して恨みを抱いていることを説明する。楊盈(ヤン・イン)は深く仮省し、兄を迎えたら民衆を大切にすることを約束する。

一方、初国公府では、李同光(リー・トングアン)が襲撃者を初国公の前に連れてきて、処罰を求める。初国公は李同光(リー・トングアン)に婚約の件で礼遇を示す。初月(ハツキ)は婚約に不満を抱いているものの、抗うことはできないと悟り、李同光(リー・トングアン)に1ヶ月以内に婚約を解消してくれるよう頼む。しかし、李同光(リー・トングアン)は介入を拒否し、初月(ハツキ)は苦悩することになる。

一念関山 第12話 感想

第12話は、緊迫感と感動が入り混じった展開で、見応えのある内容でした。特に印象に残ったのは、以下の3点です。

1. 申屠赤(シント・セキ)の策略と楊盈(ヤン・イン)の覚悟

申屠赤(シント・セキ)は、楊盈(ヤン・イン)を街頭で乗馬させることで、彼の胆力と対応力を試そうとしました。この策略は非常に巧妙で、楊盈(ヤン・イン)を危険に晒すだけでなく、民衆の怒りを買うという結果をもたらしました。しかし、楊盈(ヤン・イン)は動揺することなく、自らの立場を貫き通しました。このシーンは、楊盈(ヤン・イン)の成長と覚悟を感じさせるものでした。

2. 如意(ルーイー)の登場と寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)との関係

如意(ルーイー)は、人皮の仮面を被って楊盈(ヤン・イン)を救出するなど、活躍が目立ちました。また、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)との関係も進展し、お互いに惹かれ合っている様子が描かれました。2人の恋の行方も気になるところです。

3. 楊盈(ヤン・イン)と民衆の対立

楊盈(ヤン・イン)は、秦家村で民衆から石を投げつけられるという経験をしました。これは、梧王が天門関で戦った際に成年男子を徴用したことで多くの犠牲者が出たことが原因でした。楊盈(ヤン・イン)は、兄を迎えたら民衆を大切にすることを約束しましたが、この問題を解決するのは容易ではないでしょう。

つづく