一念関山(いちねんかんざん) -Journey to Love- 第32話 あらすじ/ネタバレ
夜の闇に包まれた宮門に重苦しい空気が漂う。かつて朱衣衛の左使だった任辛(レン・シン)は、如意(ルーイー)として安帝・李隼(リ・ジュン)の前に姿を現した。彼女は動揺することなく、自身の正体を明かし、安帝を糾弾する。そして、昭節(ショウセツ)皇后の死の真相を明らかにすることを要求する。
如意(ルーイー)的追及に追い詰められた安帝は、昭節(ショウセツ)皇后が火災で亡くなったことを認める。しかし、その言葉には真実を隠蔽しようとする意図が透けて見える。如意(ルーイー)は、太医院と仵作が残した確たる証拠を提示し、皇后は窒息死であり、安帝が妻を殺害した罪を隠蔽するために仕組まれたものだと断言する。真実が明らかになり、朝臣たちは騒然となる。
如意(ルーイー)はさらに、安帝が史書を改竄し、朱衣衛の功績を抹消した悪行を暴露する。そして、朝臣たちに問いかける。今日の安帝は、明日の暴君ではないのかと。しかし、安帝は「大成を成す者は些細なことにこだわらない」と傲慢な態度を取る。
一方、媚娘は闇躍し、朱衣衛の冊令房を灰燼に帰す。解毒剤を飲んだ朱衣衛の白雀たちは、束縛から逃れ、自由を手に入れる。如意(ルーイー)は、残った朱衣衛たちに自由を宣言し、暴政に縛られることなく生きるよう促す。
しかし、如意(ルーイー)は安国に必要なのは平和であり、さらなる戦乱ではないことを理解していた。そのため、安帝を殺すことはしなかった。安帝は危機を脱すると、すぐに如意(ルーイー)的追捕を命じ、史官には今日の出来事を記録することを禁じ、真実を隠蔽しようと企む。
李同光(リー・トングアン)は奸細が城内に入った疑いがあり、羽林衛に防備を命じる。宮中の異変に、彼は如意(ルーイー)的安否を気遣い、急いで宮中に入る。寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は兵を二手に分け、錢昭(セン・ショウ)らに梧帝の護送を任せ、自身は城に戻って楊盈(ヤン・イン)を救出する。李同光(リー・トングアン)が四夷館に駆けつけると、火の手が上がり、楊盈(ヤン・イン)は窮地に追い込まれていた。彼は迷わず救出に向かう。
如意(ルーイー)と寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は合流し、楊盈(ヤン・イン)の状況を知ると、別行動を取ることを決める。彼女は鋭い判断力で、安帝が親信の沙中部を城内に呼び寄せたことを見抜き、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)に梧帝の護送を続けさせ、自身は楊盈(ヤン・イン)の救出に向かう。
如意(ルーイー)は重囲に陥り、沙中部と残党の朱衣衛の挟撃を受ける。彼女は無辜の殺害を避け、重傷を負っても殺意を見せない。李同光(リー・トングアン)が駆けつけ、師匠を助けようとするが、如意(ルーイー)に利用され、自身の傷を利用して如意(ルーイー)的潔白を証明し、出世の道を阻まないようにする。
重傷を負った如意は、鄧輝(トウ・フェイ)と対峙する。二人は安帝と朱衣衛に対する複雑な思いを吐露する。如意は自分が生き延びることはできないことを悟り、鄧輝(トウ・フェイ)に自分を殺すように仕向け、尊厳ある死を望む。
李同光(リー・トングアン)は涙ながらに師匠を見送り、悲しみに暮れる。彼は如意的死を利用して嫌疑を晴らし、慶国公に昇進し、軍権を掌握する。同時に、鄧輝(トウ・フェイ)と合意し、三皇子を共同で擁立し、乱世の中で安寧と希望を見出そうとする。
この夜、安都城は激動に包まれる。如意は命を代償に皇室の闇を暴き、忠臣たちに息つく時間を与えた。そして、安国の未来は、新たな権力構造のもとで、ゆっくりと新しい章を開いていく。
第32話感想
第32話は、衝撃的な展開が続く怒涛のエピソードでした。如意の決死の覚悟と行動力に圧倒され、胸が熱くなりました。彼女は安帝の罪を暴き、朱衣衛の解放を訴え、命を懸けて安国の未来のために戦いました。
特に印象的だったのは、如意が李同光(リー・トングアン)を庇うシーンです。自分の潔白を証明するために、あえて傷を負う彼女の姿は、まさに英雄そのものでした。また、鄧輝(トウ・フェイ)との最後の会話も、二人の複雑な関係性を浮き彫りにし、切ない気持ちになりました。
つづく