一念関山(いちねんかんざん)-Journey to Love- 第33話 あらすじ/ネタバレ
安国六裏堡の静かな夜、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は綿密な計画を立てます。元祿(ゲンロク)に命じて偽の雪冤昭を用意させ、梧帝の親筆と見紛うほどの出来栄えを目指しました。しかし、決定的な証拠である梧帝の指印だけは欠けていました。その頃、梧帝は重傷を負い昏睡状態に。錢昭(セン・ショウ)は全身の修為を注ぎ込み、梧帝を死の淵から救い出します。寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)一行は梧帝の遺物の中に雪冤昭を発見し、梧帝が改心したことを確信します。彼らの努力は無駄ではなかったのです。
それぞれの決意
錢昭(セン・ショウ)は梧帝の容態を安定させますが、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は驚くべき決断を下します。錢昭(セン・ショウ)に梧帝を護衛して梧国へ送り届けさせ、自身は単身で安都へ向かい楊盈(ヤン・イン)を救出する決意をしたのです。于十三(ユー・シーサン)は寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)の身体が回復していないことを心配し、思いとどまるよう説得しますが、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)の意誌は固く、必ず楊盈(ヤン・イン)と如意(ルーイー)を連れ戻すことを約束します。
初月(ハツキ)は于十三(ユー・シーサン)の安否を気遣い、四夷館に潜入して情報収集を行います。礼 (レイ)王は救出されたものの、館内で他の負傷者はいないことがわかり、胸をなでおろします。一方、孫朗(ソン・ラン)は杜 (ト)長吏(ト・チョウリ)に一緒に撤退するよう説得しますが、杜 (ト)長吏(ト・チョウリ)は楊盈(ヤン・イン)の命の恩人であるため、安都に戻って共闘することを決意します。
楊盈(ヤン・イン)の決断
李同光(リー・トングアン)の屋敷では、如意(ルーイー)の死を悼む李同光(リー・トングアン)の姿がありました。楊盈(ヤン・イン)は如意(ルーイー)的死を知り、悲しみに暮れますが、迫りくる嵐に立ち向かうため、悲しみを押し殺します。安帝は権力を盾に楊盈(ヤン・イン)を自害に追い込もうとしますが、楊盈(ヤン・イン)は驚くべき取引を持ちかけます。安帝の政権を安定させ、北磐との癒著の汚名をそそぐ代わりに、安帝との結婚と梧国への数都市の割譲を要求します。これは梧国内乱を誘発し、最終的に安国との同盟を結ぶことを目的としたものでした。さらに楊盈(ヤン・イン)は自分が女性であることを明かし、兄の無情さに耐えられず、自分の運命を自分で切り開く決意を表明します。
楊盈(ヤン・イン)は密かに李同光(リー・トングアン)に連絡を取り、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)に救出を急がないよう伝言します。梧国に戻ることができれば、愛情のない結婚生活には戻りたくない、自分の人生を歩みたいと願っていたのです。
それぞれの思惑
安帝は鄧輝(トウ・フェイ)を呼び出し、両国の婚姻について意見を求めます。鄧輝(トウ・フェイ)は婚姻には問題があると指摘しますが、詔書には曖昧な表現を用い、二皇子もまだ結婚していないことを明記することで、皇太后への圧力を軽減する折衷案を提案します。
寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は安都の六道堂分部に戻り、楊盈(ヤン・イン)が無事であることを知ります。しかし、如意(ルーイー)的死は彼の心に深い傷を残しました。如意(ルーイー)から贈られた赤い服を著て、如意(ルーイー)との思い出を振り返り、楊盈(ヤン・イン)を救出したら、必ず如意(ルーイー)の元に赴くと誓います。この夜、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は限りない喪失感と揺るぎない決意を抱きながら、長い夜を過ごします。
第33話 感想
第33話は、大きな展開を迎える重要な回でした。寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)は雪冤昭を手に入れ、梧帝の改心を確信します。しかし、如意(ルーイー)的死は彼に大きな悲しみをもたらし、決意を新たにします。楊盈(ヤン・イン)は安帝との取引を持ちかけ、驚きの展開を見せます。
特に印象に残ったのは、楊盈(ヤン・イン)の強さと覚悟です。彼女は兄の無情さに耐えられず、自分の運命を自分で切り開くことを決意します。女性であることを明かし、安帝との取引を持ちかける姿は、勇気と知性に溢れていました。
また、寧遠舟(ニン・ユエンジョウ)の悲しみと決意も胸を打ちます。如意(ルーイー)的死は彼に大きな傷を残しましたが、それでも楊盈(ヤン・イン)を救出するという決意は揺るぎません。赤い服を著て如意(ルーイー)との思い出を振り返るシーンは、彼の深い愛情と悲しみが伝わってきました。
つづく