春うらら金科玉条 第13話 あらすじ/ネタバレ
夜が更ける中、韓無畏(かんぶい)は荼蘼(とみ)の部屋をくまなく調べた。すると、戸の閂が珍しい切れ味の鋭い宝刀で正確に切断されていることが判明した。刺客の身元はかなりの腕前であることは明らかだった。この宝刀の貴重さに荼蘼(とみ)は疑問を抱き、一体誰が自分を殺そうとしたのかと頭を抱えた。韓無畏(かんぶい)が恩人の身元を尋ねても、荼蘼(とみ)は目を泳がせ、何も知らないと主張した。韓無畏(かんぶい)は彼女の躊躇に気づいたものの、彼女への負い目から、彼女の沈黙を尊重することにした。
一方、錦衣(きんい)は荷物を整理している最中、夜叉の心は遠くへ飛んでいた。彼の手に握られた赤い紐は、孤独な世界の中で唯一の温もりだった。夜叉は過去を振り返り、畏敬、恐怖、怨恨、称賛、憐憫といった複雑な人間関係を思い起こした。しかし、真の理解と寄り添いだけが欠けていた。そして、この暗い時間の中で、荼蘼(とみ)は彼にとって唯一の慰めとなった。
乞巧佳節に、荼蘼(とみ)は夜叉と過ごすことを願い、新しい手帕を期待に胸を膨らませて刺繍した。しかし、春大山(はる だいせん)の反対によって彼女の計画は頓挫した。諦めきれない荼蘼は、過児(かじ)に頼んで父親を欺き、壁を乗り越えて、待ち構えていた夜叉との逢瀬を果たした。二人は再会を喜び、荼蘼は夜叉の腕に飛び込んだ。その瞬間、周りのすべてがどうでもよくなった。
夜叉を喜ばせるため、荼蘼は得意ではないにもかかわらず、針仕事の競技に参加する勇気を振り絞った。結果は芳しくなかったものの、店の主人の気前の良さで、荼蘼は新しい手帕を手に入れた。彼女は思いがけないプレゼントを夜叉に贈ったが、夜叉はそれを荼蘼が手で刺繍した古い手帕と交換した。この深情けにより、二人はさらに親密になった。夜が訪れ、鮮やかな花火が夜空を照らし、二人の幸せな笑顔を映し出した。
一方、阿意離(あいり)は夜叉の安否を心配し、家を飛び出した。彼女は街で夜叉を探している韓無畏(かんぶい)に出くわし、彼の財布を盗んで、乞巧佳節に散財した。しかし、すぐに金が底をつき、残りの銀と財布を店に置いて逃げざるを得なくなった。しかし、そこに韓無畏(かんぶい)がやって来た。追いかけっこになった後、阿意離(あいり)は韓無畏を盾にして閣老(かくろう)の視線をかわし、逃走中に夜叉に関係する薬瓶を落としてしまった。この様子は鋭い韓無畏に見逃されなかった。
韓無畏は手がかりを頼りに客栈まで追跡し、阿意離(あいり)を捕まえた。韓無畏の厳しい尋問に対して、阿意離(あいり)は墨舞閣(ぼくぶかく)との関係を明かさなかった。仕方なく、韓無畏は彼女を一時的に軟禁した。幽州を離れる一行と共に、韓無畏は不測の事態に備えて阿意離(あいり)を監視し続けた。
春大山(はる だいせん)の家では突如として事態が急変した。祖父の春青陽(はる せいよう)が徐氏(じょ し)の妊娠を伝え、春大山(はる だいせん)を妻を捨てた罪で告発しようとやってきたのだ。家族からの圧力に屈した春大山(はる だいせん)は、韓無畏と康正源(こうせいげん)に休暇を願い出て、淶水に帰って家事に対処しなければならなくなった。荼蘼は父親を心配し、同行を強く希望した。こうして、親と子の情愛と責任を巡る旅が始まった。
第13話の感想
第13話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。韓無畏は荼蘼の部屋に侵入した刺客の手がかりを見つけ、荼蘼は夜叉との関係を深めます。一方、阿意離は夜叉を心配して家を飛び出し、韓無畏に捕まってしまいます。春大山(はる だいせん)は家族からの圧力を受け、淶水に帰ることになり、荼蘼も同行します。
この回は、アクション、ロマンス、サスペンスがうまく組み合わされており、視聴者を飽きさせません。特に、荼蘼と夜叉のシーンは美しく、二人の絆が深まる様子が描かれています。また、阿意離の行動は、彼女の夜叉に対する愛情と、墨舞閣(ぼくぶかく)との関係を暗示しています。
つづく