春うらら金科玉条 第3話 あらすじ/ネタバレ
汴州城の賑やかな街で、大户人家の盛大な婚礼が行われていました。煌びやかな灯火が街を照らし、幸せと縁起の良さを象徴していました。通りを歩く過児(かじ)は、その輝かしい灯火を見上げ、憧れの眼差しを浮かべていました。彼女にとって、このような名家に嫁ぐことが最大の幸せでした。しかし、隣にいる荼蘼(とみ)は、男も女も自分の運命を自分で切り開き、他人の光に頼るべきではないと信じていました。
ある日、荼蘼(とみ)は父親の春大山(はる だいせん)の無事を祈願するため、銅銭を祈願の紐に掛けようとしましたが、紐の長さが足りず、仕方なく過児(かじ)に買いに行かせました。待っている間に、不穏な雰囲気を漂わせる数人が現れ、荼蘼(とみ)は警戒心を抱きます。急いで如意の墜飾を掛けると、すぐに家に帰りました。
夕方、春大山(はる だいせん)が無事に戻ってきました。徐氏(じょ し)はすでに役所の前で待っていて、二人は温かい再会を果たしました。しかし、春大山(はる だいせん)は荼蘼(とみ)が出迎えていないことに気づきます。徐氏(じょ し)は、荼蘼(とみ)が出嫁前によく外に出歩くのは良くないと考え、家に置いておいたのです。春大山(はる だいせん)は少し不満そうに、徐氏(じょ し)が娘の面倒を見ていなかったことを責めました。その時、荼蘼が火鉢を持って現れ、父親を迎えます。春大山(はる だいせん)は火鉢を跨ぐ際、娘の肩に傷があることに気づき、追及すると、荼蘼は家で虐待を受けていたことを打ち明けます。荼蘼はすぐに父親を慰め、無事でいることを伝え、遅れて届いた誕生日のプレゼントである精巧な簪を受け取りました。
夜が更け、荼蘼は父親を陥れた張五娘(ちょう ごにょう)が妊娠して汴州を去ったことを知り、ますます疑念を深め、真相を明らかにしようと決意します。翌日、春大山は荼蘼を連れて臨水楼で方大娘子の料理を味わうことにします。途中、韓無畏(かんぶい)と康正源(こうせいげん)に出会います。二人は荼蘼のことにそれぞれ思いを馳せ、小さな賭けが始まります。
臨水楼では、平和な空気が突然一変します。一人の客である趙老七(ちょうろうしち)が腹痛と嘔吐で苦しみ、店内は混乱に陥ります。荼蘼は様子を見に行こうとしますが、春大山は方大娘子が対処してくれるから大丈夫だと止めます。案の定、方大娘子はすぐに現れ、三言两语で騒ぎを鎮めます。しかし、店内では他にも同じ症状の客が続出し、趙老七(ちょうろうしち)はそれを利用して騒ぎ立て、緊張が高まります。
春大山は事態を収拾しようと、過児(かじ)に荼蘼を安全な場所に避難させ、自分は残って対応します。彼は趙老七(ちょうろうしち)にこれ以上調子に乗るな、さもないと公の場で対決することになると警告します。しかし、趙老七(ちょうろうしち)は突然倒れ、呼吸困難となり、最終的には死亡してしまいます。臨水楼は一時的にパニックに陥ります。
韓無畏(かんぶい)と康正源(こうせいげん)はすぐに介入し、人々に指示を出して秩序を回復させます。韓無畏(かんぶい)は荼蘼を奥の部屋に案内し、康正源(こうせいげん)は荼蘼に興味を持ち、大理寺に迎え入れようとします。一方、荼蘼は熟考の末、方大娘子の訴訟代理人になることを決意し、彼女の潔白を証明します。春大山にその考えを伝えると、最初は反対されましたが、熱心に説得した結果、父親の支持を得ることができました。
その後、荼蘼はすぐに臨水楼に向かい、方大娘子と直接話し合い、事件当日の詳細を綿密に尋ねます。方大娘子は不安を感じながらも、必死に記憶を辿り、手がかりを探そうとします。二人の会話には、正義への執念と真実への渇望が隠されており、名誉と命をかけた戦いが始まろうとしていました。
第3話の感想
第3話は、ストーリーの展開が早く、ハラハラドキドキする内容でした。荼蘼の父親である春大山が陥れられた事件の真相が徐々に明らかになり、荼蘼の正義感と行動力が際立ちます。また、韓無畏(かんぶい)と康正源(こうせいげん)の存在も気になり、今後の展開が楽しみです。
特に印象に残ったシーンは、臨水楼での趙老七(ちょうろうしち)の死です。突然の出来事で、店内がパニックに陥る様子がリアルに描かれていました。また、荼蘼が事件の真相を明らかにしようと決意する場面も、彼女の強い意志を感じさせるものでした。
一方、第3話ではいくつかの疑問点も残されました。張五娘(ちょう ごにょう)がなぜ妊娠して汴州を去ったのか、趙老七の死の真相は何かなど、今後の展開が気になります。
つづく