春うらら金科玉条 第4話 あらすじ/ネタバレ

朝もやに包まれた街並みを、荼蘼(とみ)は急ぎ足で県衙へと向かう。彼女は静室に落ち着くと、牢にいる方娘子(ほう じょうし)のもとを訪れた。その様子を、韓無畏(かんぶい)は狡猾な笑みを浮かべて見守っていた。彼は巧妙に康正源(こうせいげん)に情報を伝え、康正源(こうせいげん)もまた、荼蘼(とみ)への興味と訟師としての才能を見抜き、彼女に強力な敵手である孫秀才(そんしゅうさい)を差し向ける。

一方、荼蘼(とみ)は仲間たちと方娘子(ほう じょうし)を救うための作戦を練っていたが、そこへ噩耗が飛び込んでくる。趙老七(ちょうろうしち)が孫秀才(そんしゅうさい)を弁護人に雇ったのだ。公堂では、孫秀才(そんしゅうさい)が証言と証拠を駆使して荼蘼を殺人犯だと決めつけ、激しい口論が繰り広げられる。怒りを抑えきれなくなった荼蘼は、孫秀才に食ってかかり、張宏図(ちょうこうず)県丞の怒りを買う。

緊迫した状況の中、康正源(こうせいげん)と韓無畏(かんぶい)が官服姿で堂々と登場し、張宏図(ちょうこうず)の不正を暴いて罷免する。袁三旺(えんさんおう)県令が事件を引き継ぎ、改めて捜査を開始。中毒した客の症状は鲐巴魚中毒と一致するものの、嘔吐物からは毒が検出されず、趙老七(ちょうろうしち)にも別の病気がなかったことが判明する。重要な手がかりは、中毒した10人全員が芙蓉魚湯を注文しており、その料理を方娘子(ほう じょうし)一人で作ったということだった。

不利な状況に追い込まれた荼蘼だったが、証言のわずかな矛盾に気づく。文大夫(ぶんたいふ)は客の中毒を認めたものの、趙老七(ちょうろうしち)の死因には疑問を呈していたのだ。荼蘼は文大夫(ぶんたいふ)に軽症の黄郎君(こうろうくん)を再診させ、無事を確認すると同時に、仵作が趙老七の持病を発見できなかったことを指摘し、魚湯と死の直接的な関連性を疑う。

形勢が逆転しかけたその時、孫秀才は狡猾にも話題をすり替え、方娘子と趙老七の過去の確執を持ち出す。特に、春大山(はる だいせん)が証言した「殺す」という言葉が注目を集める。窮地に立たされた荼蘼だったが、韓無畏(かんぶい)が突然倒れ、騒然となる。これは荼蘼に時間稼ぎをするための韓無畏の策略だった。

苦悩の末、荼蘼は反撃の策を思いつく。彼女は近所で噂されていた、趙老七の正妻が妾を迎えた際に包丁を持って追いかけたという話を引用し、「言葉で人を殺す」という孫秀才の主張を巧みに論破する。孫秀才は言葉に詰まり、目を泳がせる。袁県令は、裁判を改めて開廷することを決定する。

夜が更け、荼蘼は机に向かい、訴訟のための書類を書き続ける。すると、韓無畏が現れ、彼女の行動をすべて見透かしていることを明かす。荼蘼は何も語らず、隙を見て夜の闇に消えていく。韓無畏は複雑な表情で、彼女の姿を遠くから見送るのだった。

春うらら金科玉条 第4話 感想

第4話は、ハラハラドキドキの展開が続く、緊迫感溢れる回でした。荼蘼の機転と、康正源や韓無畏の策略が交錯し、目が離せない展開が続きました。

特に、公堂でのシーンは圧巻でした。孫秀才の鋭い弁舌と、荼蘼の必死の反論がぶつかり合い、緊張感に包まれました。孫秀才が狡猾な手段で荼蘼を追い詰める場面は、見ていてハラハラしました。しかし、そんなピンチを韓無畏と康正源が救う展開は、スカッとする爽快感がありました。

また、荼蘼の鋭い観察力と推理力は、さすがでした。わずかな矛盾を見逃さず、論理的に事件の真相に迫っていく姿は、見応えがありました。

つづく