玉骨遥 第24話 あらすじ/ネタバレ

幻影迷宮、真実の試練

結婚式の鍾が鳴り響こうとする中、朱顔(しゅがん)は一計を案じ、自分と瓜二つの幻影を作り出す。その幻影に貴重な玉骨を持たせて霍図(フォトゥ)部の婚礼殿堂へと向かわせ、自身は人々の間に紛れて姿を消し、束縛される運命から逃れようと企てる。九嶷(きゅうぎ)山の少司命(しょうしめい)である時影(じえい)は、偶然にもこの場に現れ、柯爾克(けいるく)と朱顔(しゅがん)の幻影の結婚式を目撃する。しかし、鋭い洞察力を持つ彼はすぐに異変に気づき、それが本当の朱顔(しゅがん)ではないことを見抜く。

結婚式がクライマックスを迎えた時、霍図(フォトゥ)部の外で突然砂嵐が巻き起こり、朱顔(しゅがん)の操る砂魔が乱入し、式場を混乱に陥れる。砂魔の猛威により、朱顔(しゅがん)の幻影は飲み込まれてしまうが、これはすべて朱顔(しゅがん)の綿密に練られた逃亡計画の一部だった。時影(じえい)は朱顔(しゅがん)の策略を見破りながらも、混乱に乗じて玉骨を奪い返す。

霍図(フォトゥ)部を脱出した朱顔(しゅがん)は馬を駆り、解放された喜びと未知への不安が入り混じった心境で進む。少し休憩し、再び旅立とうとした時、目の前に見覚えのある人物が現れる。それは時影(じえい)だった。彼は玉骨を手に、なぜ自分が与えた宝物に軽率な扱いをしたのかと朱顔(しゅがん)を厳しく問い詰め、霍図(フォトゥ)部の巫師が彼女の企みに気づいていたことを明かす。師匠との再会に喜びを感じていた朱顔(しゅがん)は、瞬く間に委屈と困惑に変わってしまう。彼女は玉骨を取り戻そうとするが、時影(じえい)に連れられて霍図(フォトゥ)部に戻り、自分が残した“傑作”を目の当たりにする。

身を隠した傘の下から、二人は巫師がどのように砂魔の暴走を鎮めたのか、そして朱顔(しゅがん)郡主が重傷を負い、緊急の治療が必要であると発表する様子を目撃する。実は、大妃(だひ)と巫師は邪術を使って朱顔(しゅがん)を操り、赤(せき)族を支配しようと企んでいたのだ。真相を知った朱顔は怒りを抑えきれず、すべてを暴こうと決意する。彼女は姿を現し、大妃(だひ)と巫師の脅迫に立ち向かう。大妃(だひ)は朱顔を殺害するよう命じ、時影(じえい)は一人、超凡な力を発揮して立ち向かう。

柯爾克(けいるく)親王は駆けつけ、真実を知り、心を痛める。彼は霍図(フォトゥ)部の名誉と未来を守るため、自害することを選ぶ。愛する息子の死を目の当たりにした大妃(だひ)は悲嘆に暮れる。時影(じえい)は冷静に対処し、大妃(だひ)を嘉蘭(からん)の使者に引き渡して罪を償わせることを約束し、無実の人々には累が及ばないようにする。

朱顔は時影(じえい)の冷淡な態度に失望し、彼はただ通りすがりに助けただけで、心から自分を助けてくれたわけではないと感じてしまう。時影(じえい)は朱顔に手板で罰を与え、自分の命と一族の命を軽々しく危険にさらしてはいけないと戒める。彼は言葉には出さないものの、行動で朱顔への深い愛情を示している。朱顔は徐々に師匠の苦しみを理解するようになるが、自分の置かれた状況を本当に理解していないと不満に思う。

時影(じえい)は朱顔に術法の秘伝書を残し、身を守るために修行することを勧める。しかし、去る前に一ページを破り捨て、朱顔には触れられたくない秘密を隠しているようだ。一方、重明(ちょうめい)は、大妃(だひ)が自害する前に古嵬(こがい)城の場所を明かしたという情報を伝える。そこには帰邪の手がかりが隠されているかもしれない。時影(じえい)は調査に向かい、大妃(だひ)の謀仮の証拠を天極風(てんきょくふう)城に伝え、少司命(しょうしめい)としての責任と義務を果たすことを決意する。

第24話の感想

第24話は、衝撃的な展開が続く見応えのあるエピソードでした。朱顔の脱走計画、時影(じえい)の活躍、大妃(だひ)の陰謀、柯爾克(けいるく)の決断など、見どころ満載です。

特に印象に残ったのは、朱顔の成長です。彼女は最初は無謀な行動で時影(じえい)を困らせていましたが、徐々に自分の責任の重さを理解し、強く逞しくなっていきます。時影との関係も、師弟愛から恋心へと変化していく様子が丁寧に描かれており、視聴者を釘付けにしました。

また、大妃(だひ)の悪辣さも際立っていました。彼女は自分の権力のために、朱顔の命を奪うことも厭いません。しかし、柯爾クの自害によって彼女の野望は打ち砕かれ、悲劇的な結末を迎えます。

つづく