玉骨遥 第26話 あらすじ/ネタバレ

夏の城の朝焼けの中、朱顔(しゅがん)は薬を飲ませるふりをして、師匠である時影(じえい)をからかいます。いたずらっぽく薬を彼にかけて、赤(せき)族の服に著替えさせます。その後、二人は赤(せき)族の夫婦に扮して、時影(じえい)はわざと重病を装い、夏の城の厳重な検査を巧妙に突破して、無事に城内へ潜入します。

城内に入った時影(じえい)は、朱顔(しゅがん)の安全を気遣い、彼女に一人で逃げるように何度も説得します。しかし、朱顔(しゅがん)は頑として聞き入れず、術を使って師匠を自分の側に「縛り付け」、徐神医(じょしんい)の診療所へ一緒に助けを求めにいきます。診療所では、朱顔(しゅがん)は右手を怪我して自分で食事ができないため、時影(じえい)は優しく彼女の食器を受け取り、丁寧に世話をする。二人の間には、気づかれにくい温もりが流れます。

朱顔(しゅがん)は師匠の心配を知り、自分は温室の花ではなく、師匠と共に戦う能力と決意があることを率直に伝えます。彼女は、本心に従い、困難を恐れないことが、師匠の教えに対する最高の解釈であると信じています。時影(じえい)は彼女の言葉を聞いて感動し、逃げずに朱顔(しゅがん)と一緒にこれからの課題に立ち向かうことを決意します。

徐神医(じょしんい)が時影(じえい)を診察したところ、九嶷(きゅうぎ)山の修道者であることが分かり、体内の破片を取り除きます。しかし、邪悪な気はまだ浄化が必要なため、時影(じえい)は一時的に法力を失います。徐神医(じょしんい)は、三日以内はむやみに真元を動かさないように、仮噬を避けるよう忠告します。

朱顔(しゅがん)が去ろうとしたまさにその時、重明(ちょうめい)の登場で平穏が破られます。時影(じえい)は朱顔(しゅがん)が危険にさらされるのを望まず、別れを惜しみながらも、彼女に早く立ち去るように促します。一方、朱顔(しゅがん)は夏の城で海国(かいこく)の軍が蓄えている食料を発見し、破壊しようとしたところ見つかり、生死の危機に陥ります。時影(じえい)は自分の安全を顧みず、毅然と現れて彼女を救います。朱顔(しゅがん)は時影(じえい)から授かった術を使って、一人で海国(かいこく)の軍と戦い、最終的に無辜の民衆を救い出し、驚異的な勇気と知恵を示します。

一方、白王(はくおう)は雪鷺(せつろ)と九嶷(きゅうぎ)山の少司命(しょうしめい)の関係を喜びますが、先世子(せいし)の過去のために躊躇します。白雪鷺(はくせつろ)はこれを機に、権力闘争を餌にして、白王(はくおう)に少司命(しょうしめい)に投靠するよう説得します。同時に、智者(ちしゃ)は闇躍し、戦乱を利用して青(せい)王に利益をもたらそうと企んでいます。甚至、海国(かいこく)の軍に開戦して時雨(じう)を戦場に送り出し、彼の戦功を顕彰する計画です。

青罡(せいこう)は雪鷺(せつろ)の安否を心配しますが、雪鷺(せつろ)は自信満々に、自分はすでに大司命(だいしめい)の信頼を得ており、将来の少司命(しょうしめい)の妻は自分しかいないと答えます。さらに、青罡(せいこう)に、もし戦場で兄弟同士が戦うことになったら、くれぐれも注意するようにと忠告します。

夏の城の危機が解除されると、朱顔(しゅがん)と時影(じえい)も別れの時を迎えます。時影(じえい)は、空桑(くうそう)の安寧を守るため、嘉蘭(からん)の白塔に行って帰邪星の行方を追うことにします。朱顔(しゅがん)は万分惜しみますが、師匠の使命の重大さも理解しています。別れ際、彼女は師匠に蕭を吹いてもらうように頼み、時影は快諾します。琴の音は悠揚として、まるでこの師弟の縁に温かい句点を打ったかのようです。

しかし、運命は簡単にこの師弟を見逃すつもりはありません。時影が立ち去ろうとしたまさにその時、海国(かいこく)の軍の追跡が再び襲いかかります。朱顔は師匠を守るため、必死に彼を突き飛ばし、自分自身は敵の手に落ちてしまいます。この光景は、時影の心を痛め、一刻も早く力を回復して、週りの人々を守らなければならないという決意をさらに強めます。

第26話感想

第26話は、緊張感と感動が交錯する、見応えのあるエピソードでした。朱顔と時影の絆が深まり、二人の関係が大きく進展したことが印象的です。

特に、朱顔が時影のために命を懸けるシーンは、胸を打つものでした。彼女の勇気と愛情は、時影の心を大きく揺さぶり、彼の決意を固めるきっかけとなりました。

また、白王(はくおう)や青(せい)王など、他のキャラクターたちの思惑も絡み合い、物語はますます複雑さを増しています。今後の展開が気になるところです。

つづく