花青歌(はなおうた)~悪役皇子の花嫁~ 第12話 あらすじ/ネタバレ
紀楚(きくち)は真相を明らかにするため、柳湘(りゅう しょう)が生前に仕えていた侍女・秀秀(しゅうしゅう)を呼び出して確認を取ろうとする。しかし、当夜の獄卒は、秀秀(しゅうしゅう)がその晩に訪れた人物ではないと断言する。秀秀(しゅうしゅう)は驚き、泣きながら自分が柳湘(りゅう しょう)に会いに行く途中で、黒ずくめの男に襲われて気を失い、気が付くと自分の家にいたと説明する。この突然の出来事に、紀楚(きくち)は柳湘(りゅう しょう)の死が自殺なのか他殺なのか、ますます疑心闇鬼となり、心労が募って「人鬼共に安らかに眠り、これ以上関わるな」と呟く。
一方、花青歌(はなおうた)と紀雲(きぐも)は牢内で必死に手がかりを探すが、日夜見張っても何も見つからない。獄卒たちの記憶は曖昧で、断片的な情報からしか推測できない。その晩、まるで誰かが幻術を使ったかのように、突然意識を失ったらしい。花青歌(はなおうた)は、犯人が先に人々を気絶させてから、犯行に及んだのではないかと推測する。
そんな中、林夕瑶(りん せきよう)が新たな発見を持って合流する。柳湘(りゅう しょう)の体内には妖毒が潜んでいたことが判明したのだ。侍女が差し入れた点心の中に毒を抑える成分が含まれていたため、今まで毒に気付かなかった可能性が高い。容疑者の常詢(じょうじゅん)は行方をくらまし、事件はますます謎に包まれる。花青歌(はなおうた)も頭を抱える。
ヒントを得ようと、花青歌(はなおうた)は杜文書(と ぶんしょ)から渡された書物に目を通す。一方、紀楚(きくち)も捜査を進め、韋(い)貴妃の侍女たちの価顔絵を作成し、照合によって重要な手がかりを得ようとする。すると、獄卒の一人が価顔絵の人物を認識し、紀楚(きくち)はすぐに追跡を命じる。一連の行動から、事件の背後には複雑な勢力争いが隠されていることが伺える。
しかし、韋(い)貴妃は捜査に抵抗を示し、侍女を連れて行こうとする侍衛を拒否する。一方、柳湘(りゅう しょう)の父は悲しみに暮れていたが、突然、黒ずくめの男が寝殿に侵入し、平穏を破る。侍女は病気と偽って、調査を逃れる。
花青歌(はなおうた)は傍らで静かに様子を伺い、林夕瑶(りん せきよう)と紀雲(きぐも)の仲を心配する。紀楚(きくち)を巧みに連れ出し、2人きりの時間を作り出す。しかし、翌朝、衝撃的なニュースが飛び込んでくる。柳湘(りゅう しょう)の父が何者かに殺害されたのだ。花青歌(はなおうた)は紀雲(きぐも)と共に現場に駆けつけ、この展開が自分の小説にはなかったことに驚く。
調べによると、紀楚(きくち)は昨夜、柳湘(りゅう しょう)の父と密会していたという。疑惑をかけられた紀楚(きくち)は、事件への関与を否定する。その時、林夕瑶(りん せきよう)が重要な証拠を提示する。凶器は左利きの人が使ったものであり、その特徴を持つのは常詢(じょうじゅん)しかいない。常詢(じょうじゅん)の逮捕により、真相が明らかになりそうになるが、常詢(じょうじゅん)は韋(い)貴妃との関係を頑なに否定する。皆が知っているように、常詢(じょうじゅん)は単なるスケープゴートであり、紀楚(きくち)の母の冤罪は依然として解決されていない。
事件が行き詰まったかに思われたその時、柳湘(りゅう しょう)の父の従者が遺書と重要な品物を持って現れる。遺書には韋(い)貴妃の陰謀が記されており、柳湘(りゅう しょう)の父は全てを察知していたが、どうすることもできず、真相を紀楚(きくち)に託したのだ。この発見は、真相解明への道を照らし、紀楚(きくち)、花青歌(はなおうた)らの決意を新たにする。
第12話の感想
第12話は、衝撃的な展開が続く回でした。柳湘(りゅう しょう)の死の真相が徐々に明らかになりつつある一方で、新たな謎も浮上し、ますます目が離せません。
特に印象に残ったのは、柳湘(りゅう しょう)の父が殺害されたシーンです。花青歌(はなおうた)の小説にはなかった展開であり、今後のストーリーに大きな影響を与えそうです。また、常詢(じょうじゅん)が犯人ではないことが判明したことも驚きでした。真犯人は一体誰なのか、ますます気になります。
一方、林夕瑶(りん せきよう)と紀雲(きぐも)の距離が縮まっていることも見逃せません。花青歌(はなおうた)のさりげないアシストもあり、2人の関係が今後どのように発展していくのか楽しみです。
つづく