花青歌(はなおうた)~悪役皇子の花嫁~ 第15話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れ、紀楚(きくち)と紀雲(きぐも)は皇宮に緊急召集された。空気は不吉な予感に包まれていた。家族の紀峰 (きほう)が突然失踪したのだ。この知らせは晴天の霹靂のように皆を驚かせ、特に紀菀児(きえんじ)は不安に駆られ、涙を流した。花青歌(はなおうた)は、これが紀楚(きくち)の韋家の本性を暴くための巧妙な策略であることを知りつつ、表面上は紀菀児(きえんじ)を優しく慰め、次の策を練っていた。
翌朝、紀雲(きぐも)は花青歌(はなおうた)と林夕瑶(りん せきよう)を連れて、紀峰 (きほう)が失踪した青楼へと向かった。花青歌(はなおうた)は、紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)が並んで歩く姿を見て、二人の関係が発展することを願った。青楼では、彼女たちは楼主から事情を聴取した。林夕瑶(りん せきよう)は、酒杯の縁に白い粉末が残っていることに気づき、公冶棋 (こうや き)に鑑定を依頼した。公冶棋 (こうや き)は毒性はないと判断したが、花青歌(はなおうた)は幻覚を引き起こす薬の可能性を指摘した。林夕瑶(りん せきよう)は、舞雪姫(まい せつき)の事件を思い出し、花青歌(はなおうた)は騒ぎを避けるためにそっとその場を離れた。
一方、紀楚(きくち)は定国公に協力を要請し、状況を打開しようと画策していた。花青歌(はなおうた)は、紀峰 (きほう)の安否を気遣い、単身で危険に飛び込むことを決意した。彼女は、公冶棋 (こうや き)と紀楚(きくち)の手下が密談しているのを耳にした。その会話から、韋家に対して容赦しないという強い決意を感じ取り、花青歌(はなおうた)は心を痛めた。
三人は、紀峰 (きほう)が幽閉されていると思われる場所に潜入するため、労働者に扮することにした。彼らはわざとボロボロの服を著て、人の目を欺いた。しかし、目的地に到著した直後、彼らは蒙汗薬を盛られてしまった。幸いなことに、花青歌(はなおうた)は事前に対策を講じており、影響を受けなかっただけでなく、紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)が追跡できるように道筋に目印を残した。
韋(い)貴妃は、紀峰 (きほう)の失踪を知り、家族の力を駆使して対策を練った。しかし、これは紀楚(きくち)の思惑通りであり、韋家にさらなる綻びを露呈させるための策略だった。
花青歌(はなおうた)は、労働者の中に紛れ込み、盲人を装って巧みに身を隠し、そのことを利用してリーダーを脅迫した。さらには、毒薬を飲んだふりをして、紀峰 (きほう)の捜索に協力させることに成功した。彼女は、失明の演技がこんなところで役に立つとは思いもしなかった。
紀楚(きくち)は、花青歌(はなおうた)の行動を知っていても、気にも留めなかった。彼は、彼女が大きな波を起こすことはないと考えていた。一方、紀峰 (きほう)は、かつての祁王としての尊厳を失い、過酷な労働を強いられていた。彼は絶望に陥り、いつ自由になれるのかわからず、この罰が過去の行いの償いなのかもしれないと自問自答していた。
調査が進むにつれて、花青歌(はなおうた)、紀雲(きぐも)、林夕瑶(りん せきよう)は真実へと近づいていった。韋家と紀楚(きくち)の闇闘は、この駆け引きの中で最高潮に達しようとしていた。権力、復讐、救済を巡る戦いが、静かに幕を開けた。
第15話の感想
第15話は、緊張感とサスペンスに満ちた展開で、目が離せない内容でした。紀峰 (きほう)の失踪という衝撃的な事件をきっかけに、花青歌と紀楚(きくち)の対立がさらに激化し、物語が大きく動き始めました。
特に印象的だったのは、花青歌の機転と勇気です。彼女は、盲人を装って労働者に紛れ込み、リーダーを脅迫することで、紀峰 (きほう)の捜索に協力させることに成功しました。また、紀楚(きくち)と公冶棋 (こうや き)の密談を盗み聞きすることで、韋家の陰謀をさらに詳しく知ることができました。
一方、紀楚(きくち)は、定国公に協力を要請し、韋家への攻撃を本格化させました。彼は、花青歌の行動を気にも留めず、韋家を追い詰めることに執念を燃やしています。
第15話では、物語の核心に迫る重要な情報が明らかになりました。韋家の真の目的や、紀楚(きくち)の過去など、謎が次々と解き明かされていくのは、非常に楽しみです。
つづく