花青歌(はなおうた)~悪役皇子の花嫁~ 第16話 あらすじ/ネタバレ

花青歌(はなおうた)は闇い一角に連れてこられ、一人の兵士が無実の召使いを殺害する場面を目撃する。兵士は花青歌(はなおうた)が本当に目が見えないのか疑い、わざと刃物を彼女の目の前に突きつける。花青歌(はなおうた)は顔色一つ変えず、微動だにしない。その落ち著きによって兵士は疑念を解き、彼女は無害な盲目の少女だと考え、命を助けることにする。

一方、紀楚(きくち)は屋敷に戻り、公冶棋 (こうや き)は彼の脈を診て心配を隠せない。長年の戦いで、紀楚(きくち)の体は以前のようではなく、公冶棋 (こうや き)が丹精込めて作った薬湯で維持している。紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)が韋家について調べていることを知った紀楚(きくち)は、二人がどれだけの真実を暴けるかを見守る。

その頃、紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)は変装をして韋家の陣地に潜入する。ここは厳重に警備されているが、二人はそれをすり抜ける。彼らは花青歌(はなおうた)の行方を捜索するが、彼女は王統管の側にいて墨を磨るように命じられていることを知らない。王統管は密かに手紙を書いており、花青歌(はなおうた)はそれを知っていながらも、盲人のふりをして好奇心を抑える。

紀楚(きくち)は事態を把握しているが、紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)は陣地で驚くべき発見をする。韋家が作った武器の質が劣悪で、明らかに汚職が行われているのだ。二人はさらに調査しようとするが、巡回中の侍衛に見つかってしまう。幸いにも紀雲(きぐも)の機転で難を逃れる。

この時、紀峰 (きほう)は追っ手を逃れるために馬車の下に隠れていた。花青歌(はなおうた)は紀峰 (きほう)に価た人物を見つけ、声をかけようとするが、他人に連れられてしまい、チャンスを逃してしまう。しかし、運命のいたずらで、花青歌(はなおうた)はついに紀峰 (きほう)を見つけ出し、彼を連れ出すことを決意する。紀峰 (きほう)は最初は兄である紀楚(きくち)の計らいだと思い、感謝するが、これはすべて花青歌(はなおうた)の勇敢な行動であることを知らない。

追っ手を避けるため、花青歌(はなおうた)と紀峰 (きほう)は夜桶に隠れる。悪臭はひどいものだが、これが彼らの唯一の逃走手段だった。花青歌(はなおうた)は紀峰 (きほう)が苦しむのを見かねて、彼を気絶させてしまう。しかし、運命は再び彼らを翻弄する。紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)が夜桶を傾けるように命じられた時、ロープが切れてしまい、二人は花青歌(はなおうた)と紀峰 (きほう)と一緒に人々の前に姿を現し、計画は完全に失敗してしまう。

花青歌は紀峰 (きほう)を救出できなかっただけでなく、自分自身も危険な状態に陥ってしまう。定国公は紀楚(きくち)の意向に従って、韋家の密造兵器を皇帝に奏上した。皇帝は激怒し、韋家への信頼を失う。韋将軍は斬草除根を決意し、生き残りを許さない。

花青歌が包囲網に入っていることを知った紀楚(きくち)は、助けに行こうとするが、公冶棋 (こうや き)に止められてしまう。公冶棋 (こうや き)は、紀楚(きくち)が情に流されて兄弟の情を無視していると責める。紀楚(きくち)は葛藤するが、花青歌への想いはすでに芽生えていた。

花青歌は絶体絶命の状況に陥るが、希望を捨てない。林夕瑶(りん せきよう)は果物を届ける際に薬を盛って混乱を起こし、救出作戦の機会を作る。忠誠心、愛情、生存をかけた戦いが静かに始まろうとしていた。

第16話の感想

第16話は緊迫感溢れる展開で、最後まで目が離せませんでした。花青歌の勇敢さと、紀楚(きくち)の葛藤が印象に残りました。

花青歌は、命の危険にさらされながらも、紀峰 (きほう)を救出するために奮闘します。彼女の強い意誌と行動力は、見ていて感動しました。また、紀楚(きくち)は、花青歌への想いと兄弟の情の間で葛藤し、苦悩する姿が切なかったです。

特に印象に残ったシーンは、花青歌と紀峰 (きほう)が夜桶に隠れる場面です。悪臭に耐えながら、必死に逃げようとする二人の姿は、胸を打つものがありました。また、紀楚(きくち)が花青歌を助けに行こうとするシーンも、彼の愛情の深さを表していて、感動的でした。

つづく