『花青歌(はなおうた)~悪役皇子の花嫁~』第17話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れ、軍営で突如として事件が起こります。2人の兵士が不明な食べ物を食べて腹痛を起こし、林夕瑶(りん せきよう)と紀雲(きぐも)は潜入する絶好の機会を得ます。彼らの目的は、牢獄の位置が記された設計図を見つけることです。林夕瑶(りん せきよう)は探しているうちに兵士名簿を発見しますが、そこには私鋳兵器の秘密だけでなく、韋家が謀仮を企てているという衝撃的な陰謀も隠されていました。事態の深刻さを悟った2人は、さらに確たる証拠が必要だと感じます。
そのとき、韋将軍が兵士たちを引き連れて突然訪れ、残酷な決定を下します。秘密を守るため、軍営にいる全員を即刻処理し、兵器もその場で埋めるというのです。韋将軍の冷酷さに、林夕瑶(りん せきよう)と紀雲(きぐも)は、紀峰 (きほう)と花青歌(はなおうた)が危険な状況にあり、命が危ないことを確信します。
一方、牢獄では、花青歌(はなおうた)と紀峰 (きほう)が寄り添い、絶望的な状況にありながらも互いに慰め合います。花青歌(はなおうた)は簪を使って牢の扉を開けようとしますが、失敗してしまいます。その際に、花青歌(はなおうた)が実は失明していないという秘密が明らかになります。生死をさまよう中、紀雲(きぐも)が天の助けのように現れ、その後林夕瑶(りん せきよう)も姿を現します。林夕瑶(りん せきよう)が手がかりを残していたおかげで、紀雲(きぐも)は牢獄にたどり著くことができたのです。
しかし、逃亡は容易ではありません。花青歌(はなおうた)が転倒して怪我をしてしまいますが、紀雲(きぐも)は躊躇なく彼女を背負い、一行は追っ手を振り切ろうと必死に逃げます。敵の注意をそらすため、2手に分かれることにします。紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)は追っ手を引きつけ、花青歌(はなおうた)と紀峰 (きほう)は逃げ続けます。途中で、花青歌(はなおうた)は体調不良で一時的に離れますが、このわずかな別れが永遠の別れとなってしまいます。
一方、紀楚(きくち)は苦労の末に紀峰 (きほう)を見つけますが、黒衣の刺客に襲われます。重傷を負った紀峰 (きほう)は、母親の犯した過ちを深く理解しており、自分の命を贖罪としたいと紀楚(きくち)に打ち明けます。そして、紀峰 (きほう)は息を引き取り、悲しみに暮れる紀楚(きくち)の前に花青歌(はなおうた)が現れます。花青歌(はなおうた)は紀楚(きくち)が犯人だと勘違いし、悲鳴をあげます。追っ手が迫り、紀楚(きくち)は説明する暇もなく、花青歌(はなおうた)を連れて逃げざるを得ません。
与此同時、紀雲(きぐも)と林夕瑶(りん せきよう)も窮地に陥りますが、援軍が駆けつけ、林夕瑶(りん せきよう)は負傷します。紀雲(きぐも)は林夕瑶(りん せきよう)を退却させ、花青歌(はなおうた)と紀峰 (きほう)を救出するために単身で向かいます。到著後、紀雲(きぐも)は紀峰 (きほう)の遺体を見て悲しみに暮れますが、匕首の傷跡から犯人は紀楚(きくち)だと疑い、誤解は深まります。
紀楚(きくち)と花青歌は崖っぷちに追い詰められ、韋将軍は皇子を道連れにしようと不気味に咲います。危機的な状況の中、紀楚(きくち)は花青歌と共に崖から飛び降りて生き延びようとします。その後、駆けつけた紀雲(きぐも)は韋将軍が自害したのを目撃し、悲しみを堪えて後事を定国公に託し、花青歌を救うために山を駆け下ります。
花青歌は目を覚ますと、荒れ果てた土地に紀楚(きくち)と共に倒れていることに気づきます。紀楚(きくち)は意識不明です。執拗に追いかけてくる黒衣の男たちから逃げるため、花青歌は意識を失った紀楚(きくち)を背負って必死に逃げ、最終的に茅葺き屋根の小屋に逃げ込みます。誤解は解けていないため、花青歌は紀楚(きくち)を縛り付けますが、彼が熱を出しているのを見て同情し、薬を探しに出かけます。花青歌の行動は黒衣の男たちに追跡されますが、機転を利かせた花青歌はわざと道を間違った地図を描き、紀楚に時間を稼ぎます。
幸運にも、公冶棋 (こうや き)が駆けつけ、紀楚を救い出し、連れ出そうとします。花青歌が自分を「裏切った」と知っても、紀楚は動じず、花青歌を探し続けると宣言します。一方、花青歌は黒衣の男たちを振り切ったものの、紀楚に対する複雑な感情と疑問が心の中をよぎります…
第17話の感想
第17話は、緊迫感と衝撃が連続する怒涛の展開でした。
まず、林夕瑶(りん せきよう)と紀雲(きぐも)の潜入シーンはハラハラドキドキさせられました。2人が機転を利かせて行動する様子は、見ていて痛快でした。しかし、韋将軍の冷酷な決定によって状況は一変。紀峰 (きほう)と花青歌の命が危うくなり、緊迫感が高まりました。
牢獄での花青歌と紀峰 (きほう)のシーンは、切なくも感動的でした。失明していないという花青歌の秘密が明らかになったのも驚きでした。しかし、その直後に紀雲(きぐも)が現れ、希望の光が差したかと思いきや、花青歌の転倒によって状況は悪化。さらに、紀峰 (きほう)の死と紀楚の誤解という悲劇が重なり、見ていて胸が締め付けられる思いでした。
崖からの飛び降り、韋将軍の自害、公冶棋 (こうや き)の登場など、後半も怒涛の展開が続きました。花青歌と紀楚の複雑な感情や、紀雲の苦悩など、登場人物の心情が丁寧に描かれており、ドラマに深みを与えていました。
つづく