花青歌(はなおうた)~悪役皇子の花嫁~ 第25話 あらすじ/ネタバレ

夜が深まり、花青歌(はなおうた)は紀楚(きくち)の無事を案じて、子供のような姿で彼を引きずりながら、彼の衝動的な行動を阻止しようとします。一通りの騒動の後、二人は疲れ果てて眠りにつき、幸いにも波乱はありませんでした。一方、皇后宮では陰謀が渦巻いており、彼女は行方不明の幼い皇帝を探し出そうと企んでいました。しかし、そこに紀雲(きぐも)が現れ、自分が密かに監視されていた事実を暴露します。前日、花青歌(はなおうた)を訪ねたことも監視されていたのです。紀雲(きぐも)は偶然出会った小南瓜(しょう なんきん)が8歳で、紀楚(きくち)の息子だと名乗っていることを伝えます。皇后はその言葉を聞いて顔色を変え、そんなことはありえないと主張します。

実は、紀楚(きくち)は薬を誤って服用したため、部下に激怒していました。紀雲(きぐも)は父親に小南瓜(しょう なんきん)のことを報告します。調べの結果、小南瓜(しょう なんきん)は南鏡国の流離の幼い皇帝であり、紀楚(きくち)の血筋ではないことが判明します。紀雲(きぐも)は弟の潔白を信じますが、父は小南瓜(しょう なんきん)を放置すれば災いをもたらすのではないかと心配し、彼を排除することを決意します。

翌日、花青歌(はなおうた)は外出しますが、小南瓜(しょう なんきん)はついていくと言い張ります。花青歌(はなおうた)は渋々承諾します。道中、花青歌(はなおうた)は小南瓜(しょう なんきん)に自分のことをどう思っているのか探ります。小南瓜(しょう なんきん)は紀楚(きくち)のそばに他の女性がいることを明かしますが、詳細は話そうとしません。花青歌(はなおうた)は不快に感じます。ちょうどその時、小南瓜(しょう なんきん)は玩具に目を奪われ、花青歌(はなおうた)もそれに従います。しかし、屋台の主人が姿を消し、危機が迫っていました。覆面をした男が剣を振りかざして襲いかかります。花青歌(はなおうた)は本能的に小南瓜(しょう なんきん)を守ろうとしますが、そこに紀楚(きくち)が駆けつけ、難を逃れます。

帰り道、花青歌(はなおうた)は玉佩を拾いますが、深く考えることなくしまいます。実は、これは紀雲(きぐも)が助けた際に落としたものでした。花青歌(はなおうた)の心はますます疑惑に包まれ、小南瓜(しょう なんきん)の正体が気になります。紀楚(きくち)はついに真実を明かします。小南瓜(しょう なんきん)は南鏡の幼い皇帝であり、幼くして父を亡くしたため、紀楚(きくち)を父親のように慕っているのです。花青歌(はなおうた)は納得し、同時に紀楚(きくち)も花青歌の告白に心の中で喜びます。

一方、林夕瑶(りん せきよう)は屋敷に戻り、太子妃としての煩雑な礼儀作法の訓練を受けることになります。嬷嬷はわざと難癖をつけますが、林夕瑶(りん せきよう)は紀雲(きぐも)を想う気持ちから大局を優先し、耐え忍びます。その言葉は偶然紀雲(きぐも)の耳に届き、彼は林夕瑶(りん せきよう)が望まないなら婚約を破棄すると約束します。

花青歌は小南瓜(しょう なんきん)と本音を語り合い、小南瓜は二人の仲を応援したいと願います。しかし、予期せぬ事態が訪れます。花青歌は小南瓜から渡されたお茶を飲んだ後、突然倒れてしまいます。小南瓜は最初はいたずらだと思っていましたが、事態の深刻さに気づき、助けを求めます。実は、侍女が毒を盛っていたのです。紀楚(きくち)が駆けつけた時には、侍女はすでに自害していました。

真相が明らかになります。紀雲(きぐも)は小南瓜を排除しようとしたものの、誤って花青歌を害してしまったのです。紀雲(きぐも)は後悔の念に駆られ、手紙を届けるという名目で解毒剤を紀楚(きくち)に送り、過ちを償おうとします。一連の騒動は、登場人物の感情や知性を試すだけでなく、複雑に絡み合った関係にさらなる複雑さを加えました。

第25話感想

第25話は、花青歌と紀楚(きくち)の複雑な関係がさらに深まった回でした。

花青歌は紀楚の身を案じて、子供のような姿で彼を引きずりながら行動するなど、健気で可愛らしい一面を見せました。また、小南瓜との交流を通じて、母性のような感情が芽生えている様子も伺えました。

紀楚は、誤解から小南瓜を排除しようとしたことで、花青歌を危険にさらしてしまいました。しかし、その後の行動から、花青歌への深い愛情が感じられました。

林夕瑶(りん せきよう)は、太子妃としての訓練に耐え忍ぶ健気な姿が印象的でした。紀雲(きぐも)への想いを秘めながらも、大局を優先する彼女の姿は、芯の強さを感じさせます。

紀雲(きぐも)は、小南瓜のことで花青歌を傷つけたことを深く後悔していました。しかし、その後の行動から、花青歌への愛情と責任感が感じられました。

つづく