追風者~金融界の夜明けへ~ 第23話 あらすじ/ネタバレ
上海の閘北にある偽札工場に潜入した魏若來(ウェイ・ルオライ)は、薄闇い作業場の中で不審な点に気づく。その規模では到底日産三千枚の銀元を生産できそうにないのだ。その様子を、林樵松(リン・チャオソン)の手下である文彪(ウェン・ビャオ)が密かに監視していた。
魏若來(ウェイ・ルオライ)は沈図南(シェン・トゥナン)に疑念を報告するが、その会話も文彪(ウェン・ビャオ)に盗聴されてしまう。本当の偽札工場は、厳重な警備のもと斜橋製鉄廠に隠されていた。そこで働く労働者たちは昼夜逆転で作業させられ、ミスを犯した者は容赦なく処刑されていた。
沈図南(シェン・トゥナン)、魏若來(ウェイ・ルオライ)、黄従匀(ホワン・ツォンユン)は対策を練るが、彼らの動きは常に監視されている。魏若來(ウェイ・ルオライ)は沈図南(シェン・トゥナン)の紅軍への関与を疑い、二人の間に緊張が走る。黄従匀(ホワン・ツォンユン)は斜橋製鉄廠週辺に張り巡らされた闇哨を発見し、そこが偽札工場であると確信する。
沈図南(シェン・トゥナン)は、人力車組合の力を借りて斜橋製鉄廠への急襲を決行する。激しい銃撃戦の末、林樵松(リン・チャオソン)は逮捕され、大量の偽札とアヘンが発見される。しかし、余誌英(ユー・ジーイン)率いる部隊が駆けつけ、沈図南(シェン・トゥナン)たちは窮地に陥る。沈近真(シェン・ジンジェン)は狙撃で応戦し、辛くも脱出に成功するが、二蛋(アーダン)は命を落としてしまう。
沈図南(シェン・トゥナン)たちは、偽札とアヘンが南京政府高官の不正資金源であることを知る。彼らは証拠の隠滅と身代わり探しを命じられ、怒りと無力感に苛まれる。魏若來(ウェイ・ルオライ)は沈図南(シェン・トゥナン)と激しく対立し、沈近真(シェン・ジンジェン)の説得もむなしく、失望のあまり姿を消してしまう。
記者会見で林樵松(リン・チャオソン)と劉誌新(リウ・ジーシン)が主犯として発表される中、魏若來(ウェイ・ルオライ)は沈図南(シェン・トゥナン)の製止を振り切って、無実の人力車夫たちのために声を上げる。正義と現実の狭間で苦悩する彼らの姿は、今後のさらなる試練と決断を予感させる。
第23話 感想
第23話は、緊張感と緊迫感に満ちた展開が続き、見応えのある回だった。特に、偽札工場の急襲シーンは迫力満点で、ハラハラドキドキしながら見守った。
沈図南(シェン・トゥナン)と魏若來の確執も深まり、二人の正義に対する考え方の違いが浮き彫りになった。沈図南(シェン・トゥナン)は組織のルールを優先する現実主義者であるのに対し、魏若來は理想を追い求める熱血漢である。この二人の対立は、今後の展開をさらに複雑なものにしていくと思われる。
また、沈近真(シェン・ジンジェン)の狙撃シーンも印象的だった。沈近真(シェン・ジンジェン)は、沈図南(シェン・トゥナン)の父であり、元国民党軍の将校である。沈近真(シェン・ジンジェン)は、息子である沈図南(シェン・トゥナン)の正義感に理解を示しつつも、組織のルールを破ることは許さないという立場を取っている。沈近真(シェン・ジンジェン)の登場は、沈図南の葛藤をさらに深めることになるだろう。
つづく