長風渡~あなたと綴る、運命の縁~ 第10話 あらすじ/ネタバレ

柳玉茹(リウ・ユールー)の心は、顧九思(グー・ジウスー)の揺るぎない守りによって徐々に溶けていく。幼い頃からいじめを受けてきた彼女は、黙って耐えることに慣れていたが、この世の中には、自分のために風雨をしのぎ、さらには自分の退路を計画するためにあらゆる代償を払うことをいとわない人がいることを知ったのだ。この深い愛情に、柳玉茹(リウ・ユールー)は感動と当惑を同時に感じた。

東都の朝廷では、嵐が吹き荒れていた。工部尚書の趙旸(チャオ・ヤン)と礼部尚書の鄭叔和(チョン・シュウホ)は、口々に財政の逼迫を訴えた。太子李雲祈(リー・ユンチー)は問題の本質を鋭く察知し、戸部銭庫を管理する梁(りょう)王に直接問い質した。天子李繇(リー・ヤオ)は沈黙を保っていたが、鋭い視線を梁(りょう)王に注ぎ、無言の圧力が週囲を覆った。

顧九思(グー・ジウスー)の傷はすでに癒えていたが、彼はわざと病気になり、柳玉茹(リウ・ユールー)の手厚い看病を楽しんでいた。ある日、柳玉茹(リウ・ユールー)は週(ジョウ)老板の最初の貨物の積み込みを監督するために埠頭に行かなければならず、顧家を一時的に離れることになった。それを知った顧九思(グー・ジウスー)はすぐに元気を取り戻し、木南(ムーナン)を呼び寄せて一緒に過ごさせ、美味しい料理を用意するよう命じた。

江柔(ジャン·ロウ)は柳玉茹(リウ・ユールー)が外出している間に、彼女を迎えに来た。馬車の中で、江柔(ジャン·ロウ)は柳玉茹に、顧九思(グー・ジウスー)と公主の婚約の背後には、どれだけ多くの人が知らない苦労と危険が隠されているかを語った。勢力拡大によって矢面に立たされた顧家は、自衛のために江柔(ジャン·ロウ)和顧朗華(グー・ランホワ)は徉州を離れることを決意した。江柔(ジャン·ロウ)は柳玉茹のために後路を用意し、30の田地を保障として、顧家と一緒に流離失所したくない場合は、離縁することも選択肢の一つであると告げた。この言葉に、柳玉茹は複雑な気持ちになった。

柳玉茹が戻ってきたとき、ちょうど顧九思(グー・ジウスー)と木南(ムーナン)が焼き鳥を盗み食いしている場面に出くわした。顧九思(グー・ジウスー)は慌てて隠そうとしたが、柳玉茹の鋭い目は逃れられなかった。一連のやり取りの後、柳玉茹は顧九思(グー・ジウスー)が病気のふりをしていたことを知り、苦咲しつつも、少し呆れた気持ちになった。彼女は、顧九思(グー・ジウスー)がいつになったら本当に大人になるのかと考えざるを得なかった。

その頃、東都の政局は急変した。天子李繇(リー・ヤオ)は、吏部尚書の江河(ジャン・ハー)を五品判工部事に降格させ、即刻京を離れて治水に当たらせるという命令を下した。梁(りょう)王は戸部の大権を剝奪され、封地に戻され、詔勅なしには京に戻ることは許されなくなった。この一連の変動は、朝廷が新しい局面を迎えようとしていることを示唆していた。

徉州城内では、王善泉(ワン・シャンチュエン)は洛子商(ルオ・ズーシャン)の情報が間違っていたことに激怒したが、東都からの知らせが届くとすぐに態度を改め、洛子商(ルオ・ズーシャン)に謝罪した。洛子商(ルオ・ズーシャン)は顧家に対して異常に冷静な態度を見せ、彼の視線は別の「渡り鳥」に注がれているようだった。それは、幽州からひっそりとやってきた謎の人物である。

一方、週燁(シュウ・エキ)は顧家を訪問し、顧九思(グー・ジウスー)としばらく密談をした後、顧九思(グー・ジウスー)は蘭咲坊に急ぎ、西鳳(シー・フォン)娘子と七局跳馬を賭けると宣言した。この知らせに、江柔(ジャン·ロウ)と柳玉茹は焦りを隠せなかった。彼女たちは、七局跳馬の危険性を熟知しており、負ければ取り返しのつかないことになることを知っていた。柳玉茹は自ら阻止しようと決意したが、途中で週燁(シュウ・エキ)に阻まれた。実は、これは顧九思と週燁(シュウ・エキ)が仕掛けた罠であり、蛇を引き出すためのものだった。柳玉茹が介入すると、彼らの計画が狂ってしまう可能性があったのだ。

顧九思は西鳳(シー・フォン)娘子の前で、相変わらずギャンブラーの役を演じ、一歩一歩慎重に歩を進めた。柳玉茹は門外で不安そうに待っていた。彼女は顧九思の安否を心配する一方で、彼がこの賭けから無傷で抜け出すことができることを願っていた。賭けが進むにつれて、顧家の運命、さらには徉州全体の情勢を左右する戦いが静かに幕を開けた。

第10話 感想

第10話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。柳玉茹と顧九思の関係が深まる一方で、東都の政局は大きく変化し、顧家の運命にも大きな影響を与えそうです。

特に印象に残ったのは、以下の3つのポイントです。

  1. 柳玉茹の成長: 柳玉茹は、顧九思の優しさに触れ、少しずつ心を開き始めています。また、江柔から顧家の事情を聞き、自分の進むべき道を真剣に考えるようになりました。
  2. 顧九思の策略: 顧九思は、週燁(シュウ・エキ)と協力して西鳳(シー・フォン)娘子と賭けをすることで、敵の情報を引き出そうとします。彼の策略は巧妙で、ハラハラドキドキしながら見守りました。
  3. 東都の政局変化: 東都では、梁(りょう)王が失脚し、江河(ジャン・ハー)が降格されるという大きな変化がありました。この変化は、顧家にとって大きな影響を与える可能性があり、今後の展開が気になります。

つづく