長風渡~あなたと綴る、運命の縁~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

衝撃の展開、葉家の悲劇

清流の士族として知られる葉家は、王善泉(ワン・シャンチュエン)を常に軽蔑と警戒の目で見ていました。しかし、その軽視が最終的に葉家に破滅をもたらします。王善泉(ワン・シャンチュエン)は隙をついて葉家を襲撃し、一夜にして葉家は滅亡してしまいます。

この突然の出来事に、陳尋は黙々と顧九思(グー・ジウスー)の荷物をまとめます。2つの重い荷物には衣類と食料が詰め込まれており、別れを意味するものであり、同時に不確かな未来への希望でもあります。顧九思(グー・ジウスー)は親友の楊文昌(ヤン・ウェンチャン)を失い、柳玉茹(リウ・ユールー)は妹のように慕っていた葉韻(イエ・イン)を失いました。彼女の手元に残されたのは、葉韻(イエ・イン)に贈った扇子だけ。それは、二人の友情の唯一の証のようです。

柳玉茹(リウ・ユールー)は、葉韻(イエ・イン)との出会いを思い出し、涙が止まりません。なぜ、こんなにも善良な女性がこんな不幸に遭わなければいけないのか、理解できません。顧九思(グー・ジウスー)は柳玉茹(リウ・ユールー)の様子を見て、決意を新たにします。柳玉茹(リウ・ユールー)を連れて清州への逃亡の旅に出ることを決意したのです。安全のため、二人は粗末な衣服を著て、人混みに紛れ込みます。しかし、時局は混乱しており、食料は貴重品となり、価格が高騰します。彼らはわずかな食料を大切に節約しなければなりません。

逃亡の日々の中で、顧九思(グー・ジウスー)は一夜にして成長したように見えます。かつての青さと無邪気さは消え失せています。一方、柳玉茹(リウ・ユールー)は、顧九思(グー・ジウスー)の以前の無邪気な姿を懐かしみ、複雑な心境になります。偶然、柳玉茹は荷物を整理しているときに、郷試の合格発表の榜を発見します。そこには、なんと顧九思(グー・ジウスー)の名前が!彼は解元(郷試の首席)に合格していたのです。しかし、この栄誉を共有できる人はいません。特に、父である顧朗華(グー・ランホワ)と喜びを分かち合えないことに、顧九思(グー・ジウスー)は後悔と自責の念に駆られます。

一方、東都の皇帝も梁(りょう)王の仮乱の知らせを受け、全国に衝撃が走ります。洛子商(ルオ・ズーシャン)は皇帝に、清州の力を借りて顧九思(グー・ジウスー)を捕らえることを提案します。王善泉(ワン・シャンチュエン)はさらに、顧九思(グー・ジウスー)の生け捕りまたは殺害に百両の黄金の懸賞をかけます。顧家の財産はすべて略奪され、その資金は追跡作戦に費やされます。

逃亡の旅では、食料が最大の難題となります。悠州に近づいた頃には、食料が底をつきかけていました。王善泉(ワン・シャンチュエン)の懸賞金が清州の街中に貼られ、飢えた民衆が柳玉茹に助けを求めます。柳玉茹は同情して食料を分け与えますが、さらに多くの民衆が押し寄せてきて、二人の身元がばれてしまいます。二人は窮地に陥ります。危機一髪、彼らはすべての食料を投げ捨て、混乱に乗じて逃げ出します。

一方、葉世安(イエ・シーアン)は拷問を受けても屈しません。しかし、妹の葉韻(イエ・イン)が生きているものの、王善泉(ワン・シャンチュエン)に辱められていることを知ると、病床に伏しながらも心が揺らぎ始め、妹に会うことを懇願します。

顧九思(グー・ジウスー)と柳玉茹は旅を続け、広大な砂漠を横断します。柳玉茹は飢えのために倒れてしまいます。顧九思は、柳玉茹がずっと自分のために食料を分けてくれていたことに気づきます。絶望の中で、彼は自分の手首を切り、血を水代わりに、柳玉茹に口移しで与えます。この深い愛情と犠牲は感動的です。ついに、彼らは砂漠を抜け、悠州の境界石碑を見つけます。顧九思も体力尽きて倒れてしまいます。

目を覚ました顧九思は、柳玉茹の無事を確認して、ようやく安心します。週燁(シュウ・エキ)の助けで、二人は保護され、苦難の旅はひとまず終わりを迎えます。東廂で、顧九思は柳玉茹の手を強く握ります。二人の心は、嵐を乗り越えて、より強く結びついていました。

長風渡 第15話 感想

第15話は、葉家の悲劇と顧九思と柳玉茹の逃亡劇が描かれた、衝撃的な展開の回でした。王善泉の策略により一夜にして滅亡した葉家、親友と妹を失った顧九思と柳玉茹の悲しみは、見ているこちらも胸が痛くなるほどでした。

そんな中でも、顧九思と柳玉茹の絆が深まっていく様子は感動的でした。特に、顧九思が柳玉茹のために自分の血を分け与えるシーンは、二人の強い愛と犠牲を象徴しており、涙なしには見られませんでした。

また、葉世安(イエ・シーアン)の苦悩も印象的でした。拷問を受けても屈しなかった葉世安(イエ・シーアン)が、妹の葉韻(イエ・イン)の消息を知って心を揺さぶられる様子は、人間の複雑な感情を表現していました。

この回は、登場人物たちの心情が繊細に描かれており、見応えのある内容でした。次回も、顧九思と柳玉茹の逃亡劇の行方と、葉家の復讐劇に注目です。

つづく