長風渡~あなたと綴る、運命の縁~ 第37話 あらすじ/ネタバレ

東都の宮廷では嵐が吹き荒れる。

範玉(ハン・ユー)は激昂し、範軒(ファン・シュエン)を責め立てる。その言葉は、病に蝕まれた範軒(ファン・シュエン)の心に深く突き刺さる。風前の灯火のような範軒(ファン・シュエン)は、その刺激に耐え切れず、息を引き取ってしまう。範玉(ハン・ユー)は父の亡骸を前に、自責の念に駆られる。しかし洛子商(ルオ・ズーシャン)は冷静に、範軒(ファン・シュエン)の死は病によるものだと指摘し、範玉(ハン・ユー)と共に天下を掌握しようと企む。そして範玉(ハン・ユー)に偽の遺詔を伝え、週高朗(ジョウ・ガオラン)を南肇遠徴へと送り出し、その勢力を削ごうとする。

週高朗(ジョウ・ガオラン)は急ぎ東都に戻るが、範軒(ファン・シュエン)の死を告げる喪鍾が響き渡る。彼は北方の守備ではなく、南肇への遠徴を命じられ、戸惑いと怒りを覚える。しかし君主への忠誠から、その非情とも思える命令を受け入れる。一方、葉世安(イエ・シーアン)は柳玉茹(リウ・ユールー)と顧九思(グー・ジウスー)に宮中の変動を伝える。洛子商(ルオ・ズーシャン)は太子の手を使って権力を握り、陰謀を張り巡らせている。週高朗(ジョウ・ガオラン)の遠徴も、その一環なのだ。

蘇婉(スー・ワン)は柳玉茹(リウ・ユールー)の帰還に驚き、幻覚ではないかと疑う。江柔(ジャン·ロウ)和顧九思(グー・ジウスー)の確認を得て、奇跡の再会を確信する。洛子商(ルオ・ズーシャン)は趙粲(チャオ・ツァン)に密命を下し、週高朗(ジョウ・ガオラン)の軍と南肇が交戦した際に糧道を断ち、週高朗(ジョウ・ガオラン)を窮地に陥れようとする。沈明(シン・ズミン)からの急報で、柳玉茹(リウ・ユールー)の無事を確認した葉韻(イエ・イン)は安堵する。

新帝範玉(ハン・ユー)は即位早々、強硬な態度で臣下を跪拝させ、顧九思(グー・ジウスー)を左相に任命するものの、先帝の弔いを理由に早朝に跪いて経を読むことを強いることで牽製する。洛子商(ルオ・ズーシャン)と江河(ジャン・ハー)の決裂は、洛子商(ルオ・ズーシャン)の隠された憎しみと野心を明らかにする。洛家大火は、洛子商(ルオ・ズーシャン)が経緯方圓を破壊し、自身の野望のために道を切り開くための計画だったのだ。江河(ジャン・ハー)は洛子商(ルオ・ズーシャン)の冷酷さに心を痛め、顧九思(グー・ジウスー)に後事を託す。

王弘(ワン・ホン)の突然の狂気は、状況をさらに混乱させる。「蝶」を繰り返し口にする王弘(ワン・ホン)に、柳玉茹(リウ・ユールー)は西鳳(シー・フォン)娘子の髪飾りの蝶を思い出す。王弘(ワン・ホン)の言う「蝶」には何か意味があるのではないかと推測する。柳玉茹(リウ・ユールー)は西鳳(シー・フォン)娘子を正道に戻そうとするが、拒否されてしまう。周イエ (ジョウ・イエ)は糧道を断たれたことを緊急に報告し、柳玉茹は自ら出陣することを決意する。顧九思(グー・ジウスー)は範玉(ファン・ユー)を巧みに挑発し、左相の座を自ら退くことで身を隠し、救援計画を密かに準備する。洛子商(ルオ・ズーシャン)は顧九思(グー・ジウスー)の離京を知り、鳴一(ミン・イー)らを追跡させる。緊迫した逃亡と仮撃のドラマが幕を開ける。

果たして、運命の糸はどのように絡み合っていくのか?

第37話 感想

第37話は、怒涛の展開と衝撃の事実が明らかになり、息つく暇もないほど見応えのある回でした。

範軒の死は、範玉(ファン・ユー)と洛子商(ルオ・ズーシャン)の権力闘争に大きな影響を与えます。範玉(ファン・ユー)は自責の念に駆られながらも、洛子商(ルオ・ズーシャン)の策略に翻弄される様子が痛々しいです。洛子商の冷酷さと野心は、ますます露わになり、彼を倒すためには、範玉(ファン・ユー)と顧九思(グー・ジウスー)の協力が不可欠であることが感じられました。

週高朗の南肇遠徴も、洛子商の陰謀の一環であることが明らかになりました。週高朗の忠誠心を利用して、彼を窮地に陥れようとする洛子商の狡猾さは、見ていて歯痒い思いがします。しかし、週高朗の危機を救うために、柳玉茹が自ら出陣することを決意したことは、彼女の勇気と決意を感じさせるシーンでした。

江河(ジャン・ハー)と洛子商の決裂は、洛子商の過去と、彼の冷酷さの根源を垣間見せるものでした。洛子商が、自身の野望のために家族さえも犠牲にする人物であることが分かり、彼の恐ろしさを改めて感じました。

つづく