感想·評価一覧
服飾へのこだわりが光る
まず最初に目を引くのは、登場人物の衣装へのこだわりです。男性の着用する長服は、一見すると動きにくそうに見えますが、実際には簡素化されており、古代の雰囲気を損なうことなく、激しいアクションシーンでもスムーズな動きを可能にしています。特に注目すべきは、女性の結婚後の髪型の細やかな考証です。多くの時代劇ではこのディテールが軽視されているのに対し、本作は結婚前後における女性の髪型の変化を正確に把握し、古代の結婚の慣習を忠実に再現することで、キャラクター造形のリアリティを高めています。
テンポの良いストーリー展開
ストーリー展開はテンポが良く、水増し感がありません。前半6話では、主要キャラクターの紹介と関係構築を1話で済ませ、その後はすぐに男女主人公の結婚生活に移行することで、ストーリーの展開にメリハリをつけ、視聴者を惹きつけます。
魅力的なキャラクター
ストーリーラインはシンプルですが、男女主人公のキャラクター造形は非常に充実しています。特に序盤では、女性の主人公の善良で粘り強い性格がうまく描かれています。彼女は誤解から男性主人公と結婚しますが、彼に恋心を抱いていないにもかかわらず、彼の真の姿を冷静に見抜くことができ、人物の性格の重要性を側面から力強く浮き彫りにしています。この鮮明で独立したキャラクター設定は、一部の作品では結末まで視聴者を困惑させるキャラクター設定と比べて、本作の人物造形力の高さを示しています。
紅い衣装に身を包んだ顧九思(グー・ジウスー)は、一見すると遊び人のような印象を与えます。しかし、その奥底には熱い情熱と責任感が秘められています。一方、柳玉茹(リウ・ユールー)は、伝統的な価値観に縛られたお嬢様でしたが、運命のいたずらによって目覚め、商売の世界に足を踏み入れ、自立した女性へと成長していきます。
顧九思(グー・ジウスー)と柳玉茹(リウ・ユールー)の出会いは、偶然の産物でした。しかし、二人は次第に惹かれ合い、やがて結婚することになります。しかし、彼らの結婚生活は平穏ではありませんでした。顧九思(グー・ジウスー)の軽率な行動が原因で、二人は何度も衝突を繰り返します。
そんな中、顧九思(グー・ジウスー)は大きな変化を遂げます。彼は、柳玉茹(リウ・ユールー)の尊厳を守るために、自らを鞭打つという衝撃的な行動に出ます。この出来事は、顧九思(グー・ジウスー)の成長と責任感の表れであり、彼をより魅力的な人物へと変貌させます。
また、柳玉茹も大きな変化を遂げます。彼女は、商売の世界に足を踏み入れ、成功を収めることで、自立した女性へと成長していきます。彼女は、伝統的な価値観に縛られることなく、自分の道を切り開いていきます。
顧九思(グー・ジウスー)と柳玉茹は、様々な困難を乗り越えながら、愛を育んでいきます。そして、乱世の渦の中で、二人は国家のために戦うことを決意します。
守城戦のシーンは、圧巻です。顧九思は鎧を身にまとい、兵士たちを率いて敵と戦います。柳玉茹は、紅い衣装を身にまとい、太鼓を叩いて士気を高めます。二人は、乱世を生き抜くために、命を懸けて戦います。