宮廷の諍い女 第16話 あらすじ/ネタバレ
沈眉庄 (しん・びそう)失寵
沈眉庄 (しん・びそう)失寵後、冬の寒さのように冷たく寂しい日々を送っていた。甄嬛(しんけい)はそれを心配し、芳若(ほうじゃく)姑姑に会いに行った。涙ながらに沈眉庄との友情を語り、宮中で彼女を助けてくれるよう懇願した。芳若(ほうじゃく)姑姑は旧情を思い出し、できる限りのことをすると約束した。
螺子黛
宮中に貴重な螺子黛が入ってきた。これは眉を描くのに最適な逸品で、なかなか手に入らないものだった。皇帝はこれを華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃と甄嬛(しんけい)にのみ下賜し、後宮に波紋を投げかけた。華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃はもともと甄嬛(しんけい)を目の敵にしており、今回さらに地位を脅かされたと感じ、甄嬛(しんけい)への憎しみを募らせた。
安陵容(あん・りょうよう)の野心
甄嬛(しんけい)は恩寵に溺れることなく、安陵容(あん・りょうよう)を見舞った。会話の中で、安陵容(あん・りょうよう)が絹の布に描いた細部から、彼女が寵愛を求める気持ちを持っていることに気づいた。甄嬛(しんけい)は姉妹の情から直接それを指摘せず、巧みに導いて皇帝に近づき、自分の才能を披露するよう促した。
安陵容(あん・りょうよう)の寵愛
安陵容(あん・りょうよう)は甄嬛(しんけい)の助言に従い、宴会の席で「金縷衣」を歌い、人々を魅瞭した。皇帝の寵愛を得るだけでなく、出席者全員の心を奪った。しかし、この栄光の背後には、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の激しい嫉妬と憎しみがあった。
皇后の思惑
後宮の主である皇后も、安陵容(あん・りょうよう)の変化に気づいていた。彼女は安陵容(あん・りょうよう)の不安と野心を見抜いたが、すぐに圧力をかけるのではなく、逆に彼女を自分の陣営に取り込もうと考えた。皇后は剪秋(きりあき)に、安陵容(あん・りょうよう)に気を配り、適切な時に助けるように指示した。
安陵容(あん・りょうよう)の感謝と変化
安陵容(あん・りょうよう)は歌によって寵愛を受け、一時的に栄華(かひ)妃・年世蘭(としらん)を極めた。かつて彼女を嘲咲し、虐げていた人々は態度を豹変させ、おべっかを使い始めた。安陵容(あん・りょうよう)は権力の快楽を享受する一方で、甄嬛(しんけい)の恩を忘れることはなかった。彼女は常在に昇進した後、皇帝から下賜された貴重な衣料をすべて甄嬛(しんけい)に贈り、感謝の気持ちを伝えた。
甄嬛(しんけい)と安陵容(あん・りょうよう)の微妙な変化
しかし、この好意は甄嬛(しんけい)と安陵容の関係を完全に修復することはできなかった。甄嬛(しんけい)の侍女である浣碧(かんぺき)は、容姿と才能が安陵容に劣っていないと自負しており、安陵容が寵愛を受けるのを見て、嫉妬と不満を抱いていた。彼女は安陵容に冷たく接し、露骨に嫌な顔をさえした。これらの行動は、無意識のうちに甄嬛(しんけい)と安陵容の間に亀裂を生じさせた。
甄嬛(しんけい)の願い
甄嬛(しんけい)はそれを目の当たりにして、複雑な気持ちになった。安陵容の寵愛を喜ぶ一方で、二人の間に外部要因によって生じた隔たりを残念に思った。しかし、彼女は後宮において、姉妹の情は尊いものの、生き残りと自己防衛が最優先であることを知っていた。そこで、甄嬛(しんけい)はただ心の中で祈るしかなかった。二人が手を携えて、未来の嵐に立ち向かえることを。
第16話感想
第16話は、宮廷の駆け引きと女性の複雑な感情が交錯する、見応えのあるエピソードでした。失意の沈眉庄を気遣う甄嬛(しんけい)の優しさ、螺子黛を巡る華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の嫉妬、安陵容の野心と才能、皇后の思惑など、それぞれのキャラクターの思惑が絡み合い、物語に深みを与えていました。
特に印象に残ったのは、安陵容の成長と変化です。甄嬛(しんけい)の導きによって歌声を披露し、皇帝の寵愛を得た彼女は、自信と喜びに満ち溢れていました。しかし、その一方で、かつて自分を虐げていた人々からの媚びへどろへどろとした態度に、人間の醜さを感じざるを得ませんでした。
また、甄嬛(しんけい)と安陵容の関係にも注目です。安陵容の昇進を喜ぶ一方で、浣碧(かんぺき)の嫉妬や外部要因によって生じた二人の間の隔たりに、甄嬛(しんけい)は複雑な思いを抱いています。姉妹の情は尊いものの、生き残りと自己防衛が最優先である後宮において、二人の絆がどのように変化していくのか、今後の展開が気になります。
つづく