宮廷の諍い女 第25話 あらすじ/ネタバレ

紫禁城の奥深く、権力と子宝をめぐる闇闘が静かに渦巻いていた。

江太医は華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の宮殿に招かれ、診察を受ける。華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃は「いつになったら懐妊できるのか」と焦燥に駆られ、江太医に尋ねる。江太医は事情を察しながらも、口を閉ざすしかなかった。華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の期待と無力感は、広大な宮殿に重くのしかかる。

一方、甄嬛(しんけい)の家族に変化が訪れる。甄父は官位を剝奪され、都察院御史に左遷される。この突然の出来事に甄嬛(しんけい)は心を痛め、宮廷闘争の残酷さと父の安否を案じる。

そんな中、眉荘(びそう)の体調が回復し、温実初(おん・じつしょ)が診察に訪れる。眉荘(びそう)は茶碗がすり替えられていることに気づき、病の根源が華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃たちの陰謀にあるのではないかと疑う。しかし、証拠がなく、ただ警戒を強めるのみだった。

富察(ふちゃ)貴人貴人が懐妊したという朗報が宮中に響き渡る。皇后は異例の歓待ぶりで、自ら富察(ふちゃ)貴人の世話をするだけでなく、皇帝に寵愛を深めるよう進言する。この皇后の行動は、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の神経を逆撫でし、嫉妬心を掻き立てる。

ある日、皇后は妃嬪たちを招いて花見を催す。春の陽気な日差しの中、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)やかな宴が開かれるが、安陵容(あん・りょうよう)の策略により、危機が訪れる。安陵容(あん・りょうよう)は富察(ふちゃ)貴人が愛用する香粉を利用し、猫を凶暴化させ、富察(ふちゃ)貴人の膨らんだ腹部に襲いかからせる。

混乱の中、甄嬛(しんけい)も誰かに突き飛ばされ、巻き込まれそうになる。甄嬛(しんけい)は富察(ふちゃ)貴人と胎児を守るため、自ら地面に倒れ込み、猫の攻撃を防ぐ。しかし、その際に猫の爪で首筋を傷つけられてしまう。

皇后はすぐに太医を呼び、富察(ふちゃ)貴人と甄嬛(しんけい)の診察を命じる。その結果、富察(ふちゃ)貴人は驚きと恐怖によって流産してしまう。しかし、甄嬛(しんけい)は懐妊していることが発覚する。この知らせは后宮に瞬く間に広がり、太后と皇后は大いに喜ぶ。

一方、華(かひ)妃は怒りと困惑を隠せない。眉荘(びそう)と甄嬛(しんけい)は、富察の流産は偶然ではなく、誰かの仕業だと確信する。そして、互いに支え合い、慎重に行動することを決意する。

太后は事件の真相を究明するため、猫を呼び寄せ、再び香粉を試す。すると、猫は再び凶暴化する。太后は皇后に厳しく警告し、皇室の血筋を守るため、甄嬛(しんけい)の胎児を全力で守るよう命じる。皇后は青ざめるが、従うしかない。后宮の闇闘は、再び穏やかな表面の下に潜っていく。

第25話 感想

第25話は、宮廷の権力闘争と出産をめぐる陰謀が複雑に絡み合う、見応えのあるエピソードでした。江太医の苦悩、甄嬛(しんけい)の家族の危機、そして富察(ふちゃ)貴人の流産と甄嬛(しんけい)の懐妊という衝撃的な展開が、物語にさらなる緊張感をもたらしました。

特に印象的だったのは、甄嬛(しんけい)が富察を守るために猫の攻撃から身を挺するシーンです。この自己犠牲的な行動は、甄嬛(しんけい)の勇気と優しさを示すと同時に、宮廷の残酷さを浮き彫りにしました。また、皇后の富察に対する異例の歓待ぶりや、安陵容(あん・りょうよう)の狡猾な策略など、各キャラクターの思惑が交錯し、物語に深みを与えていました。

つづく