宮廷の諍い女 第26話 あらすじ/ネタバレ
夜が更け、端(たん)妃妃は静かに甄嬛(しんけい)の寝宮に足を踏み入れた。その足音は軽いが、重みを感じさせる。端(たん)妃妃は熟考の末、甄嬛(しんけい)に後宮の複雑な状況、特に皇后と華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の勢力争いを打ち明けることにした。彼女は、甄嬛(しんけい)の寵愛が注目を集めていることを指摘し、自衛するためには協力するしかないことを強調した。甄嬛(しんけい)は心を動かされたものの、それが最善の策であることを理解し、二人は手を携えて未来を共謀することを決意した。
一方、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃は甄嬛(しんけい)の懐妊の知らせに、晴天の霹靂を受けた。怒りと嫉妬が入り混じり、端(たん)妃妃に一碗の薬湯を飲まされて生殖能力を失ったことを思い出し、端(たん)妃妃への憎悪が波のように押し寄せてきた。華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃は端(たん)妃妃への侮辱と報復を繰り返し、心の不満と怒りをぶつけようとした。
自分の身体の状態を確かめるため、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃は宮中の御医を信用しなくなり、兄の年羹堯(ねん·こうぎょう)に助けを求めた。年羹堯(ねん·こうぎょう)は期待に応え、かつて軍で活躍していた名医の陳大夫を宮中に招き、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の診察を依頼した。しかし、陳大夫の到著は華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃に良い知らせをもたらさなかった。太后の側近である孫姑姑(そんここ)は巧みな言葉で、陳大夫に華(かひ)妃が妊娠できない事実をほのめかした。しかし、陳大夫は宮廷の深さを知り、他の太医と同じ道を歩むことを選んだ。つまり、沈黙を守り、華(かひ)妃の前では何も明かさなかった。
皇帝は宮殿に戻ると、甄嬛(しんけい)の懐妊の知らせに喜びを隠せなかった。彼はすぐに詔を下し、甄嬛(しんけい)を莞嬪に冊封し、寵愛を示した。皇帝は自分が子宝に恵まれていないことを自覚しており、甄嬛(しんけい)の胎児を特に大切に扱い、皇后に細心の注意を払って世話をするように命じた。皇后は表面上は承諾したが、内心では自分が矢面に立たされるのではないかと不安に駆られた。
この間、安陵容(あん・りょうよう)は姉妹の情を理由に、甄嬛(しんけい)に家伝の舒痕膠を贈った。この薬は傷跡を消すのに効果があると主張した。甄嬛(しんけい)はそれを信じ、感謝の気持ちから安陵容(あん・りょうよう)に心を開いた。しかし、安陵容(あん・りょうよう)は人には言えない秘密を隠していた。彼女は、この薬膏に大量の麝香を混ぜ、甄嬛(しんけい)の胎児を不知不覚のうちに傷つけようとしていたのだ。甄嬛(しんけい)はそれに気づかず、安陵容(あん・りょうよう)をこの深い宮廷の中で数少ない心からの友人だと信じていた。
甄嬛が正式に莞嬪に冊封されると、宮中での地位はますます強固になったが、同時に多くの困難と危険に直面することになった。これらはすべて後宮の争いのほんの一部であり、より多くの闇流が静かに動き、一人一人の運命を変えていく。
第26話の感想
第26話は、宮廷の複雑な人間関係と権力闘争が浮き彫りになった回でした。端(たん)妃妃と甄嬛の協力関係が成立し、華(かひ)妃の怒りと嫉妬が爆発する様子が描かれており、後宮の緊張が高まる様子が伝わってきました。
特に印象的だったのは、端妃の甄嬛に対する忠告です。端妃は、甄嬛の寵愛が皇后と華(かひ)妃の両方から敵視されていることを指摘し、自衛するためには協力するしかないことを強調しました。このシーンは、後宮の残酷な現実を浮き彫りにし、甄嬛の今後の運命を闇示しているように感じられました。
また、華(かひ)妃の怒りと嫉妬も強烈でした。彼女は、甄嬛の懐妊の知らせに激怒し、端妃への憎悪を露わにしました。華(かひ)妃の行動は、後宮の権力闘争がいかに熾烈であるかを物語っているように思えました。
つづく