宮廷の諍い女 第4話 あらすじ/ネタバレ
春風が吹き抜ける後宮だが、その奥底には陰謀が渦巻いていた。甄嬛(しんけい)は、後宮入りしたばかりの才色兼備な女性として、ある秘密を暴いてしまう。砕玉軒に咲くはずの海棠が、毎年花を咲かせないのは、根元に大量の麝香が埋められていたことが原因だったのだ。これは、前住人の芳 (ほう)貴人が突然流産したのも、天災ではなく人為的なものだったことを意味していた。甄嬛(しんけい)は恐怖を感じ、自分が次の犠牲者になるのではないかと恐れる。
自衛のために、甄嬛(しんけい)は温実初(おん・じつしょ)という名の医師に協力を求める。温実初(おん・じつしょ)は、甄嬛(しんけい)のために危険を冒して薬で病気を装い、皇帝の寵愛を一時的に避けることにした。宮中では、甄嬛(しんけい)が驚いて風邪をひき、静養が必要だと噂が広まった。
一方、温厚で端(たん)妃正な沈眉庄は、甄嬛(しんけい)の「病気」によって、皇帝の寵愛を受けることになった。月明かりの下、沈眉庄の優しさと思慮深さに魅瞭された皇帝は、翌日、珍しい緑菊を下賜し、六宮の管理を学ぶよう期待を込めた。これは、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の心に嫉妬と怒りの種を蒔くことになった。
皇后は、一見穏やかだが、実は底知れない後宮の主として、斉(せい)妃妃の無能さを責めつつ、沈眉庄を闇に支持し、彼女の力を借りて自分の地位を固めようとした。また、皇后は福子(ふくし)の死の真相を突き止め、皇帝にそれとなく知らせた。これにより、皇帝は華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃の横暴さにますます不満を抱くようになった。
しかし、宮廷が闇流に包まれる中、西北辺境で準噶爾部の仮乱が勃発したという知らせが届き、朝野は震撼した。皇帝は、この仮乱を鎮圧するには、年羹堯(ねん·こうぎょう)という勇敢な将軍しかいないことを知っていた。そのため、皇帝は華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃への懲罰を一時的に保留し、皇后に福子(ふくし)の件は表沙汰にしないよう説得した。
甄嬛(しんけい)は温実初(おん・じつしょ)の手厚い看護を受けているにもかかわらず、病状は悪化する一方だった。この変化に、かつては取り入ろうとしていた宦官や宮女たちは、より権力のある者に鞍替えしていった。首領太監の康禄海(こうろくかい)でさえ、不満を募らせて辞職し、麗(れい)嬪嬪に仕えるようになった。甄嬛(しんけい)は世間の冷たさを目の当たりにして複雑な思いを抱くが、後宮で生き残る決意を新たに固めるのだった。
第5話の感想
第5話は、甄嬛(しんけい)と皇帝の距離がさらに縮まり、二人の関係が大きく進展する回だった。甄嬛(しんけい)は、皇帝の寵愛を受けることで、後宮での地位を確立し、華(かひ)妃・年世蘭(としらん)妃との対立を深めていく。
特に印象に残ったのは、甄嬛(しんけい)が皇帝に「逆風如解意,容易莫摧残」という詩を詠んだシーンだ。この詩は、逆境に負けない強い意誌と、どんな困難にも屈しない不屈の精神を表している。甄嬛(しんけい)はこの詩を通して、皇帝に自分の強い意誌と決意を伝え、皇帝の心を強く惹きつけた。
また、皇帝が甄嬛のために作った「驚鴻舞」のシーンも印象的だった。この舞は、甄嬛の美しさと優雅さを表現しており、皇帝の甄嬛への愛と寵愛を物語っている。
第5話は、甄嬛の成長と後宮での闘いが描かれた重要な回だった。甄嬛は、逆境に負けずに立ち向かい、自分の意誌を貫くことで、皇帝の寵愛を獲得し、後宮での地位を確立していく。
つづく