甄嬛(しんけい)伝 第51話 あらすじ/ネタバレ

静かな凌雲峰の禅房で、甄嬛(しんけい)は様々な苦難と心の葛藤を乗り越え、ついに決断を下しました。それは、心から愛する果郡王(かぐんおう)・允禮(いんれい)と余生を共に過ごすことでした。月光が水のように静かに降り注ぎ、二人は見つめ合い、眼差しには互いへの深い愛情と決意が溢れていました。彼らは永遠に寄り添い、どんな困難にも共に立ち向かうことを誓いました。

一方、紫禁城では、新寵の葉氏(ようし)が入宮したことで波乱が起きていました。葉氏(ようし)は、その独特の魅力で皇帝の寵愛を急速に獲得し、前例のないことにいきなり答応に封じられました。この皇帝の行動は、多くの妃嬪の神経を逆なでし、彼女たちは私的に噂を立て、葉氏(ようし)の寵愛を羨んだり妬んだりしていました。

皇后は、一見穏やかながらも、実は綿密な策略家でした。彼女は偶然、斉(せい)妃妃の秘密を知りました。斉(せい)妃妃にとって、息子である三皇子の将来は、何よりも重要であり、その野心は闇流のように渦巻いていたのです。皇后はこれを利用して、静かに策略を練りました。

皇后は斉(せい)妃妃に、葉氏(ようし)への懸念をさりげなく伝え、葉氏(ようし)の寵愛が三皇子の地位を脅かす可能性があるとほのめかしました。斉(せい)妃妃はこれを聞いて、息子のためなら手段を選ばないと決意しました。皇后的黙認のもと、斉(せい)妃妃は太医に「九寒湯」という不妊薬を調合させ、葉氏(ようし)に直接渡しました。葉氏は警戒していましたが、最終的にそれを飲んでしまいました。しかし、その薬は猛毒であり、葉氏はすぐに腹痛に襲われ、その後、子供を産むことができなくなってしまいました。

この知らせは皇帝の耳に届き、彼は激怒して徹底的な調査を命じました。調査が進むにつれて、すべての証拠は斉(せい)妃妃を指し示していました。決定的な証拠を突きつけられた斉妃は何も言い返すことができず、皇后に泣きながら助けを求めました。しかし、皇后は手を差し伸べるどころか、冷酷にも現実を突きつけました。皇帝の寵愛を失ったこと、そして「子凭母貴」であることを理解させ、自分が倒れれば三皇子も頼る人がいなくなってしまうと告げました。

絶望に陥った斉妃は、息子と皇后が親しげにしている姿を見て、複雑な気持ちになりました。彼女は自分のしたことは取り返しがつかないことを悟り、息子にとっての障害になりたくないと考えました。そこで、無限の後悔と未練の中、斉妃は最後の決断を下しました。彼女は皇后に自分を託し、皇長子の弘時(こうじ)を代わりに世話してくれるよう頼んだ後、自害して悲劇的な最期を遂げました。

第51話の感想

第51話は、ドラマ『宮廷の諍い女』の重要なターニングポイントとなるエピソードです。甄嬛(しんけい)は果郡王(かぐんおう)・允禮(いんれい)との未来を選び、宮廷を去る決意をします。一方、葉氏をめぐる争いは、斉妃の悲劇的な結末へとつながります。

このエピソードは、登場人物たちの複雑な感情や思惑が絡み合い、ドラマチックな展開となっています。甄嬛(しんけい)の決断は、愛と自由への強い意誌が感じられます。しかし、その代償は大きく、彼女が宮廷で築き上げてきたものすべてを捨てることになります。

斉妃は、息子への愛情ゆえに道を誤ってしまいました。彼女は権力への執著に囚われ、葉氏を陥れるために手段を選びませんでした。しかし、その結果、彼女はすべてを失い、悲惨な最期を迎えてしまいます。

つづく