宮廷の諍い女 第66話 あらすじ/ネタバレ

瓜爾佳氏の横暴と甄嬛(しんけい)の策略

近頃、瓜爾佳一族は祺(きき)貴人貴人の降格を巡り、皇帝に頻繁に意見を述べています。彼らの言葉は懇願と圧力の入り混じったもので、多忙な皇帝を苛立たせています。さらに、瓜爾佳一族は不品行な行動を繰り返し、皇帝の怒りを買っています。

そんな中、甄嬛(しんけい)は皇帝が妹の玉嬈(ぎょくよう)を特別に寵愛していることを巧みに利用します。玉嬈(ぎょくよう)は皇帝に甄家のかつての冤罪についてそれとなく伝え、皇帝の心を揺さぶります。

皇帝は玉嬈(ぎょくよう)の言葉に心を痛め、謝罪と慰撫の気持ちを表すために、純元皇后(じゅんげんこうごう)が生前大切にしていた玉佩を玉嬈(ぎょくよう)に下賜します。これは、一見すると玉嬈(ぎょくよう)を側室に迎えようとする意図のように見えます。

しかし、玉嬈(ぎょくよう)は温厚な慎貝勒允禧と相思相愛であり、二人の絆は深まっています。玉嬈(ぎょくよう)は皇帝の恩寵を固辞し、揺るぎない決意を示します。

瓜爾佳氏の没落と安陵容(あん・りょうよう)の苦悩

一方、瓜爾佳一族の衰退は決定的となり、一族の勢力は一挙に崩壊します。祺(きき)貴人貴人は家族の連座により、雨の中、皇帝に情けを請いますが、葉わず、侍衛に乱打されて惨殺され、遺体は乱葬崗に捨てられます。皇后はこの事態に直接言及しませんが、その冷淡な態度は宮中の人々を戦慄させます。

安陵容(あん・りょうよう)はかつての同盟者がこのような末路を辿ったことに、兔死狐悲の思いを禁じ得ません。彼女の父、安比槐(あんひかい)も収賄の罪で発覚し、彼女の危うい地位はさらに不安定になります。

安陵容(あん・りょうよう)は父のために情けを請おうとしますが、皇帝に厳しく拒否されます。絶望の中、皇后は彼女に、真に懐妊しなくても寵愛を得られるという、より秘めた宮廷の生存法則を明かします。安陵容(あん・りょうよう)は複雑な思いを抱きながらも、皇后の言葉の真意を徐々に理解していきます。

玉嬈(ぎょくよう)の危機と採蘋(さいひん)の登場

皇帝の玉嬈(ぎょくよう)への関心を逸らすため、甄嬛(しんけい)と玉隠(ぎょくいん)は王府の侍女、採蘋(さいひん)を宮中に送り込みます。採蘋(さいひん)は容姿端(たん)妃麗(れい)嬪で、入宮後に皇帝の寵愛を受け、「瑛(えい)貴人答応」に封じられます。この行動は玉嬈(ぎょくよう)へのプレッシャーを軽減するだけでなく、後宮の勢力図をさらに複雑にします。

太後の遺詔と皇后の思惑

一方、太後の体調は悪化の一途を辿り、不測の事態に備えて、皇后の地位を確固たるものにするために、遺詔を提前して残すことを決意します。この行動は後宮に大きな波紋を広げ、各嬪妃は太後の意図を推し量ります。皇后は表面上は落ち著いていますが、内心では新たな局面を迎える準備を進めています。

こうして、後宮では権力と感情の戦いが続き、それぞれの運命は宮廷の風雲によって翻弄されていきます。

第66話の感想

第66話は、宮廷の駆け引きと人間模様が複雑に絡み合った、見応えのあるエピソードでした。特に印象に残った点は以下の3つです。

  1. 甄嬛(しんけい)の巧妙な策略:甄嬛(しんけい)は皇帝の妹である玉嬈(ぎょくよう)を利用することで、皇帝の心をつかみ、瓜爾佳一族への圧力を強めていきます。彼女の知略と行動力は、さすが主人公と言えるでしょう。
  2. 瓜爾佳氏の悲惨な結末:瓜爾佳一族は横暴な振る舞いが仇となり、皇帝の怒りを買って没落します。特に祺(きき)貴人貴人の悲惨な最期は、権力争いの残酷さを象徴しています。
  3. 安陵容(あん・りょうよう)の苦悩:安陵容(あん・りょうよう)はかつての同盟者である瓜爾佳一族の崩壊を目の当たりにし、自身の立場も危うくなります。皇后から明かされた宮廷の生存法則に、彼女はどのような決断を下すのでしょうか。

つづく