宮廷の諍い女 第75話 あらすじ/ネタバレ
紫禁城の奥深くで、皇位継承を巡る闇闘が繰り広げられていた。大臣たちは皇帝に皇太子を立てるよう上奏する。有力候補は四皇子・弘暦と甄嬛(しんけい)の息子である六皇子・弘曕(こうけい)。
しかし、大臣の張廷玉(ちょうていぎょく)は、弘曕(こうけい)を立てるなら甄嬛(しんけい)を排除すべきだと主張し、武則天を例に挙げて後宮幹政の危険性を訴える。皇帝は表向きは冷静を装うが、密かに甄嬛(しんけい)を試す。
甄嬛(しんけい)は弘曕(こうけい)はまだ幼く、弘暦の方が適任だと主張する。皇帝は甄嬛(しんけい)の賢さに感心し、弘暦を皇太子に立てることを決意する。
一方、果郡王(かぐんおう)・允禮(いんれい)の死を恨む葉瀾依は、皇帝を色仕掛けで惑わし、慢性毒を盛った薬を飲ませる。皇帝は次第に体調を崩し、弘曕(こうけい)の出生に疑念を抱くようになる。
ある日、皇帝は病状が悪化し、血を吐いて倒れる。さらに、皇帝の寵姫・孫答応が侍衛と密通していることが発覚する。皇貴妃と甄嬛(しんけい)は、病気を悪化させないように隠蔽することを決めるが、甄嬛(しんけい)はあえて皇帝に報告する。
皇帝は激怒し、病状はさらに悪化する。権力の裏に潜む裏切りと秘密に絶望し、何もできないまま床に伏せる。
紫禁城は灯火に包まれるが、その裏では闇闘が繰り広げられ、皇権の虚しさが浮かび上がる。甄嬛(しんけい)は、その知恵と手段で、愛憎入り混じる宮廷を静かに見守る。
第75話の感想
第75話は、権力闘争と陰謀が渦巻く宮廷の奥深さを垣間見せる回でした。皇位継承を巡る駆け引き、葉瀾依の復讐劇、皇帝の疑念と絶望など、様々な要素が絡み合い、緊迫感あふれる展開が続きました。
特に印象的だったのは、甄嬛(しんけい)の賢さと強さです。皇帝の思惑を見抜き、弘暦を皇太子に立てるよう巧みに導きました。また、皇帝の病状を悪化させないようにしつつ、権力の裏にある真実を突きつけるなど、その手腕には感嘆させられます。
葉瀾依の復讐劇も、切なく悲しいものでした。愛する人を失った悲しみと怒りに駆られ、皇帝を陥れることに執念を燃やす姿は、同情を禁じ得ません。
皇帝は、権力の重圧と裏切りによって、心身ともに疲弊していきます。疑念と絶望に囚われた姿は、権力の虚しさを象徴しているようでした。
第75話は、宮廷ドラマの醍醐味を存分に味わえる回でした。権力闘争の激しさ、人間の心の闇、そして愛と憎しみが交錯するドラマチックな展開に、最後まで目が離せませんでした。
つづく