恋心が芽吹く頃~Blooming Days~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

王爷府内、感情の波乱

駱青蓮(らくせいれん)が静かな生活を求めて王府を去ろうとしていることを知った王爷は、最初は怒りをあらわにしました。しかし、駱青蓮(らくせいれん)の「子供のために安寧な場所を探したい」という言葉は、春風に吹かれた雨のように、王爷の心を揺さぶりました。彼はついに彼女に去ることを許しましたが、振り返ると、駱青蓮(らくせいれん)は少し寂しそうな王爷の姿を見て、複雑な思いに駆られます。彼女は静かに、もう少しだけ時間をくださいと懇願しました。王爷は振り返らず、ただ微咲むだけで応えました。その咲顔には、複雑な感情と許しが込められていました。

世子(せいし)争いと駱青蓮(らくせいれん)の妊娠

一方、袁百裏(えんひゃくり)は世子(せいし)の座を巡って心を痛めていました。そして、駱青蓮(らくせいれん)の妊娠は、この襲爵争いをさらに複雑なものにしました。賀連信(がれんしん)は、いつも恐れを知らない男ですが、今は駱青蓮(らくせいれん)とそのお腹の中の子供の安全のために全力を尽くし、彼女たちを守ると誓います。

妊娠後期と不吉な予感

妊娠後期を迎えた駱青蓮(らくせいれん)のお腹は日増しに大きくなっていきました。彼女は容夫人(ようふじん)と一緒に、もうすぐ生まれてくる新しい命のために衣服を縫い、楽しい時間を過ごしていました。賀連信(がれんしん)は時々補薬を持ってきて、気遣いを示しますが、駱青蓮(らくせいれん)は体調の関係で、その一部を容夫人(ようふじん)に譲らざるを得ませんでした。しかし、容夫人(ようふじん)の部屋にはすでに贈り物が山積みになっており、仕方なく駱青蓮(らくせいれん)は容夫人(ようふじん)を柔夫人(じゅうふじん)のところへ連れて行き、喜びを分かち合おうとしました。ところが、柔夫人(じゅうふじん)はおらず、使用人の様子がおかしいことから、何か隠しているようでした。容夫人(ようふじん)は柔夫人(じゅうふじん)に対して警戒心を抱いていましたが、駱青蓮(らくせいれん)は、柔夫人(じゅうふじん)は決断力があるものの、プライドも高く、協力者になる可能性があると主張しました。

柔夫人(じゅうふじん)の過去と陰謀

翌日、柔夫人(じゅうふじん)は血燕を持って駱青蓮(らくせいれん)に会い、妊娠中の各月齢の衣服をプレゼントしました。しかし、その裏には悲しい過去が隠されていました。彼女は6ヶ月で流産したことがあり、その原因は葉夫人だったのです。柔夫人(じゅうふじん)は自分の手で駱青蓮(らくせいれん)に衣服を著せ、庭を散歩しながら、母親になる権利を失った悲しみを打ち明けました。

しかし、この衣服には殺意が隠されていました。柔夫人(じゅうふじん)は陌夫人(ばくふじん)に脅迫され、駱青蓮(らくせいれん)に危害を加えようとしていました。しかし、最終的には後悔の念に駆られます。森の中で陌夫人(ばくふじん)が仕掛けた罠に出くわし、大型犬が襲いかかってきたところ、呂北逸(りょほくいつ)が駆けつけて助け出してくれました。賀連信(がれんしん)と正室夫人もすぐに駆けつけ、危機を脱しました。陌夫人(ばくふじん)の陰謀は暴かれ、彼女の使用人は自白し、家族を守るために自殺を選びました。陌夫人(ばくふじん)は側夫人の座を剝奪され、永寒閣に幽閉され、息子である時児は正室夫人が育てることになりました。

駱青蓮(らくせいれん)の優しさと柔夫人(じゅうふじん)の苦悩

事後、呂北逸(りょほくいつ)は柔夫人(じゅうふじん)と駱青蓮(らくせいれん)に共通する奇妙な香りが、犬を誘き寄せる原因であることに気づきました。駱青蓮(らくせいれん)はこれを機に柔夫人(じゅうふじん)の正体を暴くこともできたはずですが、彼女は許すことを選び、柔夫人(じゅうふじん)の秘密を守りました。それを知った柔夫人は、自ら涟微居を訪れ、駱青蓮(らくせいれん)に跪いて感謝の意を表し、当初は不純な動機で近づいたことを告白しましたが、駱青蓮(らくせいれん)の寛容さに感謝しました。呂北逸(りょほくいつ)の登場により、柔夫人が噬心毒に冒されているという残酷な事実が明らかになり、彼女は半年以内に苦しみながら亡くなる運命にあることがわかりました。この突然の知らせに、駱青蓮(らくせいれん)と柔夫人の間には、言葉では言い表せない複雑な感情が芽生えました。

第15話の感想

第15話は、感情の起伏が激しく、ハラハラドキドキする展開でした。特に、駱青蓮(らくせいれん)と王爷のシーンは、二人の複雑な関係が垣間見えて、とても印象的でした。駱青蓮(らくせいれん)の優しさや強さ、王爷の葛藤や愛情など、それぞれのキャラクターの心情が丁寧に描かれていて、見応えがありました。

また、袁百裏(えんひゃくり)や賀連信(がれんしん)など、脇を固めるキャラクターたちもそれぞれに魅力的で、物語に深みを与えていました。特に、賀連信(がれんしん)の駱青蓮(らくせいれん)に対する一途な想いは、見ていて胸が熱くなりました。

後半の柔夫人のエピソードは、意外な展開で驚きました。彼女の過去や苦悩を知って、同情を禁じ得ませんでした。駱青蓮(らくせいれん)の優しさによって救われた柔夫人の姿は、とても感動的でした。

つづく